『朱の狩人』5.取り戻せないI LOVE YOU(2)アップ
(なんだろう?)
仁はぼんやりと座ったまま考えている。
(なんか、僕は、変だな)
ダリューの子ども。マイヤの子ども。
銀色の月の下で、奪われたのはその命だったのか。
(ひどい、ことを、する)
そう思うのに涙が出ない。というか、どこかが限度を越えて振り切れてしまったみたいだ。
(声が出ないのに、携帯なんか使いようがないな)
手にしていた銀色の塊を綿パンのポケットに突っ込む。立ち上がった体が自分のものではないように不安定で、床を踏むだけで果てしなく深いところまで落ち込んでいきそうだ。
(ダリューが怒るのも無理はない)
喫茶室を出て、病院の受付に戻る。用意していた紙を改めて見せると、さっきの女性が勘違いを詫びて城崎の診療に滑り込ませてくれた。
仁はぼんやりと座ったまま考えている。
(なんか、僕は、変だな)
ダリューの子ども。マイヤの子ども。
銀色の月の下で、奪われたのはその命だったのか。
(ひどい、ことを、する)
そう思うのに涙が出ない。というか、どこかが限度を越えて振り切れてしまったみたいだ。
(声が出ないのに、携帯なんか使いようがないな)
手にしていた銀色の塊を綿パンのポケットに突っ込む。立ち上がった体が自分のものではないように不安定で、床を踏むだけで果てしなく深いところまで落ち込んでいきそうだ。
(ダリューが怒るのも無理はない)
喫茶室を出て、病院の受付に戻る。用意していた紙を改めて見せると、さっきの女性が勘違いを詫びて城崎の診療に滑り込ませてくれた。
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登録日 2017.01.30 21:48
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