32 / 48
お祖父様と婚約者と温泉へ
しおりを挟む
アンナ先輩の取り調べを行い、アンナ先輩は学園を退学になりとても戒律の厳しい修道院へと放り込まれた。修道院とは名ばかりの女の陰湿ないじめが繰り返される所らしくアンナ先輩は
「なんで私が修道院行きなのよ!!ふざけんじゃないわよ!!本来悪役令嬢のイサベルが放り込まれる予定なのになんでよ!!」
とあれだけのことをしておいて訳のわからないことを喚き散らしていたそうでヘルベルト様は
「どうにも頭がちょっと壊れてるみたいだね」
といっていた。
「元恋人によく言えるな」
とニルス様は呆れていたが
「恋人じゃない単なる遊び相手だ」
と言い切った。
それから学園が長期休暇の時期に入った。夏季休暇で暑くなる時期だが、ニルス様のお祖父様のアルトゥール様がこの件が片付いたことを狙い温泉地へ行きたがった。
「夏ですよお祖父様!普通は涼みに行くのではないですか!?」
「何を言う?夏だから人が居なくてイサベルちゃんも安心じゃろい?人混みが嫌いなんじゃろう?今行けば格安で泊まれるぞ?夏はほぼ稼働していない宿がゴロゴロあるからのう!」
「ちっ!」
と舌打ちするニルス様に
「お前も回復したとは言え女に刺されたのじゃろう?全く軟弱な!」
「少し油断しただけです!!」
とむきになるニルス様。透明薬のことは伏せていた。
「ニルス様…アルトゥール様も行きたがっているし私は構いません」
人が居ないのなら別に大丈夫だと思うし。
「……イサベルがいいならいいが…このジジイとは混浴するなよ!!」
と言うとアルトゥール様が
「あ、ジジイと言ったな?筋肉で締め殺そうか?ワシだって若い頃はニルス体型じゃったが鍛えてここまで強くなったのに!!」
と言うとニルス様は青ざめた。
「嫌だ!俺はお祖父様のような筋肉ダルマにはならない!!!グエ!」
とアルトゥール様に筋肉で縛られる様子に私は久しぶりにクスクスと笑う。
*
侍女のサラも連れて私はニルス様とアルトゥール様と馬車に乗り込む。
「楽しみじゃのう!!イサベルちゃん!!」
と手を握るアルトゥール様の手を何とか外そうとするニルス様、ニヤつくサラと困る私とで馬車内は混乱する。
峠に差し掛かると山賊達が馬車の前に現れ御者台の男と護衛が降り立った。
「山賊!?」
とニルス様が驚く。アルトゥール様は
「そう言えばこの辺り出るんじゃったな。忘れておったわ…。歳を取ると筋肉のことしか思い浮かばん。どれ待っておれ!」
てアルトゥール様が馬車から降りて護衛達に混じり山賊達をあっという間に千切っては投げ飛ばし縛り上げ
「お前達、そんな筋肉でワシに立ち向かってくるとかなっとらんな!もう山賊など辞めろ!」
と説教してニコニコしながらまた戻ってきて旅は再開した。
「どうじゃった?ワシの大活躍!!」
「は、はい素敵でした!」
と言うとニルス様はムッとした。
「……俺も鍛えれば…いや、ダメだ。あんな筋肉ジジイ体型にはなりたくない!」
とブツブツ言っていた。
しばらく楽しい旅が続いた。温泉地まで2日かかるので野営する為馬車を停める。
「お祖父様…この辺りは安全なんですか?」
とニルス様が確認すると地図を取り出してアルトゥール様は
「ふむ、昔はよく黒狼の群れがいたんじゃが冒険者とかが狩ってるから平気じゃろ?」
と適当にしれっと答えていた。
「なんですかそれ?生き残りがいたら厄介でしょ?」
「うるさい奴じゃのう?そんなもんパッと倒しちゃえばいい」
「……全く…一応女性達もいるのですからね!」
とニルス様が怒る。
護衛のハンさんと御者台のマルクさんがテントを張り終わりサラと私が食事を作り終えた。野営なので簡単なスープや持ってきたお肉やらで調理したものだ。私は料理はそれほどと言うか全てが普通だがサラの作る料理は結構美味しい!
マルクさんとハンさんは競うようにサラの料理を食べている。サラもモテるんだから!
「カミラ姉様は元気かしら?」
とふいに思い出す。
「イサベルのお姉さんか。そう言えば会ったことがない。どんな方なんだ?」
とニルス様が聞く。
「カミラお姉様は私とは正反対な性格で旅行が好きで家にいる事が少なく旅先で珍しい物を持って帰ってきたりします。何というかトレジャーハンターのようなものに憧れていて…」
「そうですよ?カミラ様もお美しいですがお嬢様とは真逆で体術、護身術に優れており婚約者の方とは旅先で知り合い、結婚間近ですからそろそろ家に帰ってくると思うんですけどね」
とサラが付け足す。
「たぶん…何というかニルス様より強い…かも?」
と言うとニルス様がひくっとした。
「あああ!?そんなわけあるか?俺は男だし一応あの筋肉ダルマジジイ…ではなく、お祖父様にも鍛えられたくらいだぞ?」
「全く身についとらんがな?手に血豆作ったくらいでいばるんじゃない!」
と言われニルス様はブスーとした。
「お姉様の婚約者の方とは一度帰ってきたときにお会いしました。その時はまだ婚約者じゃなくて旅で知り合った友人と紹介されたのですが…なんだかとても優しそうな方でした。ね、サラ」
「ええ、とっても気遣いができて優しくてそしてとても弱そうな方でいつもカミラ様に守っていただいているそうです」
と言う。
「その婚約者の人も大丈夫なのか?」
とニルス様が言うがまぁ凸凹な関係で成り立っているらしく私にはいいお義兄さまになりそうだった。
食事が終わると明日の為早く寝ることになりサラと私はテントへ入る。ニルス様もお祖父様とテントへ入り、後の二人は交代で火の番だ。
深夜深くなった頃御者台のお兄さんのマルクさんが悲鳴を上げた!
全員起きた。
もしかして黒狼でも出たのかとアルトゥール様は拳を打ち、ニルス様は剣を持ちテントから何事かと出てくる。護衛のハンさんも辺りを見渡す。私達はソッとテントの布を開けて外を覗いた。
「お嬢様!何かあったらサラがお守りします!」
とサラも護身用のナイフを構えた。
すると…震えているマルクさんの足元に可愛い仔犬がいた!!
「はあ?」
ニルス様が間抜けな声を出してアルトゥール様が
「なんじゃ、犬ではないか?マルクよお前…こんな仔犬に怯えて…情けないのう」
「わ、私は犬が嫌いなんですう!」
と言い。皆は仔犬と遊びだした。
そこへ大きな影が現れる。
しかし皆気付いていなかった。
「あれは!!魔物!!」
テントの中から確認した。
巨大キノコに手足が生えた魔物がこちらにヨタヨタと歩いてくる!
「あ、あれは!図鑑で見たことがあります!幻影を出して獲物を捕らえる…シュリンギというキノコの魔物で仕留めると料理の材料になります!」
と言う私にサラは驚く。
「お嬢様の知識がこんな所で…」
すると仔犬はゆらりと霧になった。
しかし…
「あれ?イサベル?どうした?こんな所に」
「イサベルちゃん?いや…君は…バルバラ!?見間違うわけも…」
「「サラさん?こ、こんな夜更けにどうして?」」
とハンさんとマルクさんもそれぞれ何かを見ている。不味い!幻影だ!!
「なんで私が修道院行きなのよ!!ふざけんじゃないわよ!!本来悪役令嬢のイサベルが放り込まれる予定なのになんでよ!!」
とあれだけのことをしておいて訳のわからないことを喚き散らしていたそうでヘルベルト様は
「どうにも頭がちょっと壊れてるみたいだね」
といっていた。
「元恋人によく言えるな」
とニルス様は呆れていたが
「恋人じゃない単なる遊び相手だ」
と言い切った。
それから学園が長期休暇の時期に入った。夏季休暇で暑くなる時期だが、ニルス様のお祖父様のアルトゥール様がこの件が片付いたことを狙い温泉地へ行きたがった。
「夏ですよお祖父様!普通は涼みに行くのではないですか!?」
「何を言う?夏だから人が居なくてイサベルちゃんも安心じゃろい?人混みが嫌いなんじゃろう?今行けば格安で泊まれるぞ?夏はほぼ稼働していない宿がゴロゴロあるからのう!」
「ちっ!」
と舌打ちするニルス様に
「お前も回復したとは言え女に刺されたのじゃろう?全く軟弱な!」
「少し油断しただけです!!」
とむきになるニルス様。透明薬のことは伏せていた。
「ニルス様…アルトゥール様も行きたがっているし私は構いません」
人が居ないのなら別に大丈夫だと思うし。
「……イサベルがいいならいいが…このジジイとは混浴するなよ!!」
と言うとアルトゥール様が
「あ、ジジイと言ったな?筋肉で締め殺そうか?ワシだって若い頃はニルス体型じゃったが鍛えてここまで強くなったのに!!」
と言うとニルス様は青ざめた。
「嫌だ!俺はお祖父様のような筋肉ダルマにはならない!!!グエ!」
とアルトゥール様に筋肉で縛られる様子に私は久しぶりにクスクスと笑う。
*
侍女のサラも連れて私はニルス様とアルトゥール様と馬車に乗り込む。
「楽しみじゃのう!!イサベルちゃん!!」
と手を握るアルトゥール様の手を何とか外そうとするニルス様、ニヤつくサラと困る私とで馬車内は混乱する。
峠に差し掛かると山賊達が馬車の前に現れ御者台の男と護衛が降り立った。
「山賊!?」
とニルス様が驚く。アルトゥール様は
「そう言えばこの辺り出るんじゃったな。忘れておったわ…。歳を取ると筋肉のことしか思い浮かばん。どれ待っておれ!」
てアルトゥール様が馬車から降りて護衛達に混じり山賊達をあっという間に千切っては投げ飛ばし縛り上げ
「お前達、そんな筋肉でワシに立ち向かってくるとかなっとらんな!もう山賊など辞めろ!」
と説教してニコニコしながらまた戻ってきて旅は再開した。
「どうじゃった?ワシの大活躍!!」
「は、はい素敵でした!」
と言うとニルス様はムッとした。
「……俺も鍛えれば…いや、ダメだ。あんな筋肉ジジイ体型にはなりたくない!」
とブツブツ言っていた。
しばらく楽しい旅が続いた。温泉地まで2日かかるので野営する為馬車を停める。
「お祖父様…この辺りは安全なんですか?」
とニルス様が確認すると地図を取り出してアルトゥール様は
「ふむ、昔はよく黒狼の群れがいたんじゃが冒険者とかが狩ってるから平気じゃろ?」
と適当にしれっと答えていた。
「なんですかそれ?生き残りがいたら厄介でしょ?」
「うるさい奴じゃのう?そんなもんパッと倒しちゃえばいい」
「……全く…一応女性達もいるのですからね!」
とニルス様が怒る。
護衛のハンさんと御者台のマルクさんがテントを張り終わりサラと私が食事を作り終えた。野営なので簡単なスープや持ってきたお肉やらで調理したものだ。私は料理はそれほどと言うか全てが普通だがサラの作る料理は結構美味しい!
マルクさんとハンさんは競うようにサラの料理を食べている。サラもモテるんだから!
「カミラ姉様は元気かしら?」
とふいに思い出す。
「イサベルのお姉さんか。そう言えば会ったことがない。どんな方なんだ?」
とニルス様が聞く。
「カミラお姉様は私とは正反対な性格で旅行が好きで家にいる事が少なく旅先で珍しい物を持って帰ってきたりします。何というかトレジャーハンターのようなものに憧れていて…」
「そうですよ?カミラ様もお美しいですがお嬢様とは真逆で体術、護身術に優れており婚約者の方とは旅先で知り合い、結婚間近ですからそろそろ家に帰ってくると思うんですけどね」
とサラが付け足す。
「たぶん…何というかニルス様より強い…かも?」
と言うとニルス様がひくっとした。
「あああ!?そんなわけあるか?俺は男だし一応あの筋肉ダルマジジイ…ではなく、お祖父様にも鍛えられたくらいだぞ?」
「全く身についとらんがな?手に血豆作ったくらいでいばるんじゃない!」
と言われニルス様はブスーとした。
「お姉様の婚約者の方とは一度帰ってきたときにお会いしました。その時はまだ婚約者じゃなくて旅で知り合った友人と紹介されたのですが…なんだかとても優しそうな方でした。ね、サラ」
「ええ、とっても気遣いができて優しくてそしてとても弱そうな方でいつもカミラ様に守っていただいているそうです」
と言う。
「その婚約者の人も大丈夫なのか?」
とニルス様が言うがまぁ凸凹な関係で成り立っているらしく私にはいいお義兄さまになりそうだった。
食事が終わると明日の為早く寝ることになりサラと私はテントへ入る。ニルス様もお祖父様とテントへ入り、後の二人は交代で火の番だ。
深夜深くなった頃御者台のお兄さんのマルクさんが悲鳴を上げた!
全員起きた。
もしかして黒狼でも出たのかとアルトゥール様は拳を打ち、ニルス様は剣を持ちテントから何事かと出てくる。護衛のハンさんも辺りを見渡す。私達はソッとテントの布を開けて外を覗いた。
「お嬢様!何かあったらサラがお守りします!」
とサラも護身用のナイフを構えた。
すると…震えているマルクさんの足元に可愛い仔犬がいた!!
「はあ?」
ニルス様が間抜けな声を出してアルトゥール様が
「なんじゃ、犬ではないか?マルクよお前…こんな仔犬に怯えて…情けないのう」
「わ、私は犬が嫌いなんですう!」
と言い。皆は仔犬と遊びだした。
そこへ大きな影が現れる。
しかし皆気付いていなかった。
「あれは!!魔物!!」
テントの中から確認した。
巨大キノコに手足が生えた魔物がこちらにヨタヨタと歩いてくる!
「あ、あれは!図鑑で見たことがあります!幻影を出して獲物を捕らえる…シュリンギというキノコの魔物で仕留めると料理の材料になります!」
と言う私にサラは驚く。
「お嬢様の知識がこんな所で…」
すると仔犬はゆらりと霧になった。
しかし…
「あれ?イサベル?どうした?こんな所に」
「イサベルちゃん?いや…君は…バルバラ!?見間違うわけも…」
「「サラさん?こ、こんな夜更けにどうして?」」
とハンさんとマルクさんもそれぞれ何かを見ている。不味い!幻影だ!!
0
お気に入りに追加
180
あなたにおすすめの小説
侯爵夫人のハズですが、完全に無視されています
猫枕
恋愛
伯爵令嬢のシンディーは学園を卒業と同時にキャッシュ侯爵家に嫁がされた。
しかし婚姻から4年、旦那様に会ったのは一度きり、大きなお屋敷の端っこにある離れに住むように言われ、勝手な外出も禁じられている。
本宅にはシンディーの偽物が奥様と呼ばれて暮らしているらしい。
盛大な結婚式が行われたというがシンディーは出席していないし、今年3才になる息子がいるというが、もちろん産んだ覚えもない。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
私と一緒にいることが苦痛だったと言われ、その日から夫は家に帰らなくなりました。
田太 優
恋愛
結婚して1年も経っていないというのに朝帰りを繰り返す夫。
結婚すれば変わってくれると信じていた私が間違っていた。
だからもう離婚を考えてもいいと思う。
夫に離婚の意思を告げたところ、返ってきたのは私を深く傷つける言葉だった。
どうやら婚約者が私と婚約したくなかったようなので婚約解消させて頂きます。後、うちを金蔓にしようとした事はゆるしません
しげむろ ゆうき
恋愛
ある日、婚約者アルバン様が私の事を悪く言ってる場面に遭遇してしまい、ショックで落ち込んでしまう。
しかもアルバン様が悪口を言っている時に側にいたのは、美しき銀狼、又は冷酷な牙とあだ名が付けられ恐れられている、この国の第三王子ランドール・ウルフイット様だったのだ。
だから、問い詰めようにもきっと関わってくるであろう第三王子が怖くて、私は誰にも相談できずにいたのだがなぜか第三王子が……。
○○sideあり
全20話
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
【完結】愛していないと王子が言った
miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる