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ラブシチュエーション
運命の迷宮〜アフター〜
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采明は、妹の咲夜や家族と共に、久しぶりに昔住んでいた、実家のあった街に帰省していた。
咲夜の夫の遼の実家に、しばらく身を寄せるのである。
春……。
桜が見たいと思ったのだった。
遼は車椅子を押し、咲夜は息子の熊斗を抱っこして周囲を見回し、采明は双子用のベビーカーを押しながら、夫と、夫の肩に乗っている息子を見上げる。
「実明くん。ここの向こう見える?」
「わぁぁ! わぁぁ! ママ! おっきなお花の木! 一杯!」
「こらこら。実明。暴れるな。パパの髪引っ張らないでくれ」
言いながら、
「ん? 男3人、女性二人……」
「お友達なの……美希ちゃん! 千夜ちゃん!」
その声に、5人は振り返る。
美希は背が伸びスタイルが良く、そして千夜は、
「あ、あやちゃん? あやちゃん!」
二人は走ってくると瞳を潤ませる。
「し、心配してたんだから! 本当に……良かった……」
「でも、連絡もらってびっくりしたわ」
「あのね、私の妹の咲夜の旦那さんが、元警官だったの」
「咲夜ちゃん?」
目をパチクリさせると、采明は美少女だが、咲夜は美貌の持ち主である。
「うん、紹介するわね。妹の咲夜。そして咲夜の旦那さまで遠藤総合病院の遼さん。赤ちゃんは熊斗くん。そして、この子が百合、眠っているのが愛生。3人は同じ年なの。そして、長男の実明。実明。お姉ちゃんたちにご挨拶できる?」
「うん! はじめまして! お姉ちゃん。僕は柚須浦実明です」
「キャァァ……か、可愛い! 初めまして。お姉ちゃんは美希と言うの。ママのお友達なの。よろしくね?」
「実明くん。お姉ちゃんは千夜です」
後ろから近づいてきたのは、
「久しぶり。柚須浦」
「心配してたんだぞ」
「あっ、望月くんに狭間くん? あまり変わらないね!」
「一番変わったのは柚須浦だろ? まだ22で3人の子持ち。あ、初めまして。望月瑆です。こっちは幼馴染の狭間翔と言います。柚須浦……采明さんの旦那さんですね?」
「はじめまして。柚須浦実綱です……って、こーら。実明。パパの髪を引っ張らない」
ニコニコと息子をたしなめるのは、子煩悩の証拠である。
長身でがっしりとした、しかし穏やかだが隙のない男性。
年上らしいが年齢未詳である。
「初めまして。咲夜と申します。私は小さい頃から父と共に過ごしておりまして……」
咲夜は実の姉妹でないことを隠す為、父と共に出向いていたという設定になっている。
「美人! 百合ちゃんも美人だったけど、それに、見たことがあるの。綺麗な声ね!」
美希の言葉に色白の頬を赤く染める。
「ありがとうございます。まだまだです」
「おい、柚須浦が戻ってきたんだろ。花見するんじゃないのか?」
後ろから姿を見せたのは、
「……作楽くん……」
「久しぶり、柚須浦。元気そうでよかった」
にっと笑う青年に、采明は戸惑う。
どう返していいのだろうか……。
苦笑する。
「今更だけど、ごめんな。柚須浦に対しても、百合ちゃんに対しても無神経だった。許してくれとは言わない。でも、会って謝りたかったんだ」
「ありがとう……変わったね。作楽くん」
「と言うか……びっくりしてさ……柚須浦が見つかったってテレビで見て、でも、あの備産業の社長に誘拐されてて、逃げ出そうとしたら銃で撃たれたとか、それでまた行方不明になって、もう一度見つかったら、今度は至近距離から撃たれそうになった柚須浦を旦那さんがかばって、生死の境をさまよったって……俺なら出来ないな……それに、妹さんの怪我もびっくりした」
そして真顔になり、
「柚須浦や皆は必死だったのに、俺は何ふざけてたんだろうって思った。あの、景虎って言う奴に、必死になれ! って怒られた意味が今ようやく分かるようになった」
「じゃぁ、行こうか」
瑆は案内する。
敷物を敷き、食べ物も準備されている。
「あ、私と咲夜と遼さんとで作ってきたの。食べる?」
双子用の乳母車のところに、準備してきたお弁当というよりも重箱を見せる。
「あ、あやちゃんの特製のお弁当ね!」
「うん。でも、遼さんは上手なのよ。咲夜は丁寧なのよね」
「お姉さまはとても手際がいいのです。見習いたいです」
遼は、準備していた咲夜用の座布団を敷き、抱き上げると座らせる。
咲夜は腰椎損傷で腰から下は動かせない。
長いスカートをはいている。
その間に采明は重箱を広げ、実綱は息子と一緒に娘たちを抱き上げる。
「百合ちゃん。お兄ちゃんとお姉ちゃんだよ」
起きていた赤ん坊は、キリッとした顔立ちで……、
「な、何か……あやちゃんの妹の百合ちゃんそっくりね」
「よく言われるの……でも、旦那様にも似てるのよ。愛生は私にそっくりって言われるのだけど……」
「旦那様! えっ、じゃぁ、実綱さんはあやちゃんのことなんて呼んでいるんですか?」
「えっ、采明……だけど……」
「パパ、ママは采明ちゃん!」
百合を抱いている実明は、めっと言う。
「ね? 百合ちゃん。実明お兄ちゃんだもんね?」
「あやちゃんそっくりね……しっかりしてるところとか。でも、顔立ちは半々?」
「そうなの……でも、旦那様の小さい頃によく似ているって。でも、普段はおっとりなのよ。実明はパパが大好きなの……ほら」
支度をしながら示すと、遼と赤ん坊たちを寝かせるためにどうすればいいかと話しているのを、
「パパ~! 遊ぼう! ねぇねぇ!」
と服を引っ張り訴える。
「愛生と百合を寝かさないと……」
「あぁ、実綱。良いよ。私も咲夜もいるから、実明と遊んでくれば?」
「悪い、遼。じゃぁ、実明。パパと遊ぶか? 何をする?」
息子の手を引きながら、遊具のあるあたりに向かっていく。
「……子煩悩なのね、旦那さん」
「本当に。普段は勉強に研究や知識を身につける為に集中するのだけれど……私も旦那様もこれでも学生だから……でも、子供のことになると率先して動いてくれるの」
「まぁ、実綱は国でも有名な親馬鹿だから。王太子殿下と差はないよ。あちらは。王子と姫を溺愛してるし。養子を迎えても分け隔てないからね」
「養子? 王族に養子って大丈夫ですか?」
瑆の問いに遼は、
「ご本人の護衛をされていた近衛の方が急死されたんだ。遺されていたのが息子夫婦の遺児。息子夫婦も事故で亡くなっていて、王子より少し幼い二人を、時々連れて来ていたからね。うちの子になる? って。もう4人の子供を抱っこにおんぶに肩車に……親馬鹿してるよ。それに私は医師であり、実綱と同じ時間があれば王太子殿下の警護もしているから」
「実綱お兄様は本当にお強いのです!」
咲夜はキラキラ目を輝かせる。
「遼様も強いのですが、お兄さまは古武道の名手で、居合の達人です。槍も……」
「咲夜は実綱が大好きなんだよね……私だってそれなりなのに……」
「遼様もお強いですよ。でも、実綱お兄様の強さは……」
「咲夜。寒くない? フリースの毛布、膝にかけてね」
采明は微笑む。
「咲夜の方が旦那様のことを知ってるの。ちょっと嫉妬しちゃうわ」
「お姉様も一緒に暮らせるようになって聞いたら、遼さまと小さい頃からよく会っていたって……昔の遼様はどんな方でしたか?」
「えっ? このままよ。お兄様ですもの」
「ママ~お腹しゅいた~!」
走ってくる息子を、後ろから抱き上げる。
「こら、実明。手を洗ってこような。ほら」
「はーい! パパ。ブーン!」
「はいはい。実明は大好きだなぁ」
すぐに肩車すると、そのまま息子の腰を持ち上げ、軽く走る。
「うわー……体力あるなぁ……」
翔は感心する。
「実綱はかなり鍛えているからね。甥っ子になる彰くんが、習っている剣舞を一緒に習っているけれどブレはないし、息も上がらないし、重い衣装も気にならないって言ってた」
「うふふ……今度舞台に出るのよ……素敵なの……」
「あやちゃん、惚気てる」
「あ、皆にチケットがあるの……咲夜も出るのよね」
「ママ~ただ今!」
元気な声が響く。
あぁ、春が来た……。
と皆は思ったのだった。
咲夜の夫の遼の実家に、しばらく身を寄せるのである。
春……。
桜が見たいと思ったのだった。
遼は車椅子を押し、咲夜は息子の熊斗を抱っこして周囲を見回し、采明は双子用のベビーカーを押しながら、夫と、夫の肩に乗っている息子を見上げる。
「実明くん。ここの向こう見える?」
「わぁぁ! わぁぁ! ママ! おっきなお花の木! 一杯!」
「こらこら。実明。暴れるな。パパの髪引っ張らないでくれ」
言いながら、
「ん? 男3人、女性二人……」
「お友達なの……美希ちゃん! 千夜ちゃん!」
その声に、5人は振り返る。
美希は背が伸びスタイルが良く、そして千夜は、
「あ、あやちゃん? あやちゃん!」
二人は走ってくると瞳を潤ませる。
「し、心配してたんだから! 本当に……良かった……」
「でも、連絡もらってびっくりしたわ」
「あのね、私の妹の咲夜の旦那さんが、元警官だったの」
「咲夜ちゃん?」
目をパチクリさせると、采明は美少女だが、咲夜は美貌の持ち主である。
「うん、紹介するわね。妹の咲夜。そして咲夜の旦那さまで遠藤総合病院の遼さん。赤ちゃんは熊斗くん。そして、この子が百合、眠っているのが愛生。3人は同じ年なの。そして、長男の実明。実明。お姉ちゃんたちにご挨拶できる?」
「うん! はじめまして! お姉ちゃん。僕は柚須浦実明です」
「キャァァ……か、可愛い! 初めまして。お姉ちゃんは美希と言うの。ママのお友達なの。よろしくね?」
「実明くん。お姉ちゃんは千夜です」
後ろから近づいてきたのは、
「久しぶり。柚須浦」
「心配してたんだぞ」
「あっ、望月くんに狭間くん? あまり変わらないね!」
「一番変わったのは柚須浦だろ? まだ22で3人の子持ち。あ、初めまして。望月瑆です。こっちは幼馴染の狭間翔と言います。柚須浦……采明さんの旦那さんですね?」
「はじめまして。柚須浦実綱です……って、こーら。実明。パパの髪を引っ張らない」
ニコニコと息子をたしなめるのは、子煩悩の証拠である。
長身でがっしりとした、しかし穏やかだが隙のない男性。
年上らしいが年齢未詳である。
「初めまして。咲夜と申します。私は小さい頃から父と共に過ごしておりまして……」
咲夜は実の姉妹でないことを隠す為、父と共に出向いていたという設定になっている。
「美人! 百合ちゃんも美人だったけど、それに、見たことがあるの。綺麗な声ね!」
美希の言葉に色白の頬を赤く染める。
「ありがとうございます。まだまだです」
「おい、柚須浦が戻ってきたんだろ。花見するんじゃないのか?」
後ろから姿を見せたのは、
「……作楽くん……」
「久しぶり、柚須浦。元気そうでよかった」
にっと笑う青年に、采明は戸惑う。
どう返していいのだろうか……。
苦笑する。
「今更だけど、ごめんな。柚須浦に対しても、百合ちゃんに対しても無神経だった。許してくれとは言わない。でも、会って謝りたかったんだ」
「ありがとう……変わったね。作楽くん」
「と言うか……びっくりしてさ……柚須浦が見つかったってテレビで見て、でも、あの備産業の社長に誘拐されてて、逃げ出そうとしたら銃で撃たれたとか、それでまた行方不明になって、もう一度見つかったら、今度は至近距離から撃たれそうになった柚須浦を旦那さんがかばって、生死の境をさまよったって……俺なら出来ないな……それに、妹さんの怪我もびっくりした」
そして真顔になり、
「柚須浦や皆は必死だったのに、俺は何ふざけてたんだろうって思った。あの、景虎って言う奴に、必死になれ! って怒られた意味が今ようやく分かるようになった」
「じゃぁ、行こうか」
瑆は案内する。
敷物を敷き、食べ物も準備されている。
「あ、私と咲夜と遼さんとで作ってきたの。食べる?」
双子用の乳母車のところに、準備してきたお弁当というよりも重箱を見せる。
「あ、あやちゃんの特製のお弁当ね!」
「うん。でも、遼さんは上手なのよ。咲夜は丁寧なのよね」
「お姉さまはとても手際がいいのです。見習いたいです」
遼は、準備していた咲夜用の座布団を敷き、抱き上げると座らせる。
咲夜は腰椎損傷で腰から下は動かせない。
長いスカートをはいている。
その間に采明は重箱を広げ、実綱は息子と一緒に娘たちを抱き上げる。
「百合ちゃん。お兄ちゃんとお姉ちゃんだよ」
起きていた赤ん坊は、キリッとした顔立ちで……、
「な、何か……あやちゃんの妹の百合ちゃんそっくりね」
「よく言われるの……でも、旦那様にも似てるのよ。愛生は私にそっくりって言われるのだけど……」
「旦那様! えっ、じゃぁ、実綱さんはあやちゃんのことなんて呼んでいるんですか?」
「えっ、采明……だけど……」
「パパ、ママは采明ちゃん!」
百合を抱いている実明は、めっと言う。
「ね? 百合ちゃん。実明お兄ちゃんだもんね?」
「あやちゃんそっくりね……しっかりしてるところとか。でも、顔立ちは半々?」
「そうなの……でも、旦那様の小さい頃によく似ているって。でも、普段はおっとりなのよ。実明はパパが大好きなの……ほら」
支度をしながら示すと、遼と赤ん坊たちを寝かせるためにどうすればいいかと話しているのを、
「パパ~! 遊ぼう! ねぇねぇ!」
と服を引っ張り訴える。
「愛生と百合を寝かさないと……」
「あぁ、実綱。良いよ。私も咲夜もいるから、実明と遊んでくれば?」
「悪い、遼。じゃぁ、実明。パパと遊ぶか? 何をする?」
息子の手を引きながら、遊具のあるあたりに向かっていく。
「……子煩悩なのね、旦那さん」
「本当に。普段は勉強に研究や知識を身につける為に集中するのだけれど……私も旦那様もこれでも学生だから……でも、子供のことになると率先して動いてくれるの」
「まぁ、実綱は国でも有名な親馬鹿だから。王太子殿下と差はないよ。あちらは。王子と姫を溺愛してるし。養子を迎えても分け隔てないからね」
「養子? 王族に養子って大丈夫ですか?」
瑆の問いに遼は、
「ご本人の護衛をされていた近衛の方が急死されたんだ。遺されていたのが息子夫婦の遺児。息子夫婦も事故で亡くなっていて、王子より少し幼い二人を、時々連れて来ていたからね。うちの子になる? って。もう4人の子供を抱っこにおんぶに肩車に……親馬鹿してるよ。それに私は医師であり、実綱と同じ時間があれば王太子殿下の警護もしているから」
「実綱お兄様は本当にお強いのです!」
咲夜はキラキラ目を輝かせる。
「遼様も強いのですが、お兄さまは古武道の名手で、居合の達人です。槍も……」
「咲夜は実綱が大好きなんだよね……私だってそれなりなのに……」
「遼様もお強いですよ。でも、実綱お兄様の強さは……」
「咲夜。寒くない? フリースの毛布、膝にかけてね」
采明は微笑む。
「咲夜の方が旦那様のことを知ってるの。ちょっと嫉妬しちゃうわ」
「お姉様も一緒に暮らせるようになって聞いたら、遼さまと小さい頃からよく会っていたって……昔の遼様はどんな方でしたか?」
「えっ? このままよ。お兄様ですもの」
「ママ~お腹しゅいた~!」
走ってくる息子を、後ろから抱き上げる。
「こら、実明。手を洗ってこような。ほら」
「はーい! パパ。ブーン!」
「はいはい。実明は大好きだなぁ」
すぐに肩車すると、そのまま息子の腰を持ち上げ、軽く走る。
「うわー……体力あるなぁ……」
翔は感心する。
「実綱はかなり鍛えているからね。甥っ子になる彰くんが、習っている剣舞を一緒に習っているけれどブレはないし、息も上がらないし、重い衣装も気にならないって言ってた」
「うふふ……今度舞台に出るのよ……素敵なの……」
「あやちゃん、惚気てる」
「あ、皆にチケットがあるの……咲夜も出るのよね」
「ママ~ただ今!」
元気な声が響く。
あぁ、春が来た……。
と皆は思ったのだった。
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