第2章は、まもなく終盤に突入です。

200万年後の世界において、ヒトの人口はなぜ増えないのか？
どうして、ヒトは安定して定住できないのか？

200万年後にヒトが一歩を記したのは、1200年前。

日本列島の場合、西暦900年頃は650万人くらいです。
その後、人口増は長らく停滞し、1200年頃は減少に転じています。
理由は、荘園領主の土地開発が限界に達したことから、食糧増産ができなくなったから。
つまり、社会制度の行き詰まりが、人口減少を招いたわけです。

現在の日本とちょっと似ていますね。

13世紀には600万人弱まで減少しますが、その後は増加に転じます。
関ヶ原の合戦があった1600年頃は、1200万人を超えます。

江戸期に入ると人口は急増し、18世紀までに3000万人に達します。
しかし、その後は停滞し、明治維新の頃は3300万人くらいでした。

200万年後は、食糧増産とは無関係に人口増が起こらない。
なぜか？
それは食物連鎖の頂点に君臨する、あの動物がいるからです。

1200年間、繰り返し訪れた惨劇。
それを、食い止めようとする人物が現れます。

彼は、それを成し遂げられるのでしょうか？