小話4-4「ヒロトとミニドラゴン(その4)」
■ヒロトとミニドラゴン(その4)
(登場人物:ヒロト、サディエル、クレイン、ミニドラゴン+α)
「置いて行くのは、無理そうじゃな。ヒロト君への懐きっぷりを考慮したら」
推定ドラゴン君が、オレから離れようとしないからなぁ。
「問題点は、街と船の時ぐらいじゃな。この子が魔物だと知られたら、事情を知らぬ連中はやはり驚く」
「それが解決すれば、大丈夫そうですか」
「うむ、何とかなるじゃろう。あとは、ヒロト君の気持ち次第と言う所じゃ」
どうかね? と問われて、オレは一度腕の中の子を見る。
こういう時、人の言葉喋ったり、人化してくれればコミュニケーション取りやすいのにと思うけど、さすがに都合よくそんな展開はない。
魔族だったらワンチャンあったけど、それもないし……それに
「キューイ!」
「………」
この円らな瞳には、負けるんですけど!?
魔物だけど、ここまで無垢な好意を向けられて突き放せる人類いる!?
ああああ、こういう魔物を拾った時の気持ちが凄い分かった。
あと、捨て犬や捨て猫拾っちゃう子供の気持ちも。
「お母さん? お父さん? がいるなら、返してあげたいけど……」
こういう場合って、返すだけでも一苦労なイメージだよな。
まず間違いなく、両親を見つけられたとしても、卵を奪った悪党め! って感じで攻撃されそうだし。
そもそもの話、この子と同じ種族のドラゴンが何処にいるかすらわからないし。
「現実問題として、難しいですよね」
「まぁの」
オレの問いかけに、クレインさんが同意してくれた。
「けど、下手にヒロト君から引き離すのも難しそうじゃしな。サディエル君もそう思ったから、儂の顔色を伺いに来たのじゃろ」
「ご推察の通りです、クレインさん」
見抜かれてる、とサディエルは苦笑いする。
「害がなければ、儂は問題ない。あとは、後ろの2人とも話し合いなさい」
「2人……あっ」
オレは恐る恐る後ろを見た。
そこに居たのは……
「何をこそこそとやっているかと思ったら」
「私たちを無視ですか?」
アルムとリレルが怖い顔して立っていた。
(登場人物:ヒロト、サディエル、クレイン、ミニドラゴン+α)
「置いて行くのは、無理そうじゃな。ヒロト君への懐きっぷりを考慮したら」
推定ドラゴン君が、オレから離れようとしないからなぁ。
「問題点は、街と船の時ぐらいじゃな。この子が魔物だと知られたら、事情を知らぬ連中はやはり驚く」
「それが解決すれば、大丈夫そうですか」
「うむ、何とかなるじゃろう。あとは、ヒロト君の気持ち次第と言う所じゃ」
どうかね? と問われて、オレは一度腕の中の子を見る。
こういう時、人の言葉喋ったり、人化してくれればコミュニケーション取りやすいのにと思うけど、さすがに都合よくそんな展開はない。
魔族だったらワンチャンあったけど、それもないし……それに
「キューイ!」
「………」
この円らな瞳には、負けるんですけど!?
魔物だけど、ここまで無垢な好意を向けられて突き放せる人類いる!?
ああああ、こういう魔物を拾った時の気持ちが凄い分かった。
あと、捨て犬や捨て猫拾っちゃう子供の気持ちも。
「お母さん? お父さん? がいるなら、返してあげたいけど……」
こういう場合って、返すだけでも一苦労なイメージだよな。
まず間違いなく、両親を見つけられたとしても、卵を奪った悪党め! って感じで攻撃されそうだし。
そもそもの話、この子と同じ種族のドラゴンが何処にいるかすらわからないし。
「現実問題として、難しいですよね」
「まぁの」
オレの問いかけに、クレインさんが同意してくれた。
「けど、下手にヒロト君から引き離すのも難しそうじゃしな。サディエル君もそう思ったから、儂の顔色を伺いに来たのじゃろ」
「ご推察の通りです、クレインさん」
見抜かれてる、とサディエルは苦笑いする。
「害がなければ、儂は問題ない。あとは、後ろの2人とも話し合いなさい」
「2人……あっ」
オレは恐る恐る後ろを見た。
そこに居たのは……
「何をこそこそとやっているかと思ったら」
「私たちを無視ですか?」
アルムとリレルが怖い顔して立っていた。
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登録日 2021.09.10 21:07
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