segakiyui

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『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『周一郎舞台裏』4.シーン119(2)アップ。

「…ん、…ふ」
(何だ…?)
 妙に温かいな。
 垣は小さく息を吐いて身動きし、目を開けた。ぼんやりと霞んだ視界は、時間とともに次第にくっきりと明瞭になる。
(えっと……ここは…)
 垣はゆっくりとあちらこちらを見回した。
 視界左側に美しい曲線で彫り上げられた家具、机の脚か。右側はもわもわふかふかした朧げな影、瞬きをして絨毯だと気づくと、体の下からそれが続いていることを感じた。視線を斜めに上げれば、天井にきらびやかなシャンデリア、広々とした空間は、明らかに自分の部屋ではない。
 どこかで微かな寝息が聞こえる。もう一度瞬きして、自分の右側にある熱源に目を凝らす。
「友樹君…」
 思い出した。
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登録日 2016.12.06 23:55

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