『ラズーン』第一部 8.『太陽の池』(2)(個人サイトでアップ)
(ごめんね、レス)
ユーノは心の中で謝り、ほろ苦い痛みを味わった。
レスファートが慕ってくれるのは嬉しかったが、旅の危険は十二分に味わいつつある。5、6歳の、しかも王子さま育ちのレスファートが耐えられるようなものではない。
「体の具合は?」
「かなりいいよ。もうほとんど大丈夫」
馬身を並べてきたアシャにユーノは明るく応じる。
「アシャの薬、すごくよく効いた。何なの、あれ?」
「鉄剤とビタミン剤が主成分」
「てつざい……びたみん…それ、薬の名前?」
聞き覚えのないことばにきょとんとすると、例の不思議な微笑に迎えられた。
「俺の生まれた国では『そういうもの』がよく調べられていて、な」
「アシャは『そういうこと』に関してはなまじの医術師より詳しいぞ」
イルファが自分のことでもないのに誇らし気に口を挟んだ。
ユーノは心の中で謝り、ほろ苦い痛みを味わった。
レスファートが慕ってくれるのは嬉しかったが、旅の危険は十二分に味わいつつある。5、6歳の、しかも王子さま育ちのレスファートが耐えられるようなものではない。
「体の具合は?」
「かなりいいよ。もうほとんど大丈夫」
馬身を並べてきたアシャにユーノは明るく応じる。
「アシャの薬、すごくよく効いた。何なの、あれ?」
「鉄剤とビタミン剤が主成分」
「てつざい……びたみん…それ、薬の名前?」
聞き覚えのないことばにきょとんとすると、例の不思議な微笑に迎えられた。
「俺の生まれた国では『そういうもの』がよく調べられていて、な」
「アシャは『そういうこと』に関してはなまじの医術師より詳しいぞ」
イルファが自分のことでもないのに誇らし気に口を挟んだ。
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登録日 2017.01.20 23:25
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