「理系屋さん」完結しました。
お読みくださった皆様、ありがとうございます。

最終話で後書きとして理系題材裏話を書きましたが、本当に下調べに苦労した作品です。
トリック(？)が、当時の建築事情では成立しなかったり、科学的説明に齟齬が見つかったりして、折角書いた部分を掲載直前に没にしたりしました。なので、当時のバスルーム事情やエルンストが屋敷内を歌って歩き回るシーンなど、大量の没原稿が手元にあります(^^;
その名残で、エルンストは歌が上手いという表に出ていない裏設定があります。今度ベルティーナに聞かせてあげてね。

理論や資料でいけると思っても、実際に確認すると上手くいかないこともあります。
犬が暴れる(？)シーンは、当初もっと木の葉が沢山切れ散らばるイメージだったのですが、作中出てくる樹木の実物の木の葉を手にし千切ろうとしたところ、葉が厚く丈夫で千切るのにかなり力がいると分かり、大型犬が木に体当たりするイメージに描写を修正しました。
理論も実験も重要ですね。

当初は４、５千字で２、３話位のつもりだったのに倍以上になり、自分の読みの甘さを噛み締めました。
苦労もまた小説の楽しみです。
少しでも楽しんでもらえましたら幸いです。