ブラックウォーター

ブラックウォーター

ミリオタにして、エロゲー大好きな自称小説家です。よろしく。

生きることが罰であることも?

 みなさんこんにちは。

 最近、小説執筆の資料にする意味も兼ねて、機動戦士Vガンダムを久々に見ています。
 ほとんど絶望しかない鬱展開。
 登場人物のほとんどが狂人といって差し支えないめちゃくちゃぶりですが、戦争というのは簡単に人間の正気を失わせるものなのでしょう。

 私の祖父は、中国戦線で戦った後南方へ配属され、途中で輸送艦を撃沈されて流れ着いた先で飢えと病気に苦しむことになりました。
 PTSDと思われる後遺症から、母や叔父に暴力を振るったこともあったそうです。
 孫である私にも、戦中のことは詳しく話してはくれませんでしたが、「戦争はもう絶対いやだ」と何度も言っていました。
 
 そう考えると、クロノクルやカガチ、ルペ、タシロ、ファラ、そして悪名高きカテジナでさえも、ある意味では被害者なのだと思えてきます。
 この先小説を執筆していく上でも、誰かを絶対悪として描くのはやめようと思えてきます。わかりやすい絶対悪と、それに立ち向かう主人公たちは描きやすいし、書いていてすかっとするかもしれません。
 しかし、人が悪と言える存在になるには、相応の理由があるように思えるのです。絶対悪というのは、むしろ描きにくい存在なのではないでしょうか?

 ともあれ、大儀だの主義だのを振りかざせば他人を傷つけていいことには絶対になりません。自分が絶望を味わったからと言って、他人にも絶望を味わわせていい道理はないのです。
 その意味では、カテジナの末路は富野監督が望んだ通り、生き続けることで罰を受ける。死んで楽になることさえ許されないという、因果応報がうまく演出されていたように思います。

 機動戦士Vガンダムは人によって好みや評価の分かれる作品ですが、戦争の狂気や、戦争の中での人の業をうまく描写している作品だと思うのです。
 今後創作活動をしていく上で、常に参考になる作品だと思っています。
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登録日 2017.09.04 21:13

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