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数年後
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数年後
充くんにキスされてから数年経った。
結局あれから1週間行方不明だった私は行方不明から見つかったJkとして少し話題になったが、直ぐに年月が経つと皆忘れた。
私が行くところは相変わらず雨が降ったりする。
そしてこの世界の日比野くんはなんと私じゃなくて別の人と付き合ってしまつた!!
み、充くんの嘘つき!!
いや、私が少しの間有名人扱いされたからかもしれないけど。こっちでも女友達ができた時期もあったし。
卒業式も終わって大学に行き始めた頃、両親が事故に遭い他界した!!
流石にショックで私は充くんの事を思い出して社に向かった。
荷物や食べ物を持って何日でも社に泊まってやる!
と住んでたマンションも解約して出てきた。
こ、これで充くんが来なかったらもう絶望的だ。泣くしかない!!
ていうか、あっちの充くんも他に好きな人ができてもう私なんか忘れてたりして!!
いや、そうかも!!
ガーン、マンション解約少し待てば良かった!?
と落ち込んで神社の階段を登る。もちろん雨が降る。少し髪が濡れてしまったな。傘をたたみ、社の扉を開けた。
すると光が輝いて思わず目を瞑ると…。
「あ…」
「あ…」
2人とも同じ事を言い見つめあった。
そこには充くんがいた。少し大人びた青年。
「待ってましたよ、やっと来てくれた!!茜さん」
それに少し涙が出る。
「ぐすっ、わ、私。ふられ…。両親が。私…解約」
ともう、脳がゴチャっとして言うと
「ふふふ、わかりました。とりあえず一つずつ教えてくださいよ茜さん」
と充くんは抱きしめてくれた。
そして私はもちろん一つずつ話していった。充くんは途中
「やっぱりこっちの世界の僕を殴るべきでしょうか?」
といつかのように怒りを露わにしていたが
「あはは。よくわかんないけどやめといたら?ぱ、パラドックス?的なのがあるんでしょ?」
「さあ、どうなるかは知りませんが」
「充くんが消えちゃうとやだよ」
と言うと充くんは久しぶりに赤くなりまた私を抱きしめたので
ええっ!?と慌てる。
「茜さんが可愛い事を言うからですよ?僕は何年待ったと思ってるんですかね?」
と少しだけ剥れた。
それから
「ふふっ、これからは一緒にいられますね。この世界に未練はありませんか?」
「うん、時々お父さんたちのお墓参りにこれるよね?」
「ええ、いつでも!…お父さん達に挨拶できなくて残念です」
「こっちの日比野くんとごっちゃになってややこしくなるからそれは」
と言うとお互い笑いキスを交わした。
2人とも照れつつも手を繋ぎ充くんは勾玉を取り出して投げた。光ながら私は充くんに抱きつきこの世界とお別れをした。
*
それからさらに数年後。
私は時々こっちの私のお墓参りや黒龍さんにも遭いに行ったりした。巫女制度は無くなり、戦争も終わっていた。
普通に水も飲めて美味しい物や私の世界に近い姿になっていた。
科学技術が元の世界より発展していたおかげで数年で復興を遂げたのが凄い。
充くんと私はもちろん結婚して今はとてもラブラブだ。
しかし充くんがイケメンなのでモテすぎて他の女が近寄ってくるのがたまに嫌だけど。
雨は普通に降るようになり今は困ってないけど私が雨巫女だった事は消えないのでたまに私はすれ違った人に拝まれたりする。
もちろん神事みたいなものは毎年有り、その時に私は他の人には見えない黒龍の龍神様に舞を踊り、お酒を捧げたりする。
龍神様も嬉しそうだ。
雨巫女としての役割は子供を宿すと終わるが、別に生まれてくる子供が強制的になるわけじゃない。
巫女制度は廃止されたのだから。
昔は雨が嫌いだったが今の私は雨が好きだ。雨のおかげでこの世界と充くんに出会えた事を感謝したい。
完
充くんにキスされてから数年経った。
結局あれから1週間行方不明だった私は行方不明から見つかったJkとして少し話題になったが、直ぐに年月が経つと皆忘れた。
私が行くところは相変わらず雨が降ったりする。
そしてこの世界の日比野くんはなんと私じゃなくて別の人と付き合ってしまつた!!
み、充くんの嘘つき!!
いや、私が少しの間有名人扱いされたからかもしれないけど。こっちでも女友達ができた時期もあったし。
卒業式も終わって大学に行き始めた頃、両親が事故に遭い他界した!!
流石にショックで私は充くんの事を思い出して社に向かった。
荷物や食べ物を持って何日でも社に泊まってやる!
と住んでたマンションも解約して出てきた。
こ、これで充くんが来なかったらもう絶望的だ。泣くしかない!!
ていうか、あっちの充くんも他に好きな人ができてもう私なんか忘れてたりして!!
いや、そうかも!!
ガーン、マンション解約少し待てば良かった!?
と落ち込んで神社の階段を登る。もちろん雨が降る。少し髪が濡れてしまったな。傘をたたみ、社の扉を開けた。
すると光が輝いて思わず目を瞑ると…。
「あ…」
「あ…」
2人とも同じ事を言い見つめあった。
そこには充くんがいた。少し大人びた青年。
「待ってましたよ、やっと来てくれた!!茜さん」
それに少し涙が出る。
「ぐすっ、わ、私。ふられ…。両親が。私…解約」
ともう、脳がゴチャっとして言うと
「ふふふ、わかりました。とりあえず一つずつ教えてくださいよ茜さん」
と充くんは抱きしめてくれた。
そして私はもちろん一つずつ話していった。充くんは途中
「やっぱりこっちの世界の僕を殴るべきでしょうか?」
といつかのように怒りを露わにしていたが
「あはは。よくわかんないけどやめといたら?ぱ、パラドックス?的なのがあるんでしょ?」
「さあ、どうなるかは知りませんが」
「充くんが消えちゃうとやだよ」
と言うと充くんは久しぶりに赤くなりまた私を抱きしめたので
ええっ!?と慌てる。
「茜さんが可愛い事を言うからですよ?僕は何年待ったと思ってるんですかね?」
と少しだけ剥れた。
それから
「ふふっ、これからは一緒にいられますね。この世界に未練はありませんか?」
「うん、時々お父さんたちのお墓参りにこれるよね?」
「ええ、いつでも!…お父さん達に挨拶できなくて残念です」
「こっちの日比野くんとごっちゃになってややこしくなるからそれは」
と言うとお互い笑いキスを交わした。
2人とも照れつつも手を繋ぎ充くんは勾玉を取り出して投げた。光ながら私は充くんに抱きつきこの世界とお別れをした。
*
それからさらに数年後。
私は時々こっちの私のお墓参りや黒龍さんにも遭いに行ったりした。巫女制度は無くなり、戦争も終わっていた。
普通に水も飲めて美味しい物や私の世界に近い姿になっていた。
科学技術が元の世界より発展していたおかげで数年で復興を遂げたのが凄い。
充くんと私はもちろん結婚して今はとてもラブラブだ。
しかし充くんがイケメンなのでモテすぎて他の女が近寄ってくるのがたまに嫌だけど。
雨は普通に降るようになり今は困ってないけど私が雨巫女だった事は消えないのでたまに私はすれ違った人に拝まれたりする。
もちろん神事みたいなものは毎年有り、その時に私は他の人には見えない黒龍の龍神様に舞を踊り、お酒を捧げたりする。
龍神様も嬉しそうだ。
雨巫女としての役割は子供を宿すと終わるが、別に生まれてくる子供が強制的になるわけじゃない。
巫女制度は廃止されたのだから。
昔は雨が嫌いだったが今の私は雨が好きだ。雨のおかげでこの世界と充くんに出会えた事を感謝したい。
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