segakiyui

segakiyui

『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『未来を負うもの』3.マイヤ・プロセツカヤ(2)アップ

 マイヤは東欧の小国で産まれた。
 幼い時から勘が鋭く、上級学校に上がる頃には、人の考えがかなりの精度で読めることがわかった。
 国の諜報機関は彼女を獲得し、国家のためにその力を利用しようとしたが、マイヤは父母から離されることに抵抗した。焦れた政府は、マイヤの父母を事故で葬る事で、物理的に彼女を保護下に置こうとしたが、寸前、マイヤは彼らの企みを見抜き、両親を導いて逃亡した。
 軍の動きよりマイヤの方が素早く的確だった。国境までは何とか達することができた。
 だが、そこまでだった。
 周囲の敵側諸国に彼女の力を利用されることを恐れた政府は、マイヤの家族全員の抹殺に踏み切ったのだ。
 父母が殺され、マイヤも殺されかけた時、彼女は自分と同種の者の『声』を聞いた。
 『声』はマイヤの安全を保証した。両親の死を悼んでくれた。彼女のような不幸を起こさない為に能力者を集めている、と言った。新しい秩序は新しい能力を持つ人類の力でつくられるべきだ、と告げた。
 マイヤに他の選択肢はなかった。
コメント 0
登録日 2016.12.31 12:53

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン  新規ユーザ登録

0

処理中です...

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。