恋だの愛だの言ってはいられない。
貧しい小国ラシェールの王女エステルは、幼いころから慕う騎士のグレオスという公の恋人がいた。
しかし、公務でエステルの国を訪れた、女ならだれでも愛さずにはいられないという大国のラッセルに見初められ、もし自分の国にエステルが嫁ぐのならば、民が飢餓で死ぬラシェールを救ってあげようという申し出を受ける。
恋だの愛だの言ってはいられない。
エステルは、この世の光をすべて集めたような魅力的な王子の求婚を受け入れる――。
文字数 18,427
最終更新日 2016.02.16
登録日 2016.01.16