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殺す
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一瞬の出来事だった。突然オレの顔目掛けて何かが飛んできた。
「··········だ、大丈夫すか?」
「···············」
生暖かい液体が頬をつたる。ポタポタと地面に垂れるその赤色を見て、嫌な記憶を思い出した。
──貴方のその眼を見せないでッ! あの人と同じ醜い眼よッ!
記憶の中の女性から発せられた言葉は、今もオレの人生に大きく影響を及ぼしている。例えば、カラコンを付けて、目の色を隠して生きている、とか。
こんな記憶、思い出したくなかった。思い出さない為に、この学園に来たのに·····。
何かが飛んできた軌道から逆算して、飛んできた位置を特定する。そこには、会計の髪を鷲掴みにする、クソマリモが居た。
「あのクソマリモ──絶対殺す」
「ッ!? ·····っ·······」
食堂内にオレの殺気が充満する。腐男子颯太が苦しそうにしているが、そんな事はどうでも良い。
左手で血が流れ続ける額を抑えながら、血で染った視界に映るクソマリモの元へ向かう。
「··········だ、大丈夫すか?」
「···············」
生暖かい液体が頬をつたる。ポタポタと地面に垂れるその赤色を見て、嫌な記憶を思い出した。
──貴方のその眼を見せないでッ! あの人と同じ醜い眼よッ!
記憶の中の女性から発せられた言葉は、今もオレの人生に大きく影響を及ぼしている。例えば、カラコンを付けて、目の色を隠して生きている、とか。
こんな記憶、思い出したくなかった。思い出さない為に、この学園に来たのに·····。
何かが飛んできた軌道から逆算して、飛んできた位置を特定する。そこには、会計の髪を鷲掴みにする、クソマリモが居た。
「あのクソマリモ──絶対殺す」
「ッ!? ·····っ·······」
食堂内にオレの殺気が充満する。腐男子颯太が苦しそうにしているが、そんな事はどうでも良い。
左手で血が流れ続ける額を抑えながら、血で染った視界に映るクソマリモの元へ向かう。
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