さいび

さいび

小説家を夢見たけど文才のなさから長い間構想だけ繰り返して導入部分だけ執筆するけど挫折を繰り返していました なんとか三十数年何回も挑戦をし自分の書き方を見つけられ初作品を公開です

1)次回新作のプロットが纏まってきたので少しだけ書いてみた

~蝶は鏡中を舞う(仮)~
鏡中の私が夢なのか
鏡に写る私が夢なのか
それは胡蝶の夢

この世界に朝が訪れる日はくるのだろうか
不夜城の歌舞伎町でも明けぬ夜はない
だが私が今いる世界に夜明けは訪れることはない永遠の闇が支配する

歩む通りは左右に多くの飲食店が並び賑やかだ
現世と違うのは行き交う人々の様相だけ
多くの見慣れた姿の人々に少数だが半獣人、背に羽の生えた人、妖精のような小人・・・その姿はファンタジー世界の様々な住人が入り混じってる
異形の様相を誰も気にする者はいない
この世界では普通の事だから

ふと夜の蝶達向けのドレスが飾られるショーウインドウに写る姿が目に入る
背中半ばまでのストレート黒髪、タイトな黒タンクトップに包まれる豊かなバスト、カモフラ迷彩柄のショートパンツからスラリと伸びる生脚、右の太腿には物騒なレッグホルダーにオートハンドガンが差さっている
モデル体型で背は平均より高めで少し目にかかる前髪と色白の顔はすれ違う多くの人が振り向く美貌
だがここで美貌は何の価値も無い姿は心を写すだけの鏡だから

この角を右に・・・違った左だ
二つの世界を行き来すると方向感覚が混乱するのは何時もの事だが慣れない
角を曲がった建物の影で中学生くらいの影が薄い少女に何かを手渡そうとしてる二十代前半の金短髪でいかにもハングレな感じの男
気が付かれる前にレッグフォルスターから愛銃シグザウエルP226E2を抜く
パーン
放たれた9mmパラベラム弾は男の額に命中するが
カーン
と甲高い音がして銃弾が跳ね返えされた

男は突然の銃撃に驚き手の小袋を落とすが平然と立っている
銃を片手にする私を見付け睨む目が人の物でなく昆虫の複眼に変化してる
”くっ昆虫型か!”
思わず呟きながら男に向かい駆け出す
昆虫型となれば堅い殻に守られ銃は駄目だ接近戦しかない
男は少女を私に向け跳ね飛ばし通りの奥へ逃げる
跳ね飛ばされた少女を受け止める
腕の中にいる突然の出来事で怯え涙を流す少女へ
”全て忘れ家に帰りなさい”
と優しく声を掛けると同時に額へ右手の平を当て「書き換えられる前の死」と「新宿での出来事を全て忘れる」暗示魔法を施す
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登録日 2024.05.21 23:31

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