Shikuu

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令和時代に昭和風の歴史・伝奇小説を頑張って書いています。

峡の劒 第十三章よしの(2)を投稿!

 翌薄明、日課の鍛錬を終えた清太は汗を流すため、屋敷の裏にある井戸へ向かう。
 井戸端で小さく動く気配がある。清太は鼓動の高鳴りを感じて、立ち止まり、気配に背を向けて、再び杖を振り始める。
…(中略)…
 よしのが清太を見つめ返した瞬間、清太はよしのの両腕を掴んで、強引に抱きしめた。よしのの全身から力が抜け、崩れるように清太の胸に顔を埋める。無言ではあったが、肌と体温を通じて初めて素直な感情を交わした二人は、小鳥達が美しく囀ずる中で、暫くの間、静かに抱き合っていた。
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登録日 2019.09.02 09:00

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