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ものがたり
第二十九話 転(4)
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『私に聡明な姫様の世話役をさせてください』
いつの間にか霞は深々と頭を下げていた。目の前にいるのはある少女の両親だ。霞はふたりの男女から醸し出される高貴な雰囲気に圧倒されていた。
(しっかりしなくては……。ここで私のすべてが決まるんだから……)
少女の父親である右大臣は霞の父、榊とも懇意の仲だったらしい。一族を失った上に入内の約束を反故にされた霞に同情し、快く霞の申し出を受け入れてくれてくれた。
霞が声を詰まらせながら、涙ながらに語った演技のお陰でもある。
(年頃の娘を持ち、尚且つ父上と交流のある右大臣の娘を選んで正解だったわ。それに姫君の見目も良い。近いうちに帝の寵愛を受ける存在になるはず……いや私がそんな存在にさせるのよ)
そんな彼らの善意でさえ、当時の霞は自分の思い通りに駒を進めることができた程度にしか考えていなかった。
無論、目の前に座るこの可憐な少女も己の復讐を果たすための駒にしか見えていない。
『霞と申します。姫様の世話役としてお役目を仰せつかりました。どうか今後ともよろしくお願い致します』
『私は菖蒲と言います。……霞……様、でしたっけ?緊張してるみたいね』
気さくな菖蒲の口調に霞は調子を崩した。あまり菖蒲に深入りしないつもりでいたのだ。
(姫君と仲良くなるべきじゃない。私は復讐のために宮中に潜り込みたかったんだから……)
『どうか気楽に過ごして!あなたのお家だと思ってって……あっ!世話役なのに気楽にはまずいかしら』
そういって心から楽しそうに笑う姿を見て霞は目を細める。胸が温かくなると同時に自分の醜悪さが際立って見える気がして上手く笑えない。
もし火事などなく、入内をしていたらこの少女のように無邪気に笑えていただろうか……。そんな風に考えてすぐにありもしない幸福な光景を塗りつぶす。
(絵に描いたような天真爛漫なお方……。こんなにも眩しいお方の隣にいたら私の姿など誰にも目に入らないでしょうね)
霞は心の中で笑った。
(それでいい。この状況こそ私が一番望んでいた盤面。天が与えてくれたとっておきの駒。きっと私に勝利をもたらしてくれる)
『私、勉学は好きじゃないの。得意でもないし。父上と母上は私が入内するのを期待しているけれど不安しかないわ……』
菖蒲は難しい顔で文机に向かっていた。そんな菖蒲に霞は諭《さと》すように言う。
『自分の弱さを知ることこそ誰にも負けない強さを手にするのです。己の弱みを知っている……菖蒲様はきっとこれから誰にも負けない素晴らしい姫君となるでしょう』
『……!ほんとうに?』
その言葉はかつて榊が霞に言っていた言葉でもあった。
それを霞は人心掌握術の初歩である、他人が一番欲しがる言葉として与えたのだ。菖蒲は出会った時と変わらない、眩しくて温かい陽だまりのような笑顔を浮かべる。
そんな笑顔を見て霞の心はぐらりと揺らいだ。
(おかしい。昔はなんとも思わなかったのに……)
雀が鳴く声、御簾の隙間から差し込む光で霞は目を覚ました。無意識のうちに過去の思い出に浸っていたらしい。立ち上がろうとして、床に手をつこうとした時に、霞はあることに気が付いた。
(手が塞がってる……)
強く霞の手を握っていたのは……菖蒲の手だった。
「あ……菖蒲様?」
いつの間にか菖蒲も霞の隣で眠っていたようだ。霞の声に気が付いて手を離すと、目を擦りながら笑いかけてきた。
「霞、調子はどう?」
「あの……はい。問題ありません。昨日は……ご迷惑をおかけしました。菖蒲様のお心遣い、深く感謝致します」
霞は丁寧に頭を下げると菖蒲は困ったように微笑んだ。
「そんな風に畏まらなくてもいいのに。昔から霞は真面目なんだから!」
「失礼致します。菖蒲様……帝がお越しでございます」
「帝が……?」
霞と菖蒲は目を丸くさせ、お互いに顔を見合わせた。
「い……急ぎ準備致しますので、お待ちください!」
霞は慌てて声を張り上げる。
「菖蒲!昨夜は災難だったな。大事無いか?」
「はい。御心配をおかけしました……。私はこの通り無事にございます。お立ち寄り頂き、感謝致します」
御帳台の手前、御簾越しに深々と頭を下げた。霞も菖蒲のすぐ側で深く頭を下げる。帝は御簾を挟んだ霞の正面に座していた。
帝の方が大きく上下するのが見え、急いで菖蒲の元にやって来たのだと分かる。
(菖蒲様は本当に帝に愛されてる。私が仕込んだ以上に……)
「水仙の気が狂ったらしいな。陰陽師達に祈祷をさせているが……一向に目を覚ます気配がないらしい」
畳みの目を眺めながら霞は眉を顰める。
(水仙様が……お目覚めになっていない?本人から事情を聞きだすことは不可能ね……)
「菖蒲も祈祷を受けると良い。もしかすると水仙に呪詛をかけられたかもしれない。今日は籠っているといい」
「水仙様が呪詛など……とんでもないことでございます!」
菖蒲が声を上げるも帝は聞く耳を持たない。水仙という名を口にする度に微かな怒りが籠っているような気がした。
「目を覚ましたら水仙を宮中から下がらせねばならぬな……」
「殿下……。どうか、水仙様に寛大なご処断を。水仙様は尋常なご様子ではありませんでした。水仙様こそ呪詛にかけられたのではないでしょうか?私はこの通り、何事もなく無事でしたので……」
(菖蒲様。こんな時にも水仙様のことを思って……。でも敢えて庇うことで更に帝の寵愛は高まるはず……)
霞は菖蒲のお人好しぶりに呆れながらも同時に称賛する。
「菖蒲は優しいな。……分かった。水仙の処断については考えておこう。ではな。またすぐに会おう」
「はい!」
別れがたそうな帝の声に、菖蒲は元気よく返事をする。ふたりの仲睦まじい姿に霞は溶けそうになった。己を奮い立たせると、帝が立ち去った後で霞に向き直って頭を下げる。
「菖蒲様。私は自分の局へ戻ります。それと……物語の原本のこと。くれぐれもよろしくお願い致します」
「……分かったわ。多分、『ひめつばき物語』の原本が水仙様のことに関わる重要なものなのよね?」
「……」
霞は唇を噛み締めた。化け物のことを話せば菖蒲に危険が及ぶかもしれない。それと一族の仇討ちのことを話せば自然と菖蒲を利用していたこともバレてしまう。この状況で菖蒲の信用を失うのはまずい。それに加えて、菖蒲に助けられたことで霞は後ろめたさを感じていた。
「いつか私にも本当のことを話してくれると嬉しいわ。どんなことがあっても私は霞の味方だから」
「……ありがとうございます。では……失礼致します」
霞は菖蒲の寂しそうな表情に後ろ髪を引かれる思いがした……が思いを断ち切るように前を見据える。
(今更後悔するわけにはいかない。宮中は盤上で……人は駒なのだから)
長袴を忙しなく動かしながら自室へと急いだ。
いつの間にか霞は深々と頭を下げていた。目の前にいるのはある少女の両親だ。霞はふたりの男女から醸し出される高貴な雰囲気に圧倒されていた。
(しっかりしなくては……。ここで私のすべてが決まるんだから……)
少女の父親である右大臣は霞の父、榊とも懇意の仲だったらしい。一族を失った上に入内の約束を反故にされた霞に同情し、快く霞の申し出を受け入れてくれてくれた。
霞が声を詰まらせながら、涙ながらに語った演技のお陰でもある。
(年頃の娘を持ち、尚且つ父上と交流のある右大臣の娘を選んで正解だったわ。それに姫君の見目も良い。近いうちに帝の寵愛を受ける存在になるはず……いや私がそんな存在にさせるのよ)
そんな彼らの善意でさえ、当時の霞は自分の思い通りに駒を進めることができた程度にしか考えていなかった。
無論、目の前に座るこの可憐な少女も己の復讐を果たすための駒にしか見えていない。
『霞と申します。姫様の世話役としてお役目を仰せつかりました。どうか今後ともよろしくお願い致します』
『私は菖蒲と言います。……霞……様、でしたっけ?緊張してるみたいね』
気さくな菖蒲の口調に霞は調子を崩した。あまり菖蒲に深入りしないつもりでいたのだ。
(姫君と仲良くなるべきじゃない。私は復讐のために宮中に潜り込みたかったんだから……)
『どうか気楽に過ごして!あなたのお家だと思ってって……あっ!世話役なのに気楽にはまずいかしら』
そういって心から楽しそうに笑う姿を見て霞は目を細める。胸が温かくなると同時に自分の醜悪さが際立って見える気がして上手く笑えない。
もし火事などなく、入内をしていたらこの少女のように無邪気に笑えていただろうか……。そんな風に考えてすぐにありもしない幸福な光景を塗りつぶす。
(絵に描いたような天真爛漫なお方……。こんなにも眩しいお方の隣にいたら私の姿など誰にも目に入らないでしょうね)
霞は心の中で笑った。
(それでいい。この状況こそ私が一番望んでいた盤面。天が与えてくれたとっておきの駒。きっと私に勝利をもたらしてくれる)
『私、勉学は好きじゃないの。得意でもないし。父上と母上は私が入内するのを期待しているけれど不安しかないわ……』
菖蒲は難しい顔で文机に向かっていた。そんな菖蒲に霞は諭《さと》すように言う。
『自分の弱さを知ることこそ誰にも負けない強さを手にするのです。己の弱みを知っている……菖蒲様はきっとこれから誰にも負けない素晴らしい姫君となるでしょう』
『……!ほんとうに?』
その言葉はかつて榊が霞に言っていた言葉でもあった。
それを霞は人心掌握術の初歩である、他人が一番欲しがる言葉として与えたのだ。菖蒲は出会った時と変わらない、眩しくて温かい陽だまりのような笑顔を浮かべる。
そんな笑顔を見て霞の心はぐらりと揺らいだ。
(おかしい。昔はなんとも思わなかったのに……)
雀が鳴く声、御簾の隙間から差し込む光で霞は目を覚ました。無意識のうちに過去の思い出に浸っていたらしい。立ち上がろうとして、床に手をつこうとした時に、霞はあることに気が付いた。
(手が塞がってる……)
強く霞の手を握っていたのは……菖蒲の手だった。
「あ……菖蒲様?」
いつの間にか菖蒲も霞の隣で眠っていたようだ。霞の声に気が付いて手を離すと、目を擦りながら笑いかけてきた。
「霞、調子はどう?」
「あの……はい。問題ありません。昨日は……ご迷惑をおかけしました。菖蒲様のお心遣い、深く感謝致します」
霞は丁寧に頭を下げると菖蒲は困ったように微笑んだ。
「そんな風に畏まらなくてもいいのに。昔から霞は真面目なんだから!」
「失礼致します。菖蒲様……帝がお越しでございます」
「帝が……?」
霞と菖蒲は目を丸くさせ、お互いに顔を見合わせた。
「い……急ぎ準備致しますので、お待ちください!」
霞は慌てて声を張り上げる。
「菖蒲!昨夜は災難だったな。大事無いか?」
「はい。御心配をおかけしました……。私はこの通り無事にございます。お立ち寄り頂き、感謝致します」
御帳台の手前、御簾越しに深々と頭を下げた。霞も菖蒲のすぐ側で深く頭を下げる。帝は御簾を挟んだ霞の正面に座していた。
帝の方が大きく上下するのが見え、急いで菖蒲の元にやって来たのだと分かる。
(菖蒲様は本当に帝に愛されてる。私が仕込んだ以上に……)
「水仙の気が狂ったらしいな。陰陽師達に祈祷をさせているが……一向に目を覚ます気配がないらしい」
畳みの目を眺めながら霞は眉を顰める。
(水仙様が……お目覚めになっていない?本人から事情を聞きだすことは不可能ね……)
「菖蒲も祈祷を受けると良い。もしかすると水仙に呪詛をかけられたかもしれない。今日は籠っているといい」
「水仙様が呪詛など……とんでもないことでございます!」
菖蒲が声を上げるも帝は聞く耳を持たない。水仙という名を口にする度に微かな怒りが籠っているような気がした。
「目を覚ましたら水仙を宮中から下がらせねばならぬな……」
「殿下……。どうか、水仙様に寛大なご処断を。水仙様は尋常なご様子ではありませんでした。水仙様こそ呪詛にかけられたのではないでしょうか?私はこの通り、何事もなく無事でしたので……」
(菖蒲様。こんな時にも水仙様のことを思って……。でも敢えて庇うことで更に帝の寵愛は高まるはず……)
霞は菖蒲のお人好しぶりに呆れながらも同時に称賛する。
「菖蒲は優しいな。……分かった。水仙の処断については考えておこう。ではな。またすぐに会おう」
「はい!」
別れがたそうな帝の声に、菖蒲は元気よく返事をする。ふたりの仲睦まじい姿に霞は溶けそうになった。己を奮い立たせると、帝が立ち去った後で霞に向き直って頭を下げる。
「菖蒲様。私は自分の局へ戻ります。それと……物語の原本のこと。くれぐれもよろしくお願い致します」
「……分かったわ。多分、『ひめつばき物語』の原本が水仙様のことに関わる重要なものなのよね?」
「……」
霞は唇を噛み締めた。化け物のことを話せば菖蒲に危険が及ぶかもしれない。それと一族の仇討ちのことを話せば自然と菖蒲を利用していたこともバレてしまう。この状況で菖蒲の信用を失うのはまずい。それに加えて、菖蒲に助けられたことで霞は後ろめたさを感じていた。
「いつか私にも本当のことを話してくれると嬉しいわ。どんなことがあっても私は霞の味方だから」
「……ありがとうございます。では……失礼致します」
霞は菖蒲の寂しそうな表情に後ろ髪を引かれる思いがした……が思いを断ち切るように前を見据える。
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