『ラズーン』第一部 8.『太陽の池』(6)(個人サイトでアップ)
舌打ちしながらアシャは力を加減した。相手の攻撃は押してくるだけではなく、時折ふいに緩めてこちらが勢いに切り込んでしまうのを待つ遣り口、一瞬でも気が逸れればユーノを殺しかねない。
ぎゅ、と力で押して出る、次の一瞬にアシャは力を抜いた。思わず突っ込んできたユーノの切っ先をかわし、体を沈めて内懐に飛び込んみ拳を鳩尾に叩き込む。きついとは思ったが長引けば不利、後の手当ては自分がすればいいだけのこと、思い定めてためらいを切る。
「ぐっ!」
呻いたユーノがぐたりと崩れ落ちてくる。とたんに声にならぬ『盗賊王』の歯噛みが聞こえ、ふわりと黒い影が離れた。ユーノの体を片手に剣を一閃、黄金の輝きよりもまばゆい不思議な光を放った短剣が影の中心を裂き散らす。
ぐわあああああっっっ!
虚空に声が響き、影はあっという間に霧散した。
ぎゅ、と力で押して出る、次の一瞬にアシャは力を抜いた。思わず突っ込んできたユーノの切っ先をかわし、体を沈めて内懐に飛び込んみ拳を鳩尾に叩き込む。きついとは思ったが長引けば不利、後の手当ては自分がすればいいだけのこと、思い定めてためらいを切る。
「ぐっ!」
呻いたユーノがぐたりと崩れ落ちてくる。とたんに声にならぬ『盗賊王』の歯噛みが聞こえ、ふわりと黒い影が離れた。ユーノの体を片手に剣を一閃、黄金の輝きよりもまばゆい不思議な光を放った短剣が影の中心を裂き散らす。
ぐわあああああっっっ!
虚空に声が響き、影はあっという間に霧散した。
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登録日 2017.01.24 10:36
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