11 / 130
第1章〜起
昨日から……
しおりを挟む
昨日から度々めまいがし、座っていても目が回ります。
あの後のことは父がやってきた兄に怒鳴りつけたということらしいです。
『お前らのせいで病気が悪化して自殺未遂を繰り返しとった玻璃が、ようやく安定してきたのに!お前の泥棒扱いに意識喪失とめまいで寝込んどるわ!たったのゲーム一つごときで妹を泥棒やと?よういうたな!冗談じゃない!お前らの方が泥棒や!』
『あいつがとっとんや!泥棒猫や!寅年やけん虎か!』
『はぁ?お前らはどうぞ?玻璃にもひなにも、キーにもたかっとる。ほんなら、泥棒猫どころか、ハゲワシか!ハイエナか!これ以上玻璃を苦しめるなら縁を切るわ!出て行け!あぁ、もう、向こうの家に二世帯たてとったな?もう出て行っとる人間が、度々帰って親にたかるな!お前が、玻璃が悩んどった、パラなんとかやろが!しばらく来るな!』
父はカタカナ語が苦手で、言いたかったのは例の『パラサイトフォーティー』。
実家には住んでいないものの、同居していた弟妹よりも度々甥姪名目でたかるので、キレたようです。
で、兄の後ろで甥と姪が、隣室の扉をガバッと開いたそうです。
そして、
『キー(甥姪は叔父の弟を呼び捨てです)。お年玉!』
と手を出すのを、実家の巨大で持ち出すのが困難な家具を、正月早々仕事用工具で解体していた弟が、冷たく、
『お前らに誰がやるかや。姉ちゃんに代わりに返せ!ついでに泥棒扱いに、姉ちゃんがお前らの家に行った時にされた仕打ち、聞いたけんな。わの姉貴に何が泥棒や!お前らの親やろが!向こう行け!バール持っとんのに危なかろが!』
『ケチ~』
『パパがキーが一万円くれるって』
『わは、一言も言うとらん!それに、お前らにやるなら、倒れとる玻璃ねぇにやるわ!向こう行かんか!ボケ!』
と、追い出したそうです。
それはともかく、私は頭痛もするので頭痛鎮静剤を服用し、薬を飲んで横になっていますが、寝ているのか起きているのかわからず、胸の痛みと言うか全身のだるさ、意識が度々途切れるのが耐えられないので、かかりつけの病院に電話をかけようとしましたが、個人病院は最低でも三日まで休みが多く、市の保健所に電話をかけると、内科の専門救急外来のみと、救急病院を二つ教えてもらったのでした。
即、一応内科の緊急救急外来にかけて事情を説明したものの、外来では内科で出せる薬のみと点滴程度で、やはり救急病院か明日まで待って自分の通院している病院に行く方がオススメですよとのこと。
で、救急病院を確認していただいたものの、やはりどちらとも心療系のない病院……というか、どちらとも、5年前に薬の過剰服用の自殺未遂をした時に、胃の洗浄に行った救急病院でした。
ため息をつくと、心配してくれた電話応対をしてくれた看護師さんが一言。
「あの、体調不良と言われていますが、外まで出られますか?救急車で家の前まで」
「……重病人の方のために、救急車じゃなくてタクシー呼びます……で、でも、目が回ります……」
「あの、お辛いとは思いますが、救急病院は人が多くて、患者様はストレスで倒れたそうですので、お辞めになられて、明日、病院に行かれてはいかがですか?一日我慢されて、お休みください。病院に行って、インフルエンザとか他の病気をもらう可能性もあります。安静に……おやすみになってください」
一瞬考え、
「そうします。ありがとうございました」
と電話を切った。
ストレスとイライラというか不安でソワソワが酷い状態なのだが、きっと救急病院で倒れるか、トイレに駆け込むかである……一日安静にしていようと思ったのだった。
そして、的確に優しく説明してくれた看護師さんに感謝しようと思ったのでした。
あの後のことは父がやってきた兄に怒鳴りつけたということらしいです。
『お前らのせいで病気が悪化して自殺未遂を繰り返しとった玻璃が、ようやく安定してきたのに!お前の泥棒扱いに意識喪失とめまいで寝込んどるわ!たったのゲーム一つごときで妹を泥棒やと?よういうたな!冗談じゃない!お前らの方が泥棒や!』
『あいつがとっとんや!泥棒猫や!寅年やけん虎か!』
『はぁ?お前らはどうぞ?玻璃にもひなにも、キーにもたかっとる。ほんなら、泥棒猫どころか、ハゲワシか!ハイエナか!これ以上玻璃を苦しめるなら縁を切るわ!出て行け!あぁ、もう、向こうの家に二世帯たてとったな?もう出て行っとる人間が、度々帰って親にたかるな!お前が、玻璃が悩んどった、パラなんとかやろが!しばらく来るな!』
父はカタカナ語が苦手で、言いたかったのは例の『パラサイトフォーティー』。
実家には住んでいないものの、同居していた弟妹よりも度々甥姪名目でたかるので、キレたようです。
で、兄の後ろで甥と姪が、隣室の扉をガバッと開いたそうです。
そして、
『キー(甥姪は叔父の弟を呼び捨てです)。お年玉!』
と手を出すのを、実家の巨大で持ち出すのが困難な家具を、正月早々仕事用工具で解体していた弟が、冷たく、
『お前らに誰がやるかや。姉ちゃんに代わりに返せ!ついでに泥棒扱いに、姉ちゃんがお前らの家に行った時にされた仕打ち、聞いたけんな。わの姉貴に何が泥棒や!お前らの親やろが!向こう行け!バール持っとんのに危なかろが!』
『ケチ~』
『パパがキーが一万円くれるって』
『わは、一言も言うとらん!それに、お前らにやるなら、倒れとる玻璃ねぇにやるわ!向こう行かんか!ボケ!』
と、追い出したそうです。
それはともかく、私は頭痛もするので頭痛鎮静剤を服用し、薬を飲んで横になっていますが、寝ているのか起きているのかわからず、胸の痛みと言うか全身のだるさ、意識が度々途切れるのが耐えられないので、かかりつけの病院に電話をかけようとしましたが、個人病院は最低でも三日まで休みが多く、市の保健所に電話をかけると、内科の専門救急外来のみと、救急病院を二つ教えてもらったのでした。
即、一応内科の緊急救急外来にかけて事情を説明したものの、外来では内科で出せる薬のみと点滴程度で、やはり救急病院か明日まで待って自分の通院している病院に行く方がオススメですよとのこと。
で、救急病院を確認していただいたものの、やはりどちらとも心療系のない病院……というか、どちらとも、5年前に薬の過剰服用の自殺未遂をした時に、胃の洗浄に行った救急病院でした。
ため息をつくと、心配してくれた電話応対をしてくれた看護師さんが一言。
「あの、体調不良と言われていますが、外まで出られますか?救急車で家の前まで」
「……重病人の方のために、救急車じゃなくてタクシー呼びます……で、でも、目が回ります……」
「あの、お辛いとは思いますが、救急病院は人が多くて、患者様はストレスで倒れたそうですので、お辞めになられて、明日、病院に行かれてはいかがですか?一日我慢されて、お休みください。病院に行って、インフルエンザとか他の病気をもらう可能性もあります。安静に……おやすみになってください」
一瞬考え、
「そうします。ありがとうございました」
と電話を切った。
ストレスとイライラというか不安でソワソワが酷い状態なのだが、きっと救急病院で倒れるか、トイレに駆け込むかである……一日安静にしていようと思ったのだった。
そして、的確に優しく説明してくれた看護師さんに感謝しようと思ったのでした。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ゾンビ発生が台風並みの扱いで報道される中、ニートの俺は普通にゾンビ倒して普通に生活する
黄札
ホラー
朝、何気なくテレビを付けると流れる天気予報。お馴染みの花粉や紫外線情報も流してくれるのはありがたいことだが……ゾンビ発生注意報?……いやいや、それも普通よ。いつものこと。
だが、お気に入りのアニメを見ようとしたところ、母親から買い物に行ってくれという電話がかかってきた。
どうする俺? 今、ゾンビ発生してるんですけど? 注意報、発令されてるんですけど??
ニートである立場上、断れずしぶしぶ重い腰を上げ外へ出る事に──
家でアニメを見ていても、同人誌を売りに行っても、バイトへ出ても、ゾンビに襲われる主人公。
何で俺ばかりこんな目に……嘆きつつもだんだん耐性ができてくる。
しまいには、サバゲーフィールドにゾンビを放って遊んだり、ゾンビ災害ボランティアにまで参加する始末。
友人はゾンビをペットにし、効率よくゾンビを倒すためエアガンを改造する。
ゾンビのいることが日常となった世界で、当たり前のようにゾンビと戦う日常的ゾンビアクション。ノベルアッププラス、ツギクル、小説家になろうでも公開中。
表紙絵は姫嶋ヤシコさんからいただきました、
©2020黄札
壊れそうで壊れない
有沢真尋
現代文学
高校生の澪は、母親が亡くなって以来、長らくシングルだった父から恋人とその娘を紹介される。
しかしその顔合わせの前に、「娘は昔から、お姉さんが欲しいと言っていて」と、あるお願い事をされていて……?
第5回ほっこりじんわり大賞「奨励賞」受賞
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる