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恋愛編
19話:圧力
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元の世界へと戻れた2人だが、やはり気になったのは付けてるはずもないネックレスだった。しかも、あの世界でコバルトが加工したものと一致している事に驚いた。
「もしもこれが本当なら、アクリロニトリルさんって今もどこかにひっそりと居るのかな…」
フラーレンの疑問にコバルトはその可能性もありそうだと思った。親なら分かるかもしれないと思い、両家の親にコバルトとフラーレンは退院したと同時に話をした。フラーレンの一家は主に鉱石を採掘しては加工する仕事柄で今まで男しか産まれてこなかったらしい。フラーレンという、可愛い女の子が産まれたことで鉱石は鉱石でもジュエリー専門へと変わった。コバルトはかの有名な医者の息子でフラーレンの両親はその医者の患者でもあった。
「ただいまママ!とりあえず、何事もなく帰ってきたよ!」
「あら今日はコバルト君も?お久しぶりだね~しばらく見ないうちに大きくなったね」
コバルトを知るフラーレンの母親の名はルート。ルートの家系は数学一家であることから物心ついた時から数学者として教えている。コバルトはネックレスの事と、自分たちが寝ていた間に見ていた異世界の話をした。
「なるほどねぇ…確かにそれは、違和感があるわね。でも私の知る限りでは2人のお見舞いに来たって人聞いてないね…まぁせっかく来たことですし、ゆっくりして下さいな」
ルートの振る舞いにコバルトは遠慮しながらもお言葉に甘えた。そして、いつぶりなのか分からないフラーレンの部屋へと入った。フラーレンの部屋は幼馴染でもあるコバルトとの写真が何枚か飾られており、フラーレンと同様にコバルトも自分の部屋に飾っていた。そして、ルートが部屋に入るとお茶とケーキを持ってきてくれた。
「こんなもので申し訳ないね…フラーレンと一緒に食べちゃってね!」
「いや、本当にありがとうございます!僕こそ急に来てしまって申し訳ありません…」
何てすごい謙遜の受け渡しだろうとフラーレンはその場で見て思った。そして、ルートは家事をするべく部屋を後にした。2人はケーキを食べてプロパノールの作ったグルコースを思い出した。
「なんか懐かしく感じるね。プロパノールさんのグルコース…あの時傷口塞いでたから驚いちゃった。糖の化学式にもあるやつがこんなにも役立つなんて思いもしなかった」
「それめっちゃ分かるよ…でも、思い出すほど泣きたくなるね。最後僕たちの願いで生き返らせたけれども、最後までお礼言えなかったからね…」
2人は異世界にいた時の話を思い出しながら話を続けた。そんな時、玄関の音が聞こえた。
「ただいまーってあれ、ルート!だれか来てるのかい?」
彼こそ、フラーレンの父親であるミョウバンだ。その名の通り、肌の白さがミョウバンのように白く輝いていてジュエリーショップの社長だ。結婚する前までは鉱石を採掘する仕事の社長としていたが、ルートと結婚をしてルートだけに会社の方針を転換したところ大儲けしたという話が残っている。そして、誰よりもコバルトのことを心配する親戚の1人でもある。
ミョウバンはルートを呼んだ。そして、コバルトたちも下へ降りて来て挨拶をした。
「お久しぶりですミョウバンさん!やっとこの通り体も楽になりました。ジュエリーについて詳しいと聞いてるので少しお話を聞いても良いですか?」
コバルトはルートに話をした時同様に異世界のこととネックレスのことを話した。しかし、ミョウバンは空気の読めない一言を告げた。
「このネックレスかぁ…良い夫婦になれそうだな!しかも、異世界でコバルト君が加工したのかー!こりゃよく出来てる」
事情を話したからそれを見て心当たりないのかい!って思ったがミョウバンはちゃんと大事な話をした。
「これうちで取り扱ってる鉱石のものだな!だが、寸分違わないのなら恐らくドッペルゲンガーとかなんかじゃないか?」
どうでも良い話が入っていたが、ミョウバンが取り扱ってる物という一言で手がかりを掴むことができた。ケーキとお茶を頂いた後に2人はボイルロンド先生の元へ行くと言って家を出発した。しかし…
「え、ボイル先生あの爆発で死んだの?」
「こりゃ家が変わってしまってるな…」
ボイル先生がいた家は取り壊されていた。そして、近所の人がその訃報を聞いて2人は足から崩れた。特にフラーレンの水素爆発によって殺してしまったのではないかと思って後悔した。
「私のせいだ…私のせいで…ボイル…先生が」
そんなフラーレンを介抱するように抱いた。コバルトは優しく言葉をかけた。
「君のせいではない、元々水素爆発実験は量が決まっている。ボイル先生はとても良い人だったけど破天荒な所が多い方でもあった…だから一度異動されている。だから、気にしたらダメだ…!」
そして、フラーレンたちはボイル先生の圧力についての本が取り壊された家の敷地内に置かれていた。そこには多くの話と共に、授業の進行を加えてあった台詞のようなものまで記されていた。アニメの台本のように…。でも、コバルトは一つの文に違和感を感じた。
「コバルト石とダイヤモンドのとこだけ妙に長いけど何でだ?そして、この日付って…嘘だろ…もしそれが本当なら…」
コバルトは気持ちを落ち着けた後に話した。
「信じ難いが、ボイルさん生きてる。この書は水に反応する物だ。濃く残ってる物ほど昔に書いたカラクリのやつ…透かして書いてる。そして今読んだところはすごく薄いし、その居場所も書いてある。もしも生きていると仮定したら今ボイル先生は、ラウールにいる!」
2人は一旦家に帰宅して、次の日に出発することを計画した。ボイル先生の安否を確認するために…。
「もしもこれが本当なら、アクリロニトリルさんって今もどこかにひっそりと居るのかな…」
フラーレンの疑問にコバルトはその可能性もありそうだと思った。親なら分かるかもしれないと思い、両家の親にコバルトとフラーレンは退院したと同時に話をした。フラーレンの一家は主に鉱石を採掘しては加工する仕事柄で今まで男しか産まれてこなかったらしい。フラーレンという、可愛い女の子が産まれたことで鉱石は鉱石でもジュエリー専門へと変わった。コバルトはかの有名な医者の息子でフラーレンの両親はその医者の患者でもあった。
「ただいまママ!とりあえず、何事もなく帰ってきたよ!」
「あら今日はコバルト君も?お久しぶりだね~しばらく見ないうちに大きくなったね」
コバルトを知るフラーレンの母親の名はルート。ルートの家系は数学一家であることから物心ついた時から数学者として教えている。コバルトはネックレスの事と、自分たちが寝ていた間に見ていた異世界の話をした。
「なるほどねぇ…確かにそれは、違和感があるわね。でも私の知る限りでは2人のお見舞いに来たって人聞いてないね…まぁせっかく来たことですし、ゆっくりして下さいな」
ルートの振る舞いにコバルトは遠慮しながらもお言葉に甘えた。そして、いつぶりなのか分からないフラーレンの部屋へと入った。フラーレンの部屋は幼馴染でもあるコバルトとの写真が何枚か飾られており、フラーレンと同様にコバルトも自分の部屋に飾っていた。そして、ルートが部屋に入るとお茶とケーキを持ってきてくれた。
「こんなもので申し訳ないね…フラーレンと一緒に食べちゃってね!」
「いや、本当にありがとうございます!僕こそ急に来てしまって申し訳ありません…」
何てすごい謙遜の受け渡しだろうとフラーレンはその場で見て思った。そして、ルートは家事をするべく部屋を後にした。2人はケーキを食べてプロパノールの作ったグルコースを思い出した。
「なんか懐かしく感じるね。プロパノールさんのグルコース…あの時傷口塞いでたから驚いちゃった。糖の化学式にもあるやつがこんなにも役立つなんて思いもしなかった」
「それめっちゃ分かるよ…でも、思い出すほど泣きたくなるね。最後僕たちの願いで生き返らせたけれども、最後までお礼言えなかったからね…」
2人は異世界にいた時の話を思い出しながら話を続けた。そんな時、玄関の音が聞こえた。
「ただいまーってあれ、ルート!だれか来てるのかい?」
彼こそ、フラーレンの父親であるミョウバンだ。その名の通り、肌の白さがミョウバンのように白く輝いていてジュエリーショップの社長だ。結婚する前までは鉱石を採掘する仕事の社長としていたが、ルートと結婚をしてルートだけに会社の方針を転換したところ大儲けしたという話が残っている。そして、誰よりもコバルトのことを心配する親戚の1人でもある。
ミョウバンはルートを呼んだ。そして、コバルトたちも下へ降りて来て挨拶をした。
「お久しぶりですミョウバンさん!やっとこの通り体も楽になりました。ジュエリーについて詳しいと聞いてるので少しお話を聞いても良いですか?」
コバルトはルートに話をした時同様に異世界のこととネックレスのことを話した。しかし、ミョウバンは空気の読めない一言を告げた。
「このネックレスかぁ…良い夫婦になれそうだな!しかも、異世界でコバルト君が加工したのかー!こりゃよく出来てる」
事情を話したからそれを見て心当たりないのかい!って思ったがミョウバンはちゃんと大事な話をした。
「これうちで取り扱ってる鉱石のものだな!だが、寸分違わないのなら恐らくドッペルゲンガーとかなんかじゃないか?」
どうでも良い話が入っていたが、ミョウバンが取り扱ってる物という一言で手がかりを掴むことができた。ケーキとお茶を頂いた後に2人はボイルロンド先生の元へ行くと言って家を出発した。しかし…
「え、ボイル先生あの爆発で死んだの?」
「こりゃ家が変わってしまってるな…」
ボイル先生がいた家は取り壊されていた。そして、近所の人がその訃報を聞いて2人は足から崩れた。特にフラーレンの水素爆発によって殺してしまったのではないかと思って後悔した。
「私のせいだ…私のせいで…ボイル…先生が」
そんなフラーレンを介抱するように抱いた。コバルトは優しく言葉をかけた。
「君のせいではない、元々水素爆発実験は量が決まっている。ボイル先生はとても良い人だったけど破天荒な所が多い方でもあった…だから一度異動されている。だから、気にしたらダメだ…!」
そして、フラーレンたちはボイル先生の圧力についての本が取り壊された家の敷地内に置かれていた。そこには多くの話と共に、授業の進行を加えてあった台詞のようなものまで記されていた。アニメの台本のように…。でも、コバルトは一つの文に違和感を感じた。
「コバルト石とダイヤモンドのとこだけ妙に長いけど何でだ?そして、この日付って…嘘だろ…もしそれが本当なら…」
コバルトは気持ちを落ち着けた後に話した。
「信じ難いが、ボイルさん生きてる。この書は水に反応する物だ。濃く残ってる物ほど昔に書いたカラクリのやつ…透かして書いてる。そして今読んだところはすごく薄いし、その居場所も書いてある。もしも生きていると仮定したら今ボイル先生は、ラウールにいる!」
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