29 / 68
わたくしは、誰なのでしょう?
ママドラゴンさんは奇跡のドラゴンさんでした。
しおりを挟む
10日後、大きな……パパより大きな騎士さんが来ました。
珍しい淡い銀から濃い青色まで色が変化する、とても綺麗な髪のお兄さんです。
一緒に来たのは、
「あ! 幸矢パパ」
アスールは重くて抱っこできないので、もらったうさぎさんを抱っこして、なるべく急いで近づきました。
「ようこそお越しくださいました。幸矢パパ」
まだきちんとできませんが、カーテシーの真似……スカートをつまんで、ちょっとだけ膝を折る仕草をします。
カーテシーは本当に難しいのです。
足を引いて腰を下げ、頭を下げる角度まで求められます。
何故知っているか?
それは覚えていませんが、パパに聞くと、
『あぁ、彩映は、昔練習していたなぁ……でも、まだ社交界に出る訳じゃないんだから、他のこと覚えて欲しいなぁ』
と言って、抱っこしてトントン背中を叩かれました。
うぅ……パパは話を逸らす時には、いつもこの抱っこトントンです。
こうされると、眠くなるのです。
パパは、ゆりかごさんでしょうか?
ともかく、まだ完全じゃないわたくしのできうる限りの挨拶に、嬉しそうに抱き上げて頬ずりしてくれるのは、アスールが生まれてすぐ来てくれた幸矢パパです。
国王陛下だそうですが、そういうと悲しい顔をするので、パパと呼びます。
『うわぁ! お出迎えありがとう!』
『前より元気そうだね。ご飯おいしい?』
ぼーっとしてしまうくらい綺麗な幸矢パパが、紙に書いてくれた文字をよんで大きく頷きました。
「はい。パパ、とってもおいしいです。えっと、変なのですが、昔、何か口にしたら、のどがヒリヒリ痛かったり、かゆくなったり、胸がドキドキしたような気がするのです。食べるのこわかったです。でも、パパが大丈夫って言ってくれたご飯はおいしいです」
ニコニコと笑って頭を撫でてくれる幸矢パパ。
そうなのです。
幸矢パパが、目を覚めてすぐのわたくしのご飯がおかゆがいいと言ってくれたパパです。
特別な食材をちょうど持っていて、わたくしに食べさせてと届けてくださったのです。
パパが手を合わせていたお手紙の人が、幸矢パパです。
優しいパパがいっぱいで嬉しいです。
でも、幸矢パパに甘えてると、パパがすねます。
今は大丈夫ですが、後で、パパとお昼寝か、一緒に手を繋いでお散歩だと思います。
でも……少し心配なのです。
大きな騎士さんが、抱き上げて連れてきていたのは、ほっそりとした綺麗なお姉さんです。
ママが、なぜかベッドではなくベランダの大きな木の方に案内しています。
幸矢パパがその後ろをついていき、横たわったその人の横にわたくしを抱いたまま、座りました。
じっと見ると、お姉さんの髪は、白金より青みがかったブルーシルバーの色です。
顔は青白く、目は閉じられたまま。
頭にも腕や肩にも包帯を巻いています。
何か、騎士さんとお話ししていた幸矢パパが、わたくしを見て、紙に書きます。
『いろは。この人の名前をよんで』
「……? 知らないのです」
『知っているはずだよ』
『この間、この子にはつけたでしょう?』
見ると、アスールが、お姉さんの周りでコロコロしています。
「……アスールの、ママですか?」
『そう。名前をよんで』
『重い怪我をして、ずっと目を開けないの』
『このままだと、石に変わってしまう』
「石に?」
大変です!
なぜ石になってしまうのかわかりませんが、そんなことになってしまったら、悲しいのです。
「えっと……」
幸矢パパの膝から降りて、辛そうに目を閉じるマレーネママに近づきます。
そして、そっと……いつもわたくしがパパやママにしてもらって嬉しい、頭をよしよしと撫でました。
あ、ちゃんと怪我をしているところはやめてます。
幸矢パパが、紙を見せてくれます。
『風の鳥の末裔、わたくし、彩映がのぞむ』
『わたくしは、ドラゴンのおさの一人、(彼女の名前)に、守護の任を与える者』
『(彼女)をわたくしの元にお返しください』
『ゆっくり見せるから、これを言って?』
「はい!」
わたくしは、ゆっくり読みます。
「風の鳥のまつえい、わたくし、彩映がのぞむ」
「わたくしは、ドラゴンのおさの一人、マレーネに、守護の任を与える者」
「マレーネをわたくしの元にお返しください」
そのままでよかったでしょうか?
でも……。
「どうか……風の女神様……わたくしの祈りをどうかお聞き届けください。マレーネママを、助けてください!」
恐る恐るマレーネママの手を両手で握り、自分の額に当てました。
目を閉じて、繰り返します。
「わたくし、風の鳥の末裔、宮下彩映がのぞむ。わたくしはドラゴンのおさ、マレーネに守護の任を与えし者。守護者をわたくしの元に。そして傷を癒す力を……」
すると、冷たかったマレーネママの手が、少しずつ暖かくなっていきました。
指が動いたので、ハッと目を開けると、硬く閉ざされていた瞳が開かれています。
瞳はアイスブルー。
空の青や水の青ともちょっと違って、少し涼しそう。
にっこり……笑ってくれました。
《ありがとう。小鳥姫》
口は動いていますが、頭の中に言葉が聞こえます。
《わたくしは、マレーネ。敵の襲撃から逃れ、異世界に暮らしていたドラゴンの末裔よ。隠れ里が襲われて、逃れてきたの。わたくしたちを助けてくれてありがとう。あなたの守護者として生きましょう》
「えっ? マレーネママ。ドラゴンさんでしょう? どうしてお姉さんなの?」
《ふふふっ。ここにいるあの方もわたくしと同族よ? ある程度成長して力を使えば、元の姿にもなれるわ。でも、ここでなってしまうと、この美しい空間が壊れてしまう。それに、まだ身体がよくなってからでないと無理ね。元気になってから本当の姿になりましょう》
コロコロと鈴の音が響く。
とてもご機嫌みたい。
「マレーネママ。元気になってね?」
《えぇ、わたくしの主人》
「あるじ、じゃなくて彩映なの。彩映ってよんでね?」
わたくしもにっこり笑った……ような気がしたけれど、スゥッと一気に眠気がきて、目を閉じて、マレーネママの横に寝転んだ。
マレーネと呼ばれる女性は、ゆっくり身を起こした。
凄烈な眼差しは氷の女王のよう。
しかし、そっと幼い彩映を抱きしめる。
「無意識に力を放出する幼児というのは、ドラゴンの子と同じで大変だわ……」
「で、母性の強い君は、ちゃんと見つけたでしょ? 死ぬことより執着する存在を」
幸矢……国王アルドリーが微笑む。
チラッとアルドリーを見上げるが、
「貴方には言葉や意思も全て奪われ、従わされるか、縛られそうで嫌だわ。それに、そちらの方もいるし、わたくし程度が仕えても意味はない。それに貴方の奥方も好みだけれど、この小鳥が可愛い子だから」
「よろしくね。星の海。風の一族の可愛い小鳥をよろしく頼むよ」
「命じられなくても……わかっているわ」
首をすくめつつ、優しい眼差しで彩映の頬に口付けたのだった。
珍しい淡い銀から濃い青色まで色が変化する、とても綺麗な髪のお兄さんです。
一緒に来たのは、
「あ! 幸矢パパ」
アスールは重くて抱っこできないので、もらったうさぎさんを抱っこして、なるべく急いで近づきました。
「ようこそお越しくださいました。幸矢パパ」
まだきちんとできませんが、カーテシーの真似……スカートをつまんで、ちょっとだけ膝を折る仕草をします。
カーテシーは本当に難しいのです。
足を引いて腰を下げ、頭を下げる角度まで求められます。
何故知っているか?
それは覚えていませんが、パパに聞くと、
『あぁ、彩映は、昔練習していたなぁ……でも、まだ社交界に出る訳じゃないんだから、他のこと覚えて欲しいなぁ』
と言って、抱っこしてトントン背中を叩かれました。
うぅ……パパは話を逸らす時には、いつもこの抱っこトントンです。
こうされると、眠くなるのです。
パパは、ゆりかごさんでしょうか?
ともかく、まだ完全じゃないわたくしのできうる限りの挨拶に、嬉しそうに抱き上げて頬ずりしてくれるのは、アスールが生まれてすぐ来てくれた幸矢パパです。
国王陛下だそうですが、そういうと悲しい顔をするので、パパと呼びます。
『うわぁ! お出迎えありがとう!』
『前より元気そうだね。ご飯おいしい?』
ぼーっとしてしまうくらい綺麗な幸矢パパが、紙に書いてくれた文字をよんで大きく頷きました。
「はい。パパ、とってもおいしいです。えっと、変なのですが、昔、何か口にしたら、のどがヒリヒリ痛かったり、かゆくなったり、胸がドキドキしたような気がするのです。食べるのこわかったです。でも、パパが大丈夫って言ってくれたご飯はおいしいです」
ニコニコと笑って頭を撫でてくれる幸矢パパ。
そうなのです。
幸矢パパが、目を覚めてすぐのわたくしのご飯がおかゆがいいと言ってくれたパパです。
特別な食材をちょうど持っていて、わたくしに食べさせてと届けてくださったのです。
パパが手を合わせていたお手紙の人が、幸矢パパです。
優しいパパがいっぱいで嬉しいです。
でも、幸矢パパに甘えてると、パパがすねます。
今は大丈夫ですが、後で、パパとお昼寝か、一緒に手を繋いでお散歩だと思います。
でも……少し心配なのです。
大きな騎士さんが、抱き上げて連れてきていたのは、ほっそりとした綺麗なお姉さんです。
ママが、なぜかベッドではなくベランダの大きな木の方に案内しています。
幸矢パパがその後ろをついていき、横たわったその人の横にわたくしを抱いたまま、座りました。
じっと見ると、お姉さんの髪は、白金より青みがかったブルーシルバーの色です。
顔は青白く、目は閉じられたまま。
頭にも腕や肩にも包帯を巻いています。
何か、騎士さんとお話ししていた幸矢パパが、わたくしを見て、紙に書きます。
『いろは。この人の名前をよんで』
「……? 知らないのです」
『知っているはずだよ』
『この間、この子にはつけたでしょう?』
見ると、アスールが、お姉さんの周りでコロコロしています。
「……アスールの、ママですか?」
『そう。名前をよんで』
『重い怪我をして、ずっと目を開けないの』
『このままだと、石に変わってしまう』
「石に?」
大変です!
なぜ石になってしまうのかわかりませんが、そんなことになってしまったら、悲しいのです。
「えっと……」
幸矢パパの膝から降りて、辛そうに目を閉じるマレーネママに近づきます。
そして、そっと……いつもわたくしがパパやママにしてもらって嬉しい、頭をよしよしと撫でました。
あ、ちゃんと怪我をしているところはやめてます。
幸矢パパが、紙を見せてくれます。
『風の鳥の末裔、わたくし、彩映がのぞむ』
『わたくしは、ドラゴンのおさの一人、(彼女の名前)に、守護の任を与える者』
『(彼女)をわたくしの元にお返しください』
『ゆっくり見せるから、これを言って?』
「はい!」
わたくしは、ゆっくり読みます。
「風の鳥のまつえい、わたくし、彩映がのぞむ」
「わたくしは、ドラゴンのおさの一人、マレーネに、守護の任を与える者」
「マレーネをわたくしの元にお返しください」
そのままでよかったでしょうか?
でも……。
「どうか……風の女神様……わたくしの祈りをどうかお聞き届けください。マレーネママを、助けてください!」
恐る恐るマレーネママの手を両手で握り、自分の額に当てました。
目を閉じて、繰り返します。
「わたくし、風の鳥の末裔、宮下彩映がのぞむ。わたくしはドラゴンのおさ、マレーネに守護の任を与えし者。守護者をわたくしの元に。そして傷を癒す力を……」
すると、冷たかったマレーネママの手が、少しずつ暖かくなっていきました。
指が動いたので、ハッと目を開けると、硬く閉ざされていた瞳が開かれています。
瞳はアイスブルー。
空の青や水の青ともちょっと違って、少し涼しそう。
にっこり……笑ってくれました。
《ありがとう。小鳥姫》
口は動いていますが、頭の中に言葉が聞こえます。
《わたくしは、マレーネ。敵の襲撃から逃れ、異世界に暮らしていたドラゴンの末裔よ。隠れ里が襲われて、逃れてきたの。わたくしたちを助けてくれてありがとう。あなたの守護者として生きましょう》
「えっ? マレーネママ。ドラゴンさんでしょう? どうしてお姉さんなの?」
《ふふふっ。ここにいるあの方もわたくしと同族よ? ある程度成長して力を使えば、元の姿にもなれるわ。でも、ここでなってしまうと、この美しい空間が壊れてしまう。それに、まだ身体がよくなってからでないと無理ね。元気になってから本当の姿になりましょう》
コロコロと鈴の音が響く。
とてもご機嫌みたい。
「マレーネママ。元気になってね?」
《えぇ、わたくしの主人》
「あるじ、じゃなくて彩映なの。彩映ってよんでね?」
わたくしもにっこり笑った……ような気がしたけれど、スゥッと一気に眠気がきて、目を閉じて、マレーネママの横に寝転んだ。
マレーネと呼ばれる女性は、ゆっくり身を起こした。
凄烈な眼差しは氷の女王のよう。
しかし、そっと幼い彩映を抱きしめる。
「無意識に力を放出する幼児というのは、ドラゴンの子と同じで大変だわ……」
「で、母性の強い君は、ちゃんと見つけたでしょ? 死ぬことより執着する存在を」
幸矢……国王アルドリーが微笑む。
チラッとアルドリーを見上げるが、
「貴方には言葉や意思も全て奪われ、従わされるか、縛られそうで嫌だわ。それに、そちらの方もいるし、わたくし程度が仕えても意味はない。それに貴方の奥方も好みだけれど、この小鳥が可愛い子だから」
「よろしくね。星の海。風の一族の可愛い小鳥をよろしく頼むよ」
「命じられなくても……わかっているわ」
首をすくめつつ、優しい眼差しで彩映の頬に口付けたのだった。
0
お気に入りに追加
178
あなたにおすすめの小説
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
婚約破棄に向けて悪役令嬢始めました
樹里
ファンタジー
王太子殿下との婚約破棄を切っ掛けに、何度も人生を戻され、その度に絶望に落とされる公爵家の娘、ヴィヴィアンナ・ローレンス。
嘆いても、泣いても、この呪われた運命から逃れられないのであれば、せめて自分の意志で、自分の手で人生を華麗に散らしてみせましょう。
私は――立派な悪役令嬢になります!
【本編完結】婚約破棄されて嫁いだ先の旦那様は、結婚翌日に私が妻だと気づいたようです
八重
恋愛
社交界で『稀代の歌姫』の名で知られ、王太子の婚約者でもあったエリーヌ・ブランシェ。
皆の憧れの的だった彼女はある夜会の日、親友で同じ歌手だったロラに嫉妬され、彼女の陰謀で歌声を失った──
ロラに婚約者も奪われ、歌声も失い、さらに冤罪をかけられて牢屋に入れられる。
そして王太子の命によりエリーヌは、『毒公爵』と悪名高いアンリ・エマニュエル公爵のもとへと嫁ぐことになる。
仕事を理由に初日の挨拶もすっぽかされるエリーヌ。
婚約者を失ったばかりだったため、そっと夫を支えていけばいい、愛されなくてもそれで構わない。
エリーヌはそう思っていたのに……。
翌日廊下で会った後にアンリの態度が急変!!
「この娘は誰だ?」
「アンリ様の奥様、エリーヌ様でございます」
「僕は、結婚したのか?」
側近の言葉も仕事に夢中で聞き流してしまっていたアンリは、自分が結婚したことに気づいていなかった。
自分にこんなにも魅力的で可愛い奥さんが出来たことを知り、アンリの溺愛と好き好き攻撃が止まらなくなり──?!
■恋愛に初々しい夫婦の溺愛甘々シンデレラストーリー。
親友に騙されて恋人を奪われたエリーヌが、政略結婚をきっかけにベタ甘に溺愛されて幸せになるお話。
※他サイトでも投稿中で、『小説家になろう』先行公開です
悪役令嬢は救国したいだけなのに、いつの間にか攻略対象と皇帝に溺愛されてました
みゅー
恋愛
それは舞踏会の最中の出来事。アルメリアは婚約者であるムスカリ王太子殿下に突然婚約破棄を言い渡される。
やはりこうなってしまった、そう思いながらアルメリアはムスカリを見つめた。
時を遡り、アルメリアが六つの頃の話。
避暑先の近所で遊んでいる孤児たちと友達になったアルメリアは、彼らが人身売買に巻き込まれていることを知り一念発起する。
そして自分があまりにも無知だったと気づき、まずは手始めに国のことを勉強した。その中で前世の記憶を取り戻し、乙女ゲームの世界に転生していて自分が断罪される悪役令嬢だと気づく。
断罪を避けるために前世での知識を生かし自身の領地を整備し事業を起こしていく中で、アルメリアは国の中枢へ関わって行くことになる。そうして気がつけば巨大な陰謀へ巻き込まれていくのだった。
そんなアルメリアをゲーム内の攻略対象者は溺愛し、更には隣国の皇帝に出会うこととなり……
行方不明になった友人を探し、自身の断罪を避けるため転生悪役令嬢は教会の腐敗を正して行く。そんな悪役令嬢の転生・恋愛物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる