『ラズーン』第一部 9.シェーランの山賊(コール)(2)(個人サイトでアップ)
「少し離れたところの方がいいな」
「さっきのを聞いてるかもしれないもんね」
城を出てからわずかしかたっていないが、レスファートの顔付きはずいぶんしっかりしてきている。その変化の激しさが旅のきつさを教えているようで、胸が痛んだ。
「ここは?」
「よさそうだ」
窓の木戸の透き間から温かそうな光が漏れてくる。人の話し声もしている。
生業としての宿屋ではなさそうだが、家もまあまあの大きさで納屋もあるから、最悪ならばそちらで一晩過ごさせてもらえればいい。
そっと近づいて扉を叩き、こんばんは、とユーノは声をかけた。続いてレスファートがこんばんは、ここを開けてください、と高い声で頼む。
話し声が止み、扉がきしんだ音をたててそろそろと開いた。外に立っているのがユーノとレスファートの2人と気づくと、男は訝しい顔をしながらも扉を大きく開いてくれた。
「どうしたんだね、こんな夜更けに」
「ラズーンの下に。旅の者です。小さな子供がいるので、一晩休ませて頂けないでしょうか?」
「ああ……こんな子を連れての旅か、それは大変だな」
「さっきのを聞いてるかもしれないもんね」
城を出てからわずかしかたっていないが、レスファートの顔付きはずいぶんしっかりしてきている。その変化の激しさが旅のきつさを教えているようで、胸が痛んだ。
「ここは?」
「よさそうだ」
窓の木戸の透き間から温かそうな光が漏れてくる。人の話し声もしている。
生業としての宿屋ではなさそうだが、家もまあまあの大きさで納屋もあるから、最悪ならばそちらで一晩過ごさせてもらえればいい。
そっと近づいて扉を叩き、こんばんは、とユーノは声をかけた。続いてレスファートがこんばんは、ここを開けてください、と高い声で頼む。
話し声が止み、扉がきしんだ音をたててそろそろと開いた。外に立っているのがユーノとレスファートの2人と気づくと、男は訝しい顔をしながらも扉を大きく開いてくれた。
「どうしたんだね、こんな夜更けに」
「ラズーンの下に。旅の者です。小さな子供がいるので、一晩休ませて頂けないでしょうか?」
「ああ……こんな子を連れての旅か、それは大変だな」
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登録日 2017.01.28 16:04
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