「上宮俊の化け物取材記録」第一話公開しました!

 こんにちは、オロボ46です。
今回の小説は、妙な好奇心を持つWebライターと化け物たちの物語です。
一話目ということで、今回は試し読み感覚で一部を乗せますね。



 ここ、"一島町"は個人的には田舎臭さを残す街という印象に思う。車はよく通るし、信号機やコンビニも至るところにある。交通機関もそこそこ快適であろう。それでも人口は多いとは言えない。ネットで調べたところ、過疎化が絶賛進行中である。
 そんな街にも、かつてはどこの誰もが注目した時期があった。28の私が生まれるよりも2年前だから......今から30年前からだったかな。夜の一島町の上空に複数の飛行物体......いわゆるUFOが通過した。それも、急に現れて急に消えていくという不可解な飛び方で。街の外にいた好奇心旺盛な人たちは一島町に集まり、街の住民たちはここぞとばかりに商売をしていた。変な形をした饅頭や不気味に光るキーホルダーとか、変な物を品物にね。
 しばらくすると、その興奮も冷めきってしまった。あれ以来UFOが空に現れることはなく、外からきた人々は一島町から離れていった。

 このカフェオレのラベルには、一つの島が写っている。この一島町のビーチから見える孤島......その名もズバリ"一島"だ。ありがちだが、この街の名前の由来になっている。UFO騒動の時には関係があるんじゃないかとも言われていた。今ではここが観光名所の代表みたいなものだ。

 蓋を開けて、中身の液体を口に流す。コーヒーの苦味が、まろやかなミルクに包まれて喉を通る。この街で暮らす知り合いから送られて飲んでみた時から、私はこの味の虜になった。
「この味をペットボトルで飲めるのなら、この街で暮らすのも悪くはないかな」
ペットボトルの蓋を閉めてまた独り言。よく友人から独り言が多いと言われている。
 よく考えれば、これが私と一島町を繋げたと言っても過言ではない気がする。このカフェオレから一島町を知った私は、ネットで一島町について調べるようになった。そして......"ある噂"を聞いた時、私は今日のための準備をしていた。




 いかがでしたか?
下書きは十話分あるので、しばらくは間が開くことはないと思います。

 本編もぜひ見てくださいね。
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登録日 2019.12.04 15:19

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