七夕祭り。日本人なら彦星、織姫に憧れるだろう。まるでロミオとジュリエットのように。僕らはいつでも恋をする。まるでそれが一番正しいかのように。
文字数 227
最終更新日 2023.02.19
登録日 2023.02.19
台風の風が吹き荒れる。どんな場所にいても逃げられない。深刻な時代だ。ありとあらゆるものが崩れてゆく。街ではとある夫婦がキスを交わした。結婚式。幸せそうに笑うふたり。テレビを見ていると妻が突然部屋から出てゆく。気になってテーブルに手紙。サヨナラ。もう離婚したいの。急いで車に乗り込む。きっとあの公園だ。見つけた。後ろから肩を叩く。すると突然のどしゃ降りの雨。妻が振り返ると大泣きの顔。その時僕らの六月が終わった。
文字数 251
最終更新日 2023.02.15
登録日 2023.02.15
仏陀。昔の時代は暗闇の中にあったと言う。幸せなどなく恋愛すらくだらなかった。だが今の時代はどうだろう?愛欲におぼれて人ひとり救えない。完全に地獄だ。変わらない。何千年たった今でも苦しみは終わらない。街に出れば女の子が胸を広げる。部屋にいても腰を振り続ける。動画が山のようにスマホに映る。少年は朝をそうして迎える。ゴムで不倫。ビジネスマンの欲望。ただ忘れないでいて欲しい。生性老死。みんなの中にあるようにあなたにもあることを。
文字数 194
最終更新日 2023.02.10
登録日 2023.02.10
愛しています。間違いない。この一言。僕自身を救った言葉。そんな唄があるとゆう。そんな国があるとゆう。絶望に潰されていた僕に一言。愛しています。素晴らしい日々を約束します。だから手紙を書く。愛しています。二人は恋人のように笑う。信じられない。触れてもいないのに。愛し愛される。不思議な言葉。愛しています。ただ、ただ。愛の唄。
文字数 234
最終更新日 2023.01.23
登録日 2023.01.23
重ねた唇。どれだけの女性とキスすれば満たされるのだろう?時には激しく時には柔らかく。数分後我にかえる。このままで良いのだろうか?いつの日も人はわがままだ。だからキスを繰り返す。花の都、東京。ここにやって来たのもそれが理由だ。僕はまだ十五歳。街を歩く。すると電話のベル。おはよう。昨日はありがとう。あなたに会えて良かった。ごめんね。無理させて。本当にごめんなさい。僕は自分を疑う。まさか。あの子に会えるなんて。重ねた唇。僕は今日も疑う。
文字数 201
最終更新日 2023.01.23
登録日 2023.01.23
今年も終わりかぁ。俺はそう呟いて布団に潜り込む。明日は雪が降るらしい。寒いので暖房を使う。眠れないのでティッシュをゴミ箱に捨てる。彼女は処女。去年は独りで夜を過ごしたらしい。わかった。二人は対象的だ。この秘密、初対面の人には意味不明らしい。不気味で不愉快。だから孤独。僕ら結婚しても子供を産んでもロンリーホワイトマン。
文字数 303
最終更新日 2023.01.15
登録日 2023.01.15
手を繋ぐ。そっと触れあう。歩く。二人きり。映画館でずっとずっと。二時間半手は触れたまま。街に出るとハンバーガーショップに立ち寄る。幸せかい?幸せだよ。そう話ながらコーラを飲み干す。古着屋でスニーカーを選ぶ。いわゆるペアルック。その場で履いて再び歩き出す。そしてメインのライブハウス。インディーズバンドを最後部から見渡す。二人してビールを飲みながら。ライブを見終えるとレコードショップへ。さっき観たばかりのバンドのレコード。君にあげるよ。ありがとう。と話ながら。手を離す。彼女はタバコに火をつける。俺は一本もらいまた火をつける。近くのペットショップで犬が吠える。カワイイね。買ってあげるよ。最後のプレゼント。別れ際。サヨナラ。外には白い雪よりて。
文字数 280
最終更新日 2022.12.24
登録日 2022.12.24
二人きりで海辺。彼女はニンマリ笑う。軽くキスして笑い合う。抱きしめると止まらない。砂浜でじゃれあう。夕日が沈む頃永遠を誓う。気づくとタクシー。俺はホテルへ。酒を飲むとテレビをつけた。隣に女。激しく抱きあう。終わるとライブハウスへ。エレキギターを鳴らし声たかだかにシャウト。セーターが汗だくになるまで演奏する。もう止まらない。朝起きると学校。クラスメートの女の子と談笑。大胆に図書館でキス。やはり止まらない。家に帰ると画用紙に絵を描く。ただがむしゃらに。それからエレキギターを振り回してスピーカーに叩きつける。終わった。俺のファーストアルバムはそこそこ売れた。まぁまぁそこそこね。そう俺が死んだ頃にはミリオンヒットだろう?そう俺はロックスター。
文字数 535
最終更新日 2022.12.23
登録日 2022.12.23
まこと。夜空にタバコ一吹き。現在は夜中、車走らせてここまでたどり着いた。好きな人がいた。その人はもうここにはいない。名前?その人の名前はまこと。家路にたどり着いて旦那のとなりで一眠り。そして夢の中。まこと。学生のころ好きな人がいた。自転車2人乗りで今日も登校。何故別れたんだろう?大好きだった彼。サヨナラ。突然の別れ。ふと目が覚めた。旦那は会社へ。私は掃除機をかけテレビ番組に目をやる。レコード大賞に選ばれた歌手が泣いて歌っている。ふとため息。まこと。もうそんな目で私を見ないで欲しい。
文字数 2,502
最終更新日 2022.12.16
登録日 2022.12.08