言葉を探そう

刹那玻璃

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短編集

私の一生の夢

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 小さい頃は童話作家だった。
 でも、絵も下手で、文章が論文になってしまって面白くないと言われた。
 読んでいる本もこむづかしい本が多く、可愛いげがないとよく怒鳴られた。

 本屋さんに行ったときに、私が読みたいと言った本を、

「子供が読む本やないわ!」

と取り上げられ、渡されたのが『マッチ売りの少女』だったときには、一ページも読まず、机の裏と壁の間に隠した。

 私はその時にシェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』が読みたかったのだ。
『マクベス』や『真夏の夜の夢』は読んでいたが、その本はみたことがなかったからだ。
 台本風の、その本は後日図書館で借りられて満足したが、台本風の作品を読むことによって、想像する力を得られたと思う。

 図書館と本屋は、私の夢の世界を生み出してくれた場所である。

 夢が歴史研究家になりたいと思ったことや、絵本作家は諦めても、書くことはやめられなかった。

 投稿を始めたのは、今調べてみると2013年10月23日。

 最初は、出版されている数人の先生の本を読んでみたいと言うのと、好奇心だった。
 でも、自分で書いてみるのはどうだろうと思い始めたのだ。

 本当は書こうと思っていたのは、オリジナルのファンタジー……でも、その話はまだまだ練り上がっていなかった。

 するとふと、私の中に居ない筈の『孔明さん』が、喋り始めた。
 それを書きたいと思い、書いていくことになった。

『孔明さん』は『私』。
『私』が悩むと小説の中で『孔明さん』が苦悩する……。
『私』が書くのは、『私』……。

 書き終わってから一年半近くなっても、今でも私の中には『孔明さん』がいる。
 私は『刹那玻璃』であり、『諸葛孔明』なのだ。

 一生かかっても、彼を書ききりたい。
 それが、今の夢である。

 それに、心に溜め込んだお話を書き綴りたい。
 一生物書きになりたいと思う。
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