デニーの一日6
〜夜〜
やがて、すっかり暗くなって、家に帰ってきたころには、さすがにお腹がペコペコになっていた。
お昼ご飯を抜いたからだ。
デニーはさっそく、冷蔵庫の中をあさって、夕飯を食べることにした。
メニューは、こうだ。
料理しなくてもいい、チーズにミルク、なにもつけていない食パン一枚。
たったこれだけ。
だっておばさんに、普段から、火は一人で使ったらいけないって、言われているからね。
僕はいい子だから、おばさんの言うことを守って、料理はしないんだ。
だからデニーは、それらのわびしい食事を、一人でさみしく、もくもくと食べた。
でもやっぱり、一人で食べるごはんはおいしくないな。
そんなことを思いながら、あっという間に、夕飯を食べ終えた。
デニーはそのあと、家の中で、飛行機を片手に、ビュンビュン、思いきり走り回った。
誰もいないから、どこでも走り放題だ。
もちろん、お風呂になんて入らないよ。
だって僕はいま、おばさんがいない、“一人暮らし”をしているんだから。
「さ、そろそろ眠くなってきたし、寝よう」
デニーは、眠い目をこすりながら、二階にある自分の部屋にいき、ベッドに入った。
「ソフィー、おやすみ」
ケージの中で、もうすでに眠っているソフィにそう言うと、デニーは電気をつけたままで、すやすやと眠った。
朝になれば、おばさんが帰ってくる。
そしたら、デニーの一人暮らしも、おわりだ。
ああ、たのしかった一人暮らし。でも、ちょっぴりさみしい一人暮らし。
デニーはしあわせそうな顔で、今日一日を終えたのだった。
大森
やがて、すっかり暗くなって、家に帰ってきたころには、さすがにお腹がペコペコになっていた。
お昼ご飯を抜いたからだ。
デニーはさっそく、冷蔵庫の中をあさって、夕飯を食べることにした。
メニューは、こうだ。
料理しなくてもいい、チーズにミルク、なにもつけていない食パン一枚。
たったこれだけ。
だっておばさんに、普段から、火は一人で使ったらいけないって、言われているからね。
僕はいい子だから、おばさんの言うことを守って、料理はしないんだ。
だからデニーは、それらのわびしい食事を、一人でさみしく、もくもくと食べた。
でもやっぱり、一人で食べるごはんはおいしくないな。
そんなことを思いながら、あっという間に、夕飯を食べ終えた。
デニーはそのあと、家の中で、飛行機を片手に、ビュンビュン、思いきり走り回った。
誰もいないから、どこでも走り放題だ。
もちろん、お風呂になんて入らないよ。
だって僕はいま、おばさんがいない、“一人暮らし”をしているんだから。
「さ、そろそろ眠くなってきたし、寝よう」
デニーは、眠い目をこすりながら、二階にある自分の部屋にいき、ベッドに入った。
「ソフィー、おやすみ」
ケージの中で、もうすでに眠っているソフィにそう言うと、デニーは電気をつけたままで、すやすやと眠った。
朝になれば、おばさんが帰ってくる。
そしたら、デニーの一人暮らしも、おわりだ。
ああ、たのしかった一人暮らし。でも、ちょっぴりさみしい一人暮らし。
デニーはしあわせそうな顔で、今日一日を終えたのだった。
大森
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登録日 2021.11.14 12:13
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