はじめまして。
コーヒーが好きなのにカフェインに弱く、犬が好きなのに犬アレルギーな寺場糸と申します。

「作家もすなる近況報告といふものを、我もしてみむとしてするなり」ということで、作品の裏話的なものを、お一つ、提供しようかと思います。

作中で、主人公が異世界転移の特典に選んだ学生寮、通称『監獄』ですが、これは明確にモデルが存在します。

私が、大学生時代に住んでいた学生寮です。

作品内で描いた諸々のヒドい描写は、当然、フィクションのための誇張表現ですが、一部、事実もございます。

たとえば、外も中も全面コンクリート仕立てで、部屋に剥き出しのパイプが通っているという点については、事実です。

夏場でもクーラーをつけた記憶がほとんどありません。常時ヒエッヒエで、夏は良いのですが、冬はもう、本当に地獄でした。

また、モラルハザードについても、一部、実体験があります。
どっかの阿呆が部屋で煙草吸ったせいで、深夜に火災報知器の音で叩き起こされたというのは、実体験に基づいたエピソードです。

住んでいた頃は、「なんでこんな掃き溜めみたいなところで暮らさねばならんのだ」と、臥薪嘗胆の日々を送っていましたが、こうして振り返ってみると、普通の人生では体験できなかった良い思い出です。

人間万事塞翁が馬ということですね。

私は実際に感じたことを主な材料として小説を書くタイプの人間なので、これからも実体験を一部脚色して、読者の皆様へお届けできたらなと思っております。

それでは今回はこのへんで。

これからも、『異世界ワンルーム』をよろしくお願いいたします。