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最終章
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ゴードンは、空いた手を刀の形にして構えている。
命を救ってくれたゴードンは、いま、丸腰だ。
このままでは、殺されてしまう。
いまだ。
魔王は、懐の声壺に手をやった。
そして、それをテロリストに投げつけ、叫んだ。
「わたしの歌を聴くのだ!」
そして、声壺は歌った。魔法王国語で。
ジアイン・グラジーンバ ありふれた日常に
迫り来る侵略者の魔手
野山にくさむす屍体
花をつく死臭 腐った手足
死屍累々の戦場のなかで
確かなものなどなにもない
戦場をきれいに!
行け、兵士よ
天馬に乗って、高らかにラッパを吹き鳴らせ
魔王は、それにハーモニーをつけた。アルト担当。
確かなものなどなにもない
戦場をきれいに!
行け、兵士よ
天馬に乗って、高らかにラッパを吹き鳴らせ。
倍音が響き渡ると、天籟(てんらい)が宇宙から降りてきた。響き合う心と心のことを、天籟と魔法王国では呼んでいる。狂ったようになっていたテロリストたちは、お互いの顔を見合わせた。
「きさまは……この歌を知っているか」アリウスは、少し気が抜けている。
「先の戦争のときに使われた、戦意喪失のための歌ですな……」と側近。
「では、あそこにいるあの魔王役の少女は……」
アリウスは、剣をすらりと抜いた。
「こいつは魔王だ! 殺せ! マルドゥクさまに捧げるのだ!」
鬨の声があがった。が、その声は、すぐ途絶えた。
ゴードンが、立ち上がったのだ。耳栓をはずして。
「おまえら、あの歌を聴いてなにも思わなかったのか?」
詰問口調だった。アリウスは、唇を噛みしめた。
「空しい戦争を、あんなふうに表現できる歌が、あったんだな」
ゴードンは、魔王のそばに近寄ると、両手を広げてかばった。
「アリウス! きさまの神は、空しい戦いをしろと言っているのか!」
アリウスは、機関銃をゴードンに向ける。
かちり。
トリガーをはずそうとする音に、思わず魔王は目を閉じた。
「ええい、やめたやめた!」
アリウスは、いきなり機関銃を放り投げた。
「どうでもよくなってしまった。今日は日が悪い。また別の日に来てやる」
そんなことをいうのだが、
「あのー、親衛隊のひとに来てもらいましたー」
鎌田スカウトマンが、小型映話機を手に、言った。
「犯罪者は、野放しにはできませんしねー」
というわけで、テロリストは逮捕された。
ゴードンに救われた魔王としては、反対勢力であるはずの彼が、なぜ自分を救ったのか、理解できなかった。
なぜだ。なぜなんだ。
「よかったね、アスリアさん」
ゴードンは、少しはにかんだ笑顔を見せた。
「きさまは、戦争を続行させようとする反対勢力ではなかったのか」
魔王が聞くと、ゴードンは肩をすくめた。
「なんだかね、惜しくなったんだ。きみ、歌がうまいだろ。それにあの歌は魔力があるんだね、反対していたのが莫迦らしくなっちゃって」
「そんなにうまく人の心を操れるなら、もっと早く番組を乗っ取って歌を広めればよかったんですよね」
メレリルの言葉を聞いて、魔王は彼女の右肩を、思いっきりつねってしまった。
「いててて! 怪我人にひどいですぅ」
メレリルは、涙を浮かべていた。
撮影は完了した。
「あなたが魔王であったとしても、出演料はこれしか払えないんです、なにしろ大西さんが抜けちゃって」
鎌田スカウトマンは、情けない声でぽつりと言った。
「ああ、正体をクレジットできないなんて、もったいない」
「それが今回の出演の条件だと、書類にも書いたはずだが」
「冗談だと思ってたのにー」
「わたしはいつも、マジメだ」
「ところで、音波長調整耳栓の工合は、どうですか?」
監督は、ゴードンとキアーラ、そしてメレリルに訊ねた。
「魔法王国との戦争で使われた物を、一般に売りたいってことで、スポンサーのウォンディさんがうるさくて……、迷惑掛けました」
「いや、かえってよかったよ。こちらで調整して、戦意喪失の波長を外した歌が聴けた」
ゴードンは、嬉しそうに答える。
「あれでテロリストたちがやる気を失ったんだから、ウォンディさんって、先見の明がありましたよねえ」
一人感心している鎌田なのである。知らぬが仏だ。
ミスリル交易条約は、無事締結の運びとなり、魔王は王宮の人々に送られて、自分の国へ戻ることになった。
その際、儀仗隊の顔になったゴードンが、まったくの無表情で彼女を送り出そうとしていた。自分のことを、何とも思っていなかったのだろうか、と魔王は少しさびしくなった。
自国に戻った魔王は、自分の部屋から、暮れていく森の景色を眺めていた。
「これでよかったのだ」
彼女は、自分に言い聞かせるように、言った。
「あの男とわたしでは、身分が違う。しょせんかなわぬ恋……」
そのとき、背後で音がした。ウォンディの気配だ。
「申し上げます」
「なんだ」
「ゴードンと名乗る男が、あなたさまに面会したいと」
「なに!」
魔王は、ぱっと顔を輝かせるが、すぐ疑いの目になった。
「なぜ、今になって?」
「なんでも、あなたさまの歌を聴いて、ここの国の音楽学校に留学したいということで」
「留学……?」
魔王は、心が冷え冷えとしてくるのを感じた。なんだ、わたしを追いかけてきたんじゃないのか。
「よかろう。留学でも何でもするがよい」
「お会いになりますか?」
「面倒だからやめておく」
と言った直後、扉が開いて、その向こうにゴードンが居た。
「アスリアさん! 会いたかった!」
ゴードンは、長靴の音も高らかに、近づいてくるなり魔王の柔らかい身体を、ひしと抱きしめた。
「さびしかった。君のことが、頭からはなれなかったのだ」
「おい、そなたは儀仗隊長であろう。いったいなんのまねだ」
必死で身をほどきつつ、抗議する魔王。
「歌で人を感動させたい、なんて口実である」
ゴードンは、涙を浮かべていた。
「さびしかった……、ほんとうにさびしかった」
ごほん。メレリルが、そばで注意を引いている。
魔王はゴードンを引きはがすと、椅子を勧めた。
「ミスリル交易反対勢力を、そなたが抑えてくれたおかげで、われらも人並みに生活できる。ありがたいとは思うが、そなた、まじめに歌をやりたいのか?」
「やりたい! というより、君の顔をずっとみていたい!」
そんな不真面目な理由があるだろうか、と思ったものの、まんざらではない魔王。
「わたしと交際するなら、条件がある」
「なんであるか」
椅子に座りながら、ゴードン。
「テロリストを一掃したまえ。本当のマルドゥク教を、国教にするのだ。そして、ミスリルをもっと我が国に!」
「結局政治であるか」
ぶつくさ言うゴードンに、
「もちろんそうだ。わたしは魔王であるぞ!」
はっきりくっきり言ってしまう、魔王なのであった。
もちろん本心は、ゴードンを婿に迎えたいのだ。
しかし、一時の気の迷いかもしれないこの気持ちを試すイミでも、ゴードンの政治能力を試すのは、いいことだと思った。
マルドゥクが本当にいるのなら、戦争がまたはじまる。
それまでに、ミスリルもたっぷり補給せねばならないのだから。
ちゃっかりと魔王は、そんな計算をしていたのである。
二時間ドラマは、ほどなくしてそのクリスタル局で放送された。視聴率はまあまあだった。歌のシーンでは、「あほくさくて涙が出た」という声も寄せられたが、おおむね好評であった。
「きみとなら、生きていける」
ゴードンは、クリスタルヴィジョンのなかでささやいた。
それが本当であろうと無かろうと、日々は続く。
冬がもうじき、やってくる。
命を救ってくれたゴードンは、いま、丸腰だ。
このままでは、殺されてしまう。
いまだ。
魔王は、懐の声壺に手をやった。
そして、それをテロリストに投げつけ、叫んだ。
「わたしの歌を聴くのだ!」
そして、声壺は歌った。魔法王国語で。
ジアイン・グラジーンバ ありふれた日常に
迫り来る侵略者の魔手
野山にくさむす屍体
花をつく死臭 腐った手足
死屍累々の戦場のなかで
確かなものなどなにもない
戦場をきれいに!
行け、兵士よ
天馬に乗って、高らかにラッパを吹き鳴らせ
魔王は、それにハーモニーをつけた。アルト担当。
確かなものなどなにもない
戦場をきれいに!
行け、兵士よ
天馬に乗って、高らかにラッパを吹き鳴らせ。
倍音が響き渡ると、天籟(てんらい)が宇宙から降りてきた。響き合う心と心のことを、天籟と魔法王国では呼んでいる。狂ったようになっていたテロリストたちは、お互いの顔を見合わせた。
「きさまは……この歌を知っているか」アリウスは、少し気が抜けている。
「先の戦争のときに使われた、戦意喪失のための歌ですな……」と側近。
「では、あそこにいるあの魔王役の少女は……」
アリウスは、剣をすらりと抜いた。
「こいつは魔王だ! 殺せ! マルドゥクさまに捧げるのだ!」
鬨の声があがった。が、その声は、すぐ途絶えた。
ゴードンが、立ち上がったのだ。耳栓をはずして。
「おまえら、あの歌を聴いてなにも思わなかったのか?」
詰問口調だった。アリウスは、唇を噛みしめた。
「空しい戦争を、あんなふうに表現できる歌が、あったんだな」
ゴードンは、魔王のそばに近寄ると、両手を広げてかばった。
「アリウス! きさまの神は、空しい戦いをしろと言っているのか!」
アリウスは、機関銃をゴードンに向ける。
かちり。
トリガーをはずそうとする音に、思わず魔王は目を閉じた。
「ええい、やめたやめた!」
アリウスは、いきなり機関銃を放り投げた。
「どうでもよくなってしまった。今日は日が悪い。また別の日に来てやる」
そんなことをいうのだが、
「あのー、親衛隊のひとに来てもらいましたー」
鎌田スカウトマンが、小型映話機を手に、言った。
「犯罪者は、野放しにはできませんしねー」
というわけで、テロリストは逮捕された。
ゴードンに救われた魔王としては、反対勢力であるはずの彼が、なぜ自分を救ったのか、理解できなかった。
なぜだ。なぜなんだ。
「よかったね、アスリアさん」
ゴードンは、少しはにかんだ笑顔を見せた。
「きさまは、戦争を続行させようとする反対勢力ではなかったのか」
魔王が聞くと、ゴードンは肩をすくめた。
「なんだかね、惜しくなったんだ。きみ、歌がうまいだろ。それにあの歌は魔力があるんだね、反対していたのが莫迦らしくなっちゃって」
「そんなにうまく人の心を操れるなら、もっと早く番組を乗っ取って歌を広めればよかったんですよね」
メレリルの言葉を聞いて、魔王は彼女の右肩を、思いっきりつねってしまった。
「いててて! 怪我人にひどいですぅ」
メレリルは、涙を浮かべていた。
撮影は完了した。
「あなたが魔王であったとしても、出演料はこれしか払えないんです、なにしろ大西さんが抜けちゃって」
鎌田スカウトマンは、情けない声でぽつりと言った。
「ああ、正体をクレジットできないなんて、もったいない」
「それが今回の出演の条件だと、書類にも書いたはずだが」
「冗談だと思ってたのにー」
「わたしはいつも、マジメだ」
「ところで、音波長調整耳栓の工合は、どうですか?」
監督は、ゴードンとキアーラ、そしてメレリルに訊ねた。
「魔法王国との戦争で使われた物を、一般に売りたいってことで、スポンサーのウォンディさんがうるさくて……、迷惑掛けました」
「いや、かえってよかったよ。こちらで調整して、戦意喪失の波長を外した歌が聴けた」
ゴードンは、嬉しそうに答える。
「あれでテロリストたちがやる気を失ったんだから、ウォンディさんって、先見の明がありましたよねえ」
一人感心している鎌田なのである。知らぬが仏だ。
ミスリル交易条約は、無事締結の運びとなり、魔王は王宮の人々に送られて、自分の国へ戻ることになった。
その際、儀仗隊の顔になったゴードンが、まったくの無表情で彼女を送り出そうとしていた。自分のことを、何とも思っていなかったのだろうか、と魔王は少しさびしくなった。
自国に戻った魔王は、自分の部屋から、暮れていく森の景色を眺めていた。
「これでよかったのだ」
彼女は、自分に言い聞かせるように、言った。
「あの男とわたしでは、身分が違う。しょせんかなわぬ恋……」
そのとき、背後で音がした。ウォンディの気配だ。
「申し上げます」
「なんだ」
「ゴードンと名乗る男が、あなたさまに面会したいと」
「なに!」
魔王は、ぱっと顔を輝かせるが、すぐ疑いの目になった。
「なぜ、今になって?」
「なんでも、あなたさまの歌を聴いて、ここの国の音楽学校に留学したいということで」
「留学……?」
魔王は、心が冷え冷えとしてくるのを感じた。なんだ、わたしを追いかけてきたんじゃないのか。
「よかろう。留学でも何でもするがよい」
「お会いになりますか?」
「面倒だからやめておく」
と言った直後、扉が開いて、その向こうにゴードンが居た。
「アスリアさん! 会いたかった!」
ゴードンは、長靴の音も高らかに、近づいてくるなり魔王の柔らかい身体を、ひしと抱きしめた。
「さびしかった。君のことが、頭からはなれなかったのだ」
「おい、そなたは儀仗隊長であろう。いったいなんのまねだ」
必死で身をほどきつつ、抗議する魔王。
「歌で人を感動させたい、なんて口実である」
ゴードンは、涙を浮かべていた。
「さびしかった……、ほんとうにさびしかった」
ごほん。メレリルが、そばで注意を引いている。
魔王はゴードンを引きはがすと、椅子を勧めた。
「ミスリル交易反対勢力を、そなたが抑えてくれたおかげで、われらも人並みに生活できる。ありがたいとは思うが、そなた、まじめに歌をやりたいのか?」
「やりたい! というより、君の顔をずっとみていたい!」
そんな不真面目な理由があるだろうか、と思ったものの、まんざらではない魔王。
「わたしと交際するなら、条件がある」
「なんであるか」
椅子に座りながら、ゴードン。
「テロリストを一掃したまえ。本当のマルドゥク教を、国教にするのだ。そして、ミスリルをもっと我が国に!」
「結局政治であるか」
ぶつくさ言うゴードンに、
「もちろんそうだ。わたしは魔王であるぞ!」
はっきりくっきり言ってしまう、魔王なのであった。
もちろん本心は、ゴードンを婿に迎えたいのだ。
しかし、一時の気の迷いかもしれないこの気持ちを試すイミでも、ゴードンの政治能力を試すのは、いいことだと思った。
マルドゥクが本当にいるのなら、戦争がまたはじまる。
それまでに、ミスリルもたっぷり補給せねばならないのだから。
ちゃっかりと魔王は、そんな計算をしていたのである。
二時間ドラマは、ほどなくしてそのクリスタル局で放送された。視聴率はまあまあだった。歌のシーンでは、「あほくさくて涙が出た」という声も寄せられたが、おおむね好評であった。
「きみとなら、生きていける」
ゴードンは、クリスタルヴィジョンのなかでささやいた。
それが本当であろうと無かろうと、日々は続く。
冬がもうじき、やってくる。
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