『桜の護王』10.直面(ひた面)(5)アップ。
「あ、あの、ごめんなさい、そやから、その、ここに」
みるみる熱くなってくるのを振り切るように、ブラウスのボタンを外しかけると、ことさら大きい溜息を護王がつい...
みるみる熱くなってくるのを振り切るように、ブラウスのボタンを外しかけると、ことさら大きい溜息を護王がつい...
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登録日 2016.09.06 23:04
『桜の護王』10.直面(ひた面)(4)アップ。
(どうか……あたしにも、大切な人が現れますように)
物心ついてからずっと、茜と比較され続けてきた。洋子は洋子なりに頑張ってはみていたのだけど、それでも持って生ま...
物心ついてからずっと、茜と比較され続けてきた。洋子は洋子なりに頑張ってはみていたのだけど、それでも持って生ま...
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登録日 2016.09.05 12:48
『桜の護王』10.直面(ひためん)(3)アップ...
はら、と洋子の気持ちを察したように、目許すぐに桜の花が降り落ちてきて、息を呑んだ。風も止まっているのに、まだ満開でもないのに、いきなりふいに洋子を慰めるかのよ...
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登録日 2016.09.04 12:19
『桜の護王』10.直面(ひためん)(1)(2)ア...
「ここだ」
ごろりと寝転がってまっすぐに視線をやると、視界はピンクがかった白い靄に覆われている。ここなら枝の具合も、ほとんど目に入ってこない空の具合も、そっく...
ごろりと寝転がってまっすぐに視線をやると、視界はピンクがかった白い靄に覆われている。ここなら枝の具合も、ほとんど目に入ってこない空の具合も、そっく...
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登録日 2016.09.03 23:19
『桜の護王』9.蒼(12)アップ。
「なぜ裏切った」
これまでの刺客とは違い、相手は突然真芯に触れてきた。
「祖国を裏切ったのに、なぜ寝返らなかった」
ふいに、胸を突き上げてくるものがあった。...
これまでの刺客とは違い、相手は突然真芯に触れてきた。
「祖国を裏切ったのに、なぜ寝返らなかった」
ふいに、胸を突き上げてくるものがあった。...
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登録日 2016.09.01 21:09
『桜の護王』9.蒼(11)アップ。
「私も、ですね?」
洋子は微笑みかけた。
初めて村上の表情が強ばった。
「私は、囮、なんですね?」
無言の相手に静かに確認する。
「携帯を持たせたのも、接...
洋子は微笑みかけた。
初めて村上の表情が強ばった。
「私は、囮、なんですね?」
無言の相手に静かに確認する。
「携帯を持たせたのも、接...
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登録日 2016.08.31 22:29
『桜の護王』9.蒼(10)アップ。
頭の芯がくらくらするような思いで、相手の無邪気にさえ見える微笑を見つめた。
全く悪気がないように見える。むしろ当然のことをしているという自信さえ見える。裁か...
全く悪気がないように見える。むしろ当然のことをしているという自信さえ見える。裁か...
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登録日 2016.08.30 11:45
『桜の護王』9.蒼(9)アップ。
「ちょっとお話があるんですが。日高のことで」
びくっ、と護王が背中から熱湯をかけられたように振り返った。一瞬外からの光に照らされた護王の目許に何か煌めくもの...
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登録日 2016.08.29 22:27