4 / 22
テーマは日常ではなく妖精世界の住人の国です。
しおりを挟む
「まぁ!! 素敵!! 可愛いわ。琉璃はどんな色でも可愛いけれど、このオフホワイトの布を幾重にも重ねた、ふわふわのワンピースは特によく似合うわ」
瑠璃の声に、えへへっと照れる。
兄によって揃えて貰った洋服はお古でも、色褪せてもいない、琉璃の為だけに作られたドレスである。
昔、養護施設にいた頃は、綻びた部分を繕い、何度も着ていた。
それなのに……ここでは違う。
モデル……というものは解らないが、琉璃が選んだり、家族が作ってくれたドレスがずらっと並んでいる。
憧れていたレースのドレスもリボンも、全て琉璃のものだと言う。
琉璃にとって昔から、可愛いものは夢でしかなく……その夢を叶えてくれた父や兄、亮が大好きである。
「あにょね? 琉璃、妖精しゃんになるの!!」
「そうなの? だからそんなにふわふわ可愛いドレスなのね」
「うん!! 皆に魔法をかけてあげるの!! 良いことがありますようにって!!」
おもちゃのステッキを持って、クルクルっと回して、
「おばちゃまが笑ってくれますように……!! クルルリーン♪」
と呪文を唱える。
琉璃は施設育ちの為、ぬいぐるみの光華しかいなかった。
その為、承彦は元直達に説教されつつ、おもちゃやぬいぐるみを集め回った。
その中で、数個のぬいぐるみとこのステッキ以外は、
「あにょね? おとうしゃま。琉璃がいたお家はね? おもちゃなかったの。皆にないの。だからね? 琉璃、この子達を向こうのお家にあげてほしいの」
「琉璃……?」
承彦は問いかける。
「どうして……そんなに気にかけるのかな? お前は、向こうの人達に……」
「あの前までは、皆、優しかったの!! 琉璃、大好きなの!! だから……おとうしゃま……皆におもちゃ……あげてくだしゃい」
承彦はしばし躊躇い……最後には、
「解った。お父様がちゃんと、向こうのお友達に届くように、手配をしておこう。琉璃……お父様はこんなにも琉璃を娘として、誇りに思ったことはないよ」
「ありがとう!! おとうしゃま!! だいしゅき!!」
何だかんだ言いながら、承彦は親バカである。
「あぁ、瑠璃さん!! これはどうでしょう?」
月英が持ち出してきたのは、純白のドレス。
「まぁ……ウェディングドレスではないの?」
「いいえ、琉璃のドレスと大まかな作りはそっくりなんです。でも、琉璃は広がったふわふわのスカート、これは、マーメイドドレスです。瑠璃さんのスタイルのよさを最も際立たせ、それでいて、繊細さと高貴さと、愛情に溢れた、まさに『女神』にふさわしいかと」
「まぁ……お世辞を言うなんて」
「お世辞じゃありませんよ。着てみて戴けますか?」
月英の言葉に微笑んだ瑠璃は、奥に入っていくとしばらくして戻ってくる。
「……メイクと髪の違和感があるのよ……」
瑠璃の呟きに、
「大丈夫です!! 専属のメイクアップアーティストがいますから」
示されたのは均。
「はい!! 是非やらせて下さい!!」
「髪の方は私も手伝います。ご安心を」
「お二人共、アーティストだから安心だわ……あら? 琉璃は?」
ドレスを着て、きゃっきゃと動き回っていた琉璃がいない。
「あぁ、琉璃は、はしゃぎ疲れて寝てますよ……ほら」
月英は示す。
ベランダで、琉璃を抱いてあやしているのか、亮が立っている。
「亮さんは、とてもいいお父さんになれそうね」
微笑むと月英は、
「でも、亮は厄介ですよ? 完璧主義者ですし、人嫌いだし……明日も本当は出席拒否だったんです。でも、琉璃がおねだりしたでしょう? そのお陰で出席することになったので、良かったですよ。それでなくても、亮はまた海外を飛び回ってますからね」
「そう言えば、亮さんって、あの諸岡家の……」
「天才児です。まぁ……努力家でもありますが。何でもそつなくこなすので、周囲から浮いてますね」
首をすくめる。
「何かしていないと、気がすまないようです。なので、今のように琉璃を抱き上げて空を見てるなんて、見れるとは思わなかったです」
「そうなの?」
「えぇ。……サイズはピッタリだ。良かった……それに、マネキンじゃ分からなかったけれど、そのドレスのスッキリとした聖なる雰囲気と、母性溢れるナチュラルメイク……さすがは瑠璃さん!! あ、『貂蝉』さま……の方が良いですか?」
瑠璃は微笑み、首を振る。
「私は、瑠璃として母親として出ていきたいわ。明日が楽しみね!! 私も、こんなにワクワクするようなお話初めてよ!! 嬉しいわ」
「本当ですか!! でも、親子で出ていくと、私が浮く……んですよね……」
「あら、そんなことはないわ。それに、私は貴方のように、優しくて頼りになる息子が欲しかったもの。ウフフ……一日だけとはいえ、こんなに素敵な息子がいるなんて……幸せだわ!!」
瑠璃は、幸せそうに頰を染め微笑む。
「じゃぁ……息子……と呼ぶのも変ね? 月英さんと呼んで良いかしら? くんでも良いけれど、月英さんは昔、女の子モデルだったのでしょう? 確か、月花だったわよね?」
「……あぁぁ……知ってらっしゃったんですね。過去の汚点と言うか、恥ずかしい。当時の私は、高慢でわがままで……」
「あら、そんなことはないわよ? あなたのこと有名だったわ。人生の汚点どころか、周囲の何も解らずにやって来ました!! なので、多少の失敗許してね? 子供だもの!! って言う子達の中で一人、強い意思をもって、舞台に出ていこうとする姿……感心したわ!!」
微笑む。
「まだ初歩を踏み出してさほど時も経たないのに、その強さ!! 羨ましいわ」
「あ、ありがとうございます!! 嬉しくて……照れ臭いですね」
苦笑する月英に、瑠璃は嬉しそうに、
「琉璃が……とても心配だったの……。あの子をどうしても連れ出したいと願っても、ダメで……しかもあの事……合わせる顔がないと思った。会長や月英さんのお陰だわ!!」
「私じゃなく、亮が連れてきたんですよ。雨の中、あのぬいぐるみを抱いて泣くのを堪えていたそうです。で、話しかけると泣きじゃくって……おばちゃまに会いたい、会いたいよ……って」
「……っ!」
瞳が潤み瑠璃は涙を拭おうとすると、月英がハンカチを差し出す。
「あ、ありがとう。私の……事を」
「えぇ。とても……」
月英は微笑む。
「だから……お願いします。一日だけでも良いので、琉璃のお母さんになってあげて下さい。琉璃は言葉は舌ったらずですが賢く、とても周囲に敏感な子です。とても可愛い妹なんです。なので……お願いします」
「えぇ、私にとっても……琉璃は私の大事な娘。絶対に誰にも奪わせたりしないわ!! もう二度と……悲しい目に遇わせたりしない!!」
瑠璃の声は静かに広がっていった。
翌日、姿を見せた7人は、特に月英と琉璃、瑠璃は揃って妖精の衣装である。
「おーい、月英兄さん……それはそれでイタイんだけど……」
均の声に、
「仕方ないだろ!! 私だって恥ずかしいんだ!!」
月英は男装ではなくドレス姿である。
「仕方なくだ!! 気にするな!!」
「にーしゃま綺麗なの~!! しゅごーい!! 琉璃も、もっと綺麗になゆ!!」
感心する琉璃に、怒ることも出来ず苦笑する。
「ありがとう。でも、琉璃の方がもっと素敵だよ? 本当の妖精さんだ」
「本当? 琉璃、妖精しゃん!? わーい!!」
はしゃぐ琉璃に、
「皆、準備はできたかな……?」
顔を覗かせた承彦はほぉぉ……と感嘆のため息を漏らす。
「素晴らしい!! 妖精界の女王と妖精たちがいるではないか!! こんなに素晴らしいものはそう見られない!! 素晴らしい!!」
素晴らしいを連呼するのは、言葉をなくしているらしい。
「そんなことは……」
頬を染める瑠璃に、手を差し出す。
「では、年寄りで申し訳ないが……女王陛下、お手を……」
「ありがとうございます。妖精王陛下」
承彦はクスッと笑う。
承彦も白い衣装ではないが、所々3人と同じ生地を用いたベストやハンカチ、ネクタイピン等を上手く使っている。
「では……参ろうか」
いささか勿体ぶって歩き出した。
瑠璃の声に、えへへっと照れる。
兄によって揃えて貰った洋服はお古でも、色褪せてもいない、琉璃の為だけに作られたドレスである。
昔、養護施設にいた頃は、綻びた部分を繕い、何度も着ていた。
それなのに……ここでは違う。
モデル……というものは解らないが、琉璃が選んだり、家族が作ってくれたドレスがずらっと並んでいる。
憧れていたレースのドレスもリボンも、全て琉璃のものだと言う。
琉璃にとって昔から、可愛いものは夢でしかなく……その夢を叶えてくれた父や兄、亮が大好きである。
「あにょね? 琉璃、妖精しゃんになるの!!」
「そうなの? だからそんなにふわふわ可愛いドレスなのね」
「うん!! 皆に魔法をかけてあげるの!! 良いことがありますようにって!!」
おもちゃのステッキを持って、クルクルっと回して、
「おばちゃまが笑ってくれますように……!! クルルリーン♪」
と呪文を唱える。
琉璃は施設育ちの為、ぬいぐるみの光華しかいなかった。
その為、承彦は元直達に説教されつつ、おもちゃやぬいぐるみを集め回った。
その中で、数個のぬいぐるみとこのステッキ以外は、
「あにょね? おとうしゃま。琉璃がいたお家はね? おもちゃなかったの。皆にないの。だからね? 琉璃、この子達を向こうのお家にあげてほしいの」
「琉璃……?」
承彦は問いかける。
「どうして……そんなに気にかけるのかな? お前は、向こうの人達に……」
「あの前までは、皆、優しかったの!! 琉璃、大好きなの!! だから……おとうしゃま……皆におもちゃ……あげてくだしゃい」
承彦はしばし躊躇い……最後には、
「解った。お父様がちゃんと、向こうのお友達に届くように、手配をしておこう。琉璃……お父様はこんなにも琉璃を娘として、誇りに思ったことはないよ」
「ありがとう!! おとうしゃま!! だいしゅき!!」
何だかんだ言いながら、承彦は親バカである。
「あぁ、瑠璃さん!! これはどうでしょう?」
月英が持ち出してきたのは、純白のドレス。
「まぁ……ウェディングドレスではないの?」
「いいえ、琉璃のドレスと大まかな作りはそっくりなんです。でも、琉璃は広がったふわふわのスカート、これは、マーメイドドレスです。瑠璃さんのスタイルのよさを最も際立たせ、それでいて、繊細さと高貴さと、愛情に溢れた、まさに『女神』にふさわしいかと」
「まぁ……お世辞を言うなんて」
「お世辞じゃありませんよ。着てみて戴けますか?」
月英の言葉に微笑んだ瑠璃は、奥に入っていくとしばらくして戻ってくる。
「……メイクと髪の違和感があるのよ……」
瑠璃の呟きに、
「大丈夫です!! 専属のメイクアップアーティストがいますから」
示されたのは均。
「はい!! 是非やらせて下さい!!」
「髪の方は私も手伝います。ご安心を」
「お二人共、アーティストだから安心だわ……あら? 琉璃は?」
ドレスを着て、きゃっきゃと動き回っていた琉璃がいない。
「あぁ、琉璃は、はしゃぎ疲れて寝てますよ……ほら」
月英は示す。
ベランダで、琉璃を抱いてあやしているのか、亮が立っている。
「亮さんは、とてもいいお父さんになれそうね」
微笑むと月英は、
「でも、亮は厄介ですよ? 完璧主義者ですし、人嫌いだし……明日も本当は出席拒否だったんです。でも、琉璃がおねだりしたでしょう? そのお陰で出席することになったので、良かったですよ。それでなくても、亮はまた海外を飛び回ってますからね」
「そう言えば、亮さんって、あの諸岡家の……」
「天才児です。まぁ……努力家でもありますが。何でもそつなくこなすので、周囲から浮いてますね」
首をすくめる。
「何かしていないと、気がすまないようです。なので、今のように琉璃を抱き上げて空を見てるなんて、見れるとは思わなかったです」
「そうなの?」
「えぇ。……サイズはピッタリだ。良かった……それに、マネキンじゃ分からなかったけれど、そのドレスのスッキリとした聖なる雰囲気と、母性溢れるナチュラルメイク……さすがは瑠璃さん!! あ、『貂蝉』さま……の方が良いですか?」
瑠璃は微笑み、首を振る。
「私は、瑠璃として母親として出ていきたいわ。明日が楽しみね!! 私も、こんなにワクワクするようなお話初めてよ!! 嬉しいわ」
「本当ですか!! でも、親子で出ていくと、私が浮く……んですよね……」
「あら、そんなことはないわ。それに、私は貴方のように、優しくて頼りになる息子が欲しかったもの。ウフフ……一日だけとはいえ、こんなに素敵な息子がいるなんて……幸せだわ!!」
瑠璃は、幸せそうに頰を染め微笑む。
「じゃぁ……息子……と呼ぶのも変ね? 月英さんと呼んで良いかしら? くんでも良いけれど、月英さんは昔、女の子モデルだったのでしょう? 確か、月花だったわよね?」
「……あぁぁ……知ってらっしゃったんですね。過去の汚点と言うか、恥ずかしい。当時の私は、高慢でわがままで……」
「あら、そんなことはないわよ? あなたのこと有名だったわ。人生の汚点どころか、周囲の何も解らずにやって来ました!! なので、多少の失敗許してね? 子供だもの!! って言う子達の中で一人、強い意思をもって、舞台に出ていこうとする姿……感心したわ!!」
微笑む。
「まだ初歩を踏み出してさほど時も経たないのに、その強さ!! 羨ましいわ」
「あ、ありがとうございます!! 嬉しくて……照れ臭いですね」
苦笑する月英に、瑠璃は嬉しそうに、
「琉璃が……とても心配だったの……。あの子をどうしても連れ出したいと願っても、ダメで……しかもあの事……合わせる顔がないと思った。会長や月英さんのお陰だわ!!」
「私じゃなく、亮が連れてきたんですよ。雨の中、あのぬいぐるみを抱いて泣くのを堪えていたそうです。で、話しかけると泣きじゃくって……おばちゃまに会いたい、会いたいよ……って」
「……っ!」
瞳が潤み瑠璃は涙を拭おうとすると、月英がハンカチを差し出す。
「あ、ありがとう。私の……事を」
「えぇ。とても……」
月英は微笑む。
「だから……お願いします。一日だけでも良いので、琉璃のお母さんになってあげて下さい。琉璃は言葉は舌ったらずですが賢く、とても周囲に敏感な子です。とても可愛い妹なんです。なので……お願いします」
「えぇ、私にとっても……琉璃は私の大事な娘。絶対に誰にも奪わせたりしないわ!! もう二度と……悲しい目に遇わせたりしない!!」
瑠璃の声は静かに広がっていった。
翌日、姿を見せた7人は、特に月英と琉璃、瑠璃は揃って妖精の衣装である。
「おーい、月英兄さん……それはそれでイタイんだけど……」
均の声に、
「仕方ないだろ!! 私だって恥ずかしいんだ!!」
月英は男装ではなくドレス姿である。
「仕方なくだ!! 気にするな!!」
「にーしゃま綺麗なの~!! しゅごーい!! 琉璃も、もっと綺麗になゆ!!」
感心する琉璃に、怒ることも出来ず苦笑する。
「ありがとう。でも、琉璃の方がもっと素敵だよ? 本当の妖精さんだ」
「本当? 琉璃、妖精しゃん!? わーい!!」
はしゃぐ琉璃に、
「皆、準備はできたかな……?」
顔を覗かせた承彦はほぉぉ……と感嘆のため息を漏らす。
「素晴らしい!! 妖精界の女王と妖精たちがいるではないか!! こんなに素晴らしいものはそう見られない!! 素晴らしい!!」
素晴らしいを連呼するのは、言葉をなくしているらしい。
「そんなことは……」
頬を染める瑠璃に、手を差し出す。
「では、年寄りで申し訳ないが……女王陛下、お手を……」
「ありがとうございます。妖精王陛下」
承彦はクスッと笑う。
承彦も白い衣装ではないが、所々3人と同じ生地を用いたベストやハンカチ、ネクタイピン等を上手く使っている。
「では……参ろうか」
いささか勿体ぶって歩き出した。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
私が死ねば楽になれるのでしょう?~愛妻家の後悔~
希猫 ゆうみ
恋愛
伯爵令嬢オリヴィアは伯爵令息ダーフィトと婚約中。
しかし結婚準備中オリヴィアは熱病に罹り冷酷にも婚約破棄されてしまう。
それを知った幼馴染の伯爵令息リカードがオリヴィアへの愛を伝えるが…
【 ⚠ 】
・前半は夫婦の闘病記です。合わない方は自衛のほどお願いいたします。
・架空の猛毒です。作中の症状は抗生物質の発明以前に猛威を奮った複数の症例を参考にしています。尚、R15はこの為です。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる