黒モジャさん
なんでこんなに供養が出てしまうんでしょうね……!
供養のおかげで本編の完成度が上がっているなら、もうそれで私は成仏できます……。
これにて供養も最後ですが、ご覧くださりありがとうございました!
妹ばかり~ ハッピーエンド(6)没話パターン2(3)
――甘い。
口の中に残る血の味に、ヴォルフは無意識に唇を舐める。
満たされない心がくすぐられ、魔族の欲求が顔をのぞかせる。
――今すぐにでも、傷つけたい。
怯える恋人に手を掛けて、魔族として思うさま愛したい。
その欲望は、アネッサへの想いがある限り消えない。
だけど――。
「ヴォルフ様! ま、真面目に話をさせてください!!」
振り向いたアネッサが、責めるような目をヴォルフに向けている。
目の中に恐怖も怯えも宿しながら、まるで信用ならないヴォルフを信じて体を預け、頬を赤らめている。
それだけで、どんな欲望も飲み込むことができる気がした。
「――アネッサ」
ヴォルフはアネッサの腰を抱く手に力を込める。
口にするのは、今まで何度も繰り返した問いだ。
「君は俺が怖くないのか?」
「こ、怖いですけど! 今はそんな話はどうでもよくて――――」
続く言葉は、ヴォルフの口の中に飲み込まれた。
西日の差し込む部屋の中、二人の影が一つに重なったまま動かない。
会話も消え、聞こえるのは彼女の息苦しげな呻き声と、唾液の混ざる水音だけだ。
腕の中にあるのは、弱くて脆い平凡な小娘。
ヴォルフの意思一つで、簡単に引き裂くことができる相手。
魔族の欲望を一身に向けられた、哀れな獲物。
それでいて、同じ人間の恋人だ。
――傷つけたくない。
ずっと、ずっと大切にしたい。
彼女がいつまでも、『どうでもいい』と言っていられるように。
愛おしさに重ねた手を握りしめれば――アネッサもまた、遠慮がちにおずおずと、ヴォルフの手を握り返してきた。
◆◆◆
供養ここまで。
なんか違和感があって没。。。
今回本当に本当に難産で更新まで遅れました……!
一日二話更新を死守できてよかった……。
口の中に残る血の味に、ヴォルフは無意識に唇を舐める。
満たされない心がくすぐられ、魔族の欲求が顔をのぞかせる。
――今すぐにでも、傷つけたい。
怯える恋人に手を掛けて、魔族として思うさま愛したい。
その欲望は、アネッサへの想いがある限り消えない。
だけど――。
「ヴォルフ様! ま、真面目に話をさせてください!!」
振り向いたアネッサが、責めるような目をヴォルフに向けている。
目の中に恐怖も怯えも宿しながら、まるで信用ならないヴォルフを信じて体を預け、頬を赤らめている。
それだけで、どんな欲望も飲み込むことができる気がした。
「――アネッサ」
ヴォルフはアネッサの腰を抱く手に力を込める。
口にするのは、今まで何度も繰り返した問いだ。
「君は俺が怖くないのか?」
「こ、怖いですけど! 今はそんな話はどうでもよくて――――」
続く言葉は、ヴォルフの口の中に飲み込まれた。
西日の差し込む部屋の中、二人の影が一つに重なったまま動かない。
会話も消え、聞こえるのは彼女の息苦しげな呻き声と、唾液の混ざる水音だけだ。
腕の中にあるのは、弱くて脆い平凡な小娘。
ヴォルフの意思一つで、簡単に引き裂くことができる相手。
魔族の欲望を一身に向けられた、哀れな獲物。
それでいて、同じ人間の恋人だ。
――傷つけたくない。
ずっと、ずっと大切にしたい。
彼女がいつまでも、『どうでもいい』と言っていられるように。
愛おしさに重ねた手を握りしめれば――アネッサもまた、遠慮がちにおずおずと、ヴォルフの手を握り返してきた。
◆◆◆
供養ここまで。
なんか違和感があって没。。。
今回本当に本当に難産で更新まで遅れました……!
一日二話更新を死守できてよかった……。
コメント 4件
登録日 2020.02.20 00:35
4
件
2020.02.23 21:44
村咲
2020.02.22 13:34
これだけ毎日更新しているのに供養編がでるというご苦労😢お疲れ様でした!
この完成度!本当に素晴らしいです!
供養編も楽しみにしてました(#^.^#)
ありがとうございました(人´ з`*)♪
2020.02.21 23:40
村咲
たぬきぃ67さん
こちらこそお付き合いありがとうございました!
楽しみにしていただけていたなら、供養した没たちも報われます~!
もうすぐ本編完結ですが、最後までお付き合いいただけますと幸いです!!
4
件
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