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孔明さんの不本意ありまくりの出廬が近づいてます。
新居は益徳さんの隣で、元直さんも住みます。
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5日余りで元、雲長の屋敷の家具や衣、使用人達を全て韋家に送りつけた黄承彦は、
「急で分割でしか出せない、どうして家が払わなければならないんだ」
などと渋る当主に言い放つ。
「払えない? それが新谷の商売人の言葉ですかな? 何と弱腰な事を! 商売をするのなら、手元にある程度の金を置いておくべきではないのですかな? それに、払えないと言うのはおかしいとは思われないのですかな? 今回は慰謝料と引き取り賃なのですよ。貴方は、ご自分の娘が何をしたのか、知りませんでしたかな? 妾にされた夫の元先妻を度々嘲笑いに出向いただけでなく、その女性の食事に毒を盛るように命じたそうですぞ。そちらの娘には、その女性……今は私の妻だが、彼女を害する意思があったということになりますなぁ? それを劉皇叔に洩らせば、どうなるかお分かりですかな? そちらの娘は離縁させられ、罪の為に獄に繋がれるでしょう。お孫さんは罪人の子として、妾の子同然の扱いを受けますなぁ?」
娘がやったというその行為を、ばらしてやろうかという、脅しに硬直する。
その上、周囲を見回すと顔を寄せ、ヒソヒソと囁く。
「知っておられるか? 劉皇叔の軍は昔、物心つくかつかない頃の子供を馬に乗せ、戦場で戦わせていたそうですぞ……? しかも、皇叔の妾の娘だとか。お主、自分の娘が毒を盛ったとばれて、自分の孫も同じ目に遭わないとも限りませんぞ? いや、あの勇猛な漢寿亭侯の息子だからこそ、先程の話も本気でやりかねぬと申しておるのです……どうですかな? 素直にキッチリ清算しましょう。その方がお孫さんの為ですぞ」
「そ、そんな!」
「わしも同じ年頃の孫がおりますから、気持ちは良く分かっておるつもりですぞ。孫の為にも、どうですかな?」
黄承彦は巧みな話術で話を引き寄せ、金を一括で受けとると新妻と共に襄陽に戻っていった。
そして、襄陽から何台もの家具や装飾品が、使用人と共にやってくる。
「新谷の人間は信用できぬ。愛するこの彩霞が雇い、心を砕き教育まで施し、給金を渡していたと言うのに、それを裏切り、離れに監禁し、装飾などを盗み売り払った上に毒を盛る手伝いまでする。そのような者を可愛い娘夫婦の傍に来させるか!」
と、黄承彦は激怒していたという。
その為、黄承彦の屋敷で長年仕えた信用に足る数人と、龐家からも数人、そして新しく数人を雇いいれ、送り出したらしい。
「う~ん。広すぎて変な感じだよね。ねぇ、あの離れ潰して畑にしない? 琉璃」
屋敷の新しい主孔明は、古びたがらんとした屋敷を掃除しながら、椅子に座る妻を見る。
「そうですね……畑に種まきしたいですね。それよりも喬ちゃんはどう思うでしょう……」
一時的に江東に避難をさせた息子が、実の兄弟に慣れず、帰りたがっているという便りを貰った孔明は、義父たちと相談し、弟の均に迎えに行って貰う事にした。
本当は二人で迎えに行きたかったが、琉璃の妊娠と孔明の事に目を光らせる……と言うより逆恨みしている玄徳に雲長、そして季常が監視しており、出るのが億劫だったからである。
「本当に心の狭い人たちで困るねぇ……それに」
物音に眉を寄せると、妻に近づき抱き上げると、
「『破鏡』! お前のせいよ! お前のせいで!」
叫びながら現れるのは関平と、そのお守りを雲長と季常に命じられた幼常である。
「何しに来たのですか? 軍に所属する新兵が、上司に当たる趙子竜どのの屋敷に連絡もなく、その上勤務中に勤務放棄とは、幼常どのの上司は特別扱いを許す甘い方なんですね? 本当に……職務より、上司の屋敷に断りもなく侵入する新兵を育てるとは、下の下の上司ですねぇ?」
はっきりと嫌味を露にした孔明は、苦々しげに言い放つ。
「な、何が上司よ! そんな女!」
「ほぉ……」
『驪珠』という名前を失った関平は、怒鳴り散らす。
「何であんたが私の家に住むのよ! どうして私がこんな汚ならしい、みすぼらしい姿をさらさなければならないのよ! それに、どうしてお父様が会ってくれないのよ! 私はこの新谷でも一番の美人で、どこの貴族でも嫁に欲しいとやって来る令嬢で、こんな姿で立つべきじゃないのに! どうして私はこんな姿で、あんたがそんな姿なのよ! 取り替えなさいよ! 本来、こんな格好をするのはあんたじゃないの! 『破鏡』!」
「五月蠅いですよ、関平どの。破鏡と言うのは誰ですか? うちの可愛い嫁は琉璃ですよ? 軍務上の登録名は、趙子竜どのですがね?」
きゃんきゃんわめく女性が苦手な孔明は、渋い顔をする。
「それに、勤務中に脱走、何度目です? それを黙認している雲長どのと季常どののことは、即刻殿に進言しなくてはなりませんねぇ……? しかも趙子竜どのは引っ越しと妊娠中の為、長期休暇を殿から戴いているのですよ? 何処かの誰かさんとは違い、軍務違反を侵して罰を受ける程、愚かなことをする筈がないでしょう?」
孔明は抱き付いてくる妻に微笑むと、今度は……、
「おい、土竜! どこにいるんだ?」
庭を大きく回り、現れたのは息子を肩に乗せた益徳である。
「お前と琉璃の息子がここに来ると聞いて、苞が楽しみにしててな……で、お前ら何をしている?」
益徳は玄徳軍の中でも、高位の武将である。
「馬幼常、この時間はそちらは訓練時間の筈だが? どうして俺の直属の部下、趙子竜と、その夫で子竜の軍務補助担当のも……諸葛孔明の屋敷にいる? お前の兄が孔明の敬弟とは言え、引っ越し作業中の別部隊の者の館に、許可無く入るとはどういうことだ! 理由を説明しろ! 出来ないのなら、お前らの上司はどんだけ馬鹿だ!」
怒鳴り付ける声に、二人はビクッと硬直する。
「お前らの上司の行いは、即刻、兄ぃに報告する! お前らと上司の処分は追って下す! 出ていけ! ここは俺の部下の屋敷だ!」
泡を食ったように、幼常は関平の手首をつかみ、引きずるようにして出ていく。
その背中に向かって舌打ちをする。
「あのバカ漢寿亭侯。嫁の父親にネチネチ言われて、嫁は悋気。うんざりしてるらしい。で、娘の話まで聞かされては堪らんと、怪我を言い訳に引きこもってるんだと」
「そうなんですか……困りますね。琉璃は子を身籠っているし、戻ってくる喬に何かあっては困るんですよ。……あっ!」
元義父の屋敷にいた侍女が姿を見せる。
その後ろには、3人の大人と小さな小さな……。
「喬!」
孔明の声に、実父に手を引かれていたが、古いが広い屋敷をキョロキョロ見ていた喬は立ち止まり、孔明の腕の中の母を凝視する。
「喬ちゃん! 喬ちゃん!」
夫の腕からは下ろして貰えなかった琉璃は、手を広げる。
「……喬。お父さんとお母さんが呼んでるよ、行きたかっただろう? 行っておいで」
実父である子瑜に背中を押され、数歩進むと、そのまま駆け出し孔明と琉璃にしがみつく。
「お、お、お、お父さん……お母さん……会いたかったよぉ、寂しかったよぉ……!」
わんわん泣きじゃくり始める喬を、もう片方の腕で軽々と抱き上げる孔明。
「お母さん……お母さん、は、僕の事を、嫌いになったんだって、江東の兄さんたちに苛められて、違うって言ってもずっと、言われるから……だから……」
琉璃は息子を抱き締め、ボロボロと涙をこぼす。
「ごめんね! ごめんなさい……喬ちゃん。お母さん……昔のことをどうしても、どうしても喬ちゃんに話せなくて……逃げてしまったの。喬ちゃんを嫌いになった訳じゃないの。大好きだから、昔のことを話せなかったの」
「本当? 僕の事大好き?」
「大好きよ! 大好き! 喬ちゃんはお父さんとお母さんの大事な息子だもの! 喬ちゃん。約束したでしょう? お母さんね? 今お腹に赤ちゃんがいるの。喬ちゃんと約束したでしょう? きっと喬ちゃんの妹」
琉璃が自分のお腹に喬の手を当てて告げた言葉に、ぱぁぁっと目を輝かせる。
「僕の妹! やったぁ! 一杯一杯可愛がるよ。僕お兄ちゃんだもん!」
「そうしてあげてね? でも、喬ちゃんはとっても優しいお兄ちゃんになりそうね」
「うん、なる! 優しくて頼りになるお兄ちゃんになるよ!」
愛おしい妻と息子の会話に、孔明は頬を緩ませる。
ようやく元通りになった家族に、孔明の心は今だけでも、満たされたのだった。
……二人の会話の間に見た空は、星は動き始める様子を見せていた。
……それは解っていたが、この瞬間だけでも浸っていたいと思っていたのだった。
「急で分割でしか出せない、どうして家が払わなければならないんだ」
などと渋る当主に言い放つ。
「払えない? それが新谷の商売人の言葉ですかな? 何と弱腰な事を! 商売をするのなら、手元にある程度の金を置いておくべきではないのですかな? それに、払えないと言うのはおかしいとは思われないのですかな? 今回は慰謝料と引き取り賃なのですよ。貴方は、ご自分の娘が何をしたのか、知りませんでしたかな? 妾にされた夫の元先妻を度々嘲笑いに出向いただけでなく、その女性の食事に毒を盛るように命じたそうですぞ。そちらの娘には、その女性……今は私の妻だが、彼女を害する意思があったということになりますなぁ? それを劉皇叔に洩らせば、どうなるかお分かりですかな? そちらの娘は離縁させられ、罪の為に獄に繋がれるでしょう。お孫さんは罪人の子として、妾の子同然の扱いを受けますなぁ?」
娘がやったというその行為を、ばらしてやろうかという、脅しに硬直する。
その上、周囲を見回すと顔を寄せ、ヒソヒソと囁く。
「知っておられるか? 劉皇叔の軍は昔、物心つくかつかない頃の子供を馬に乗せ、戦場で戦わせていたそうですぞ……? しかも、皇叔の妾の娘だとか。お主、自分の娘が毒を盛ったとばれて、自分の孫も同じ目に遭わないとも限りませんぞ? いや、あの勇猛な漢寿亭侯の息子だからこそ、先程の話も本気でやりかねぬと申しておるのです……どうですかな? 素直にキッチリ清算しましょう。その方がお孫さんの為ですぞ」
「そ、そんな!」
「わしも同じ年頃の孫がおりますから、気持ちは良く分かっておるつもりですぞ。孫の為にも、どうですかな?」
黄承彦は巧みな話術で話を引き寄せ、金を一括で受けとると新妻と共に襄陽に戻っていった。
そして、襄陽から何台もの家具や装飾品が、使用人と共にやってくる。
「新谷の人間は信用できぬ。愛するこの彩霞が雇い、心を砕き教育まで施し、給金を渡していたと言うのに、それを裏切り、離れに監禁し、装飾などを盗み売り払った上に毒を盛る手伝いまでする。そのような者を可愛い娘夫婦の傍に来させるか!」
と、黄承彦は激怒していたという。
その為、黄承彦の屋敷で長年仕えた信用に足る数人と、龐家からも数人、そして新しく数人を雇いいれ、送り出したらしい。
「う~ん。広すぎて変な感じだよね。ねぇ、あの離れ潰して畑にしない? 琉璃」
屋敷の新しい主孔明は、古びたがらんとした屋敷を掃除しながら、椅子に座る妻を見る。
「そうですね……畑に種まきしたいですね。それよりも喬ちゃんはどう思うでしょう……」
一時的に江東に避難をさせた息子が、実の兄弟に慣れず、帰りたがっているという便りを貰った孔明は、義父たちと相談し、弟の均に迎えに行って貰う事にした。
本当は二人で迎えに行きたかったが、琉璃の妊娠と孔明の事に目を光らせる……と言うより逆恨みしている玄徳に雲長、そして季常が監視しており、出るのが億劫だったからである。
「本当に心の狭い人たちで困るねぇ……それに」
物音に眉を寄せると、妻に近づき抱き上げると、
「『破鏡』! お前のせいよ! お前のせいで!」
叫びながら現れるのは関平と、そのお守りを雲長と季常に命じられた幼常である。
「何しに来たのですか? 軍に所属する新兵が、上司に当たる趙子竜どのの屋敷に連絡もなく、その上勤務中に勤務放棄とは、幼常どのの上司は特別扱いを許す甘い方なんですね? 本当に……職務より、上司の屋敷に断りもなく侵入する新兵を育てるとは、下の下の上司ですねぇ?」
はっきりと嫌味を露にした孔明は、苦々しげに言い放つ。
「な、何が上司よ! そんな女!」
「ほぉ……」
『驪珠』という名前を失った関平は、怒鳴り散らす。
「何であんたが私の家に住むのよ! どうして私がこんな汚ならしい、みすぼらしい姿をさらさなければならないのよ! それに、どうしてお父様が会ってくれないのよ! 私はこの新谷でも一番の美人で、どこの貴族でも嫁に欲しいとやって来る令嬢で、こんな姿で立つべきじゃないのに! どうして私はこんな姿で、あんたがそんな姿なのよ! 取り替えなさいよ! 本来、こんな格好をするのはあんたじゃないの! 『破鏡』!」
「五月蠅いですよ、関平どの。破鏡と言うのは誰ですか? うちの可愛い嫁は琉璃ですよ? 軍務上の登録名は、趙子竜どのですがね?」
きゃんきゃんわめく女性が苦手な孔明は、渋い顔をする。
「それに、勤務中に脱走、何度目です? それを黙認している雲長どのと季常どののことは、即刻殿に進言しなくてはなりませんねぇ……? しかも趙子竜どのは引っ越しと妊娠中の為、長期休暇を殿から戴いているのですよ? 何処かの誰かさんとは違い、軍務違反を侵して罰を受ける程、愚かなことをする筈がないでしょう?」
孔明は抱き付いてくる妻に微笑むと、今度は……、
「おい、土竜! どこにいるんだ?」
庭を大きく回り、現れたのは息子を肩に乗せた益徳である。
「お前と琉璃の息子がここに来ると聞いて、苞が楽しみにしててな……で、お前ら何をしている?」
益徳は玄徳軍の中でも、高位の武将である。
「馬幼常、この時間はそちらは訓練時間の筈だが? どうして俺の直属の部下、趙子竜と、その夫で子竜の軍務補助担当のも……諸葛孔明の屋敷にいる? お前の兄が孔明の敬弟とは言え、引っ越し作業中の別部隊の者の館に、許可無く入るとはどういうことだ! 理由を説明しろ! 出来ないのなら、お前らの上司はどんだけ馬鹿だ!」
怒鳴り付ける声に、二人はビクッと硬直する。
「お前らの上司の行いは、即刻、兄ぃに報告する! お前らと上司の処分は追って下す! 出ていけ! ここは俺の部下の屋敷だ!」
泡を食ったように、幼常は関平の手首をつかみ、引きずるようにして出ていく。
その背中に向かって舌打ちをする。
「あのバカ漢寿亭侯。嫁の父親にネチネチ言われて、嫁は悋気。うんざりしてるらしい。で、娘の話まで聞かされては堪らんと、怪我を言い訳に引きこもってるんだと」
「そうなんですか……困りますね。琉璃は子を身籠っているし、戻ってくる喬に何かあっては困るんですよ。……あっ!」
元義父の屋敷にいた侍女が姿を見せる。
その後ろには、3人の大人と小さな小さな……。
「喬!」
孔明の声に、実父に手を引かれていたが、古いが広い屋敷をキョロキョロ見ていた喬は立ち止まり、孔明の腕の中の母を凝視する。
「喬ちゃん! 喬ちゃん!」
夫の腕からは下ろして貰えなかった琉璃は、手を広げる。
「……喬。お父さんとお母さんが呼んでるよ、行きたかっただろう? 行っておいで」
実父である子瑜に背中を押され、数歩進むと、そのまま駆け出し孔明と琉璃にしがみつく。
「お、お、お、お父さん……お母さん……会いたかったよぉ、寂しかったよぉ……!」
わんわん泣きじゃくり始める喬を、もう片方の腕で軽々と抱き上げる孔明。
「お母さん……お母さん、は、僕の事を、嫌いになったんだって、江東の兄さんたちに苛められて、違うって言ってもずっと、言われるから……だから……」
琉璃は息子を抱き締め、ボロボロと涙をこぼす。
「ごめんね! ごめんなさい……喬ちゃん。お母さん……昔のことをどうしても、どうしても喬ちゃんに話せなくて……逃げてしまったの。喬ちゃんを嫌いになった訳じゃないの。大好きだから、昔のことを話せなかったの」
「本当? 僕の事大好き?」
「大好きよ! 大好き! 喬ちゃんはお父さんとお母さんの大事な息子だもの! 喬ちゃん。約束したでしょう? お母さんね? 今お腹に赤ちゃんがいるの。喬ちゃんと約束したでしょう? きっと喬ちゃんの妹」
琉璃が自分のお腹に喬の手を当てて告げた言葉に、ぱぁぁっと目を輝かせる。
「僕の妹! やったぁ! 一杯一杯可愛がるよ。僕お兄ちゃんだもん!」
「そうしてあげてね? でも、喬ちゃんはとっても優しいお兄ちゃんになりそうね」
「うん、なる! 優しくて頼りになるお兄ちゃんになるよ!」
愛おしい妻と息子の会話に、孔明は頬を緩ませる。
ようやく元通りになった家族に、孔明の心は今だけでも、満たされたのだった。
……二人の会話の間に見た空は、星は動き始める様子を見せていた。
……それは解っていたが、この瞬間だけでも浸っていたいと思っていたのだった。
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