上 下
13 / 31
一章 異世界生活開始します

パパンからの解放とスキルの儀

しおりを挟む
魔法を急に使って倒れた日から1週間が経った。

体調も特に問題なく、むしろ動きたくて仕方がない。

倒れてから両親が代わる代わる私を監視(心配して様子を見てる)してるのだ…。

お庭に出たいと言っても、もうちょっと安静にしてから!とか…
ご飯も全部あーんで食べさせるとか…(これは単に父がやりたいだけだろう)

うぅ…自由がないよ自由が。


流石にそろそろ耐えられないと思い、ついに母に直談判した。

私は元気だと、ピンピンしてると。
そしてパパンがちょっとうざいと。
(もちろん好きだけど)

すると母も思うところがあったのか、
「そろそろ大丈夫そうね」と監視を緩めてくれた。
話がわかる母で良かった…。

父にそれを伝えると、予想通りとてもごねたが、最後には母の威圧により大人しくなってたよ。

ちょっと可哀想だったけど私も自由が欲しいのだ。許せパパン。


この1週間、ずっと両親がそばにいたので特殊スキルは使っていない。

多少使ってもバレないだろうけど、念のためやめておいた。

そして、暇な時間の暇つぶしとしてお金問題について色々考えてはみたけど、特にいい案は思いつかなかった…。


まぁでもやっと自由を手にしたので明日からまた特殊スキルの実験(とオタ活)をしながら、お金を稼ぐ方法を考えてみよう!

と意気込んでいたら部屋に母が来た。


「リリー、体調も良くなったみたいだし明日教会に行くわよ~」

教会…?


何しに行くのかと尋ねると、3歳になったら教会にいき、神様からスキルを受け取る「スキルの儀」というのを行うらしい。

街中の3歳児が集まって…とかではなく、行きたいタイミングに行けばいいそうだ。

わかったと返事をすると、母は夕飯の支度をしに部屋を出て行った。


「スキルの儀」か…。


詳細が気になったので久しぶりに「異世界PC」をだし、異世界用ブラウザで検索をかけてみる。

ふむふむ…

この世界の人間は神様から必ず1つはスキルをもらえるらしく、初めてもらえるのが3歳のタイミングなのだそうだ。

母のように何個もスキルをもってる人もいるが、そういったスキルは勝手に生きてくうえて身に付けるものらしい。

ずっと剣を振ってる人がスキル「剣技」を覚えるみたいな感じかな?


詳しく調べてみたところスキルの儀でもらえるスキルについては、教会にいる神父さんが本人にだけ伝える式みたいで、勝手に家族や周りの人にバラされたりはないみたいだ!

良かった!

と言っても3歳児だったらすぐ家族に言っちゃうだろうけどね。
スキルの内容もあんまりわからないだろうし。


昔はそういうの気にしないで、3歳児をみんな集めてスキルを伝えてたらしいんだけど、スキルの強さや種類によってのイジメが発生したりしたみたいで、今は改善されたそうだ。
どの世界もあるんだねそういうの。


でも「鑑定」とかされたら勝手にバレたりするんじゃない?と思い、「鑑定」についても調べてみる。

なんと「鑑定」を含めた特殊スキルもちは100年に1人現れるかどうかというくらい貴重らしく、人に勝手に鑑定されるような危険性はほぼないようだ。

これは助かる…!

ついでに今生きてる鑑定もちは私だけみたいだから、この子こんなに特殊スキル持ってるー!国で保護しようー!みたいな望んでない展開になる可能性は完全になくなったね!

良かったー!!

そして異世界版ブラウザ本当になんでも載ってるな…助かるけど個人情報ダダ漏れじゃないですか。ひぇ。


でもまさか特殊スキルがそんなにレアだとはなー。
鑑定スキルもちは年に数回依頼された鑑定をするだけで食べていけるくらい稼げるそうだ。
不労所得感あっていいな…(働いてはいるけど)


ん…?

でも普通鑑定出来ないって事は、私は「鑑定」で自分のスキルだったりママンのスキルを見ることが出来たけど、スキルの儀で伝えられたスキル以外は本人達にスキルを覚えてる自覚はないってことか。

それもなんだか可哀想…って思ったけど、前世にもしスキルなんてものがあっても見られなかったわけだし、スキルが一個もらえて内容がわかるだけ恵まれてるような気もしてくる。

まぁ、そこらへんはいいか。


とりあえずスキルの儀についてはわかったし、久しぶりにお家の外に行けるから楽しみだな…!

誕生日にもらったワンピース着ていこう…!

と、うきうきしながら次の日を待つリリーだった。

しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜

ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。 全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。 神様は勘違いしていたらしい。 形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!! ……ラッキーサイコー!!!  すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。

オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako
ファンタジー
中学生のオタクな娘とアラフィフオタク母が異世界転生しちゃいました。 二人合わせて読んだ異世界転生小説は一体何冊なのか!転生しちゃった世界は一体どの話なのか! ごく普通の一般日本人が転生したら、どうなる?どうする?

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

知らない異世界を生き抜く方法

明日葉
ファンタジー
異世界転生、とか、異世界召喚、とか。そんなジャンルの小説や漫画は好きで読んでいたけれど。よく元ネタになるようなゲームはやったことがない。 なんの情報もない異世界で、当然自分の立ち位置もわからなければ立ち回りもわからない。 そんな状況で生き抜く方法は?

辺境伯令嬢に転生しました。

織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。 アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。 書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

転生したら妖精や精霊を統べる「妖精霊神王」だったが、暇なので幼女になって旅に出ます‼︎

月華
ファンタジー
21歳、普通の会社員として過ごしていた「狐風 空音」(こふう そらね)は、暴走したトラックにひかれそうになっていた子供を庇い死亡した。 次に目を覚ますとものすごい美形の男性がこちらを見、微笑んでいた。「初めまして、空音。 私はギレンフイート。全ての神々の王だ。 君の魂はとても綺麗なんだ。もし…君が良いなら、私の娘として生まれ変わってくれないだろうか?」えっ⁉︎この人の娘⁉︎ なんか楽しそう。優しそうだし…よしっ!「神様が良いなら私を娘として生まれ変わらせてください。」「‼︎! ほんとっ!やった‼︎ ありがとう。これから宜しくね。私の愛娘、ソルフイー。」ソルフィーって何だろう? あれ? なんか眠たくなってきた…? 「安心してお眠り。次に目を覚ますと、もう私の娘だからね。」「は、い…」 数年後…無事に父様(神様)の娘として転生した私。今の名前は「ソルフイー」。家族や他の神々に溺愛されたりして、平和に暮らしてたんだけど…今悩みがあります!それは…暇!暇なの‼︎ 暇すぎて辛い…………………という訳で下界に降りて幼女になって冒険しに行きます‼︎! これはチートな幼女になったソルフイーが下界で色々とやらかしながらも、周りに溺愛されたりして楽しく歩んでいく物語。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お久しぶりです。月華です。初めての長編となります!誤字があったり色々と間違えたりするかもしれませんがよろしくお願いします。 1週間ずつ更新していけたらなと思っています!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

処理中です...