私も猫が好きで、猫を吸うことでしか得られない栄養も把握している身。
ならばその逆はどうなんだ、と言う淡くも不埒な疑問から書き始めた“逆、猫吸い譚”である『猫の王と鈴の首輪』ですが、しっかりR-18です。吸っちゃうからには全年齢は無理でした。

猫が人間の匂いを吸う……猫ちゃんを飼われたり、ふれ合ったりした事がある方はお分かりかと思いますが彼らもまた、人間の匂いを度々、ことあるごとに確かめているんですよね。

おはなしの中では猫に係ることわざや行動などをなぞらえ、時に立場を逆転させたシーンも用意しています。気がついて貰えたら嬉しいです。

物語の進行上、二人が夜を共にする場面まで若干時間が掛かりますが相思相愛の“つがい”となってゆく二人を見守っていただければ幸いです。

今回は女性主人公視点を採用し、一話の文字数もどうにか2000字あたりで抑えています。
緑野の他の作品、特に長編スパダリヤクザものの『千代子と司』は当初、他のコンペ用に書いていた為に10万字ながら9話編成でちょっとボリューミーで読みにくかったかと思いますが今回は予め調整ができましたので大丈夫かと思います。

新作『猫の王と鈴の首輪』をどうぞ、よろしくお願いします。