妹ばかり~ 5章7話没話(1)
没供養
◆◆◆
・公爵視点
――いや、豚はないだろ!!!
凍り付いた表情の彼女を前に、ヴォルフは内心で叫んだ。
ヴォルフにとっては豚のような存在でも、彼女にとっては仮にも父親。同じ血が流れているのである。
つまりは、彼女を豚の娘だと言ってしまったも同然である。
――せめて犬猫程度にしておけば……!
豚よりはマシだったはずだ。
そう思うヴォルフは、どちらにせよ獣扱いであることに気が付いてはいない。
――と、とにかく、なにか取り繕う言葉を……。
などと考えつつ、ヴォルフは彼女の顔に目を向けて――。
視線が合う。
透き通るような緑の目の中に、自分が映っている。
先ほどの話の間に、いつの間にか距離も縮まっていたらしい。
触れれば届くほどの近さに気づくと――途端に言葉が出なくなってしまった。
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・公爵視点
――いや、豚はないだろ!!!
凍り付いた表情の彼女を前に、ヴォルフは内心で叫んだ。
ヴォルフにとっては豚のような存在でも、彼女にとっては仮にも父親。同じ血が流れているのである。
つまりは、彼女を豚の娘だと言ってしまったも同然である。
――せめて犬猫程度にしておけば……!
豚よりはマシだったはずだ。
そう思うヴォルフは、どちらにせよ獣扱いであることに気が付いてはいない。
――と、とにかく、なにか取り繕う言葉を……。
などと考えつつ、ヴォルフは彼女の顔に目を向けて――。
視線が合う。
透き通るような緑の目の中に、自分が映っている。
先ほどの話の間に、いつの間にか距離も縮まっていたらしい。
触れれば届くほどの近さに気づくと――途端に言葉が出なくなってしまった。
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登録日 2020.01.14 08:36
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