『ラズーン』第一部 4.カザドへの挑発(3)(個人サイトでアップ)
「……どういうつもりなのさ」
アシャが近づいていくと、ユーノは渋面でこちらを睨みつけた。
「どういうつもりも何も」
馬を寄せていきながら、しらっとした顔でアシャは応じた。
「実際にお前を探していた、それだけだが」
「……余計なことして」
「余計なことをしたのはそっちだろう」
思わずため息をついた。
「ラズーンへの旅はそれほど気軽なものじゃない。刺客まで引き寄せて、どういうつもりだ」
「……それ……」
月光に光ったアシャの胸元のペンダントに気づいたのだろう、ユーノが驚いた顔で呟く。
「なんであなたが紋章を持って………姉さま……?」
「ラズーンへの旅に同行すると言ったら、渡された」
「え…っ」
はっとしたようにユーノが振り仰ぐ、その瞳に一瞬切ないほど強い願いが閃いたのを読み取り、アシャはことばを失った。
(俺を……望んで、いる?)
アシャが近づいていくと、ユーノは渋面でこちらを睨みつけた。
「どういうつもりも何も」
馬を寄せていきながら、しらっとした顔でアシャは応じた。
「実際にお前を探していた、それだけだが」
「……余計なことして」
「余計なことをしたのはそっちだろう」
思わずため息をついた。
「ラズーンへの旅はそれほど気軽なものじゃない。刺客まで引き寄せて、どういうつもりだ」
「……それ……」
月光に光ったアシャの胸元のペンダントに気づいたのだろう、ユーノが驚いた顔で呟く。
「なんであなたが紋章を持って………姉さま……?」
「ラズーンへの旅に同行すると言ったら、渡された」
「え…っ」
はっとしたようにユーノが振り仰ぐ、その瞳に一瞬切ないほど強い願いが閃いたのを読み取り、アシャはことばを失った。
(俺を……望んで、いる?)
コメント 0件
登録日 2016.12.29 23:46
0
件
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。