本日の短編(11)前
本日の短編。
バカップルなお話の続き。
『お嬢様のお耳・2』
お嬢様の頭に生えたのは、可愛らしいうさぎのお耳だった。
ああ、なんということだ……!可憐で守りたくなるお嬢様に、か弱き草食動物の耳がこんなに似合うとは……!
お嬢様が私の狼獣人姿に執着するお気持ちがたちまちに理解できてしまった。
「う……うさみみだわ!すごいわね、マクシミリアン!」
彼女は鏡の前に立ち嬉しそうに白い耳を揺らしてみたり、スカートの下に生えているのであろう丸い尻尾を触りながら気にしていたりと楽しそうだ。
「お嬢様、お似合いですね」
そう言いながら両手をお嬢様に向けて差し出すと、お嬢様はなんの迷いも見せずに無防備な笑顔を浮かべながら私の胸に飛び込んできた。
……お嬢様が幼い頃から習慣づけた甲斐があったな。
しかしこんなに無防備だと、悪い狼に食べられてしまわないか心配だ。
細い体を少しだけ強く抱きしめるとお嬢様はくすぐったそうに笑い声を上げながら、湖面の色の大きな瞳で私を見上げた。
「可愛いうさぎさんになれているかしら?」
そう言ってお嬢様は白い頬を染めはにかんで笑いながら長いお耳を少し揺らした。
この世で一番可愛いです、お嬢様。
「可愛すぎて……食べてしまいたいです、お嬢様」
悪い狼は、私だったらしい。
目の前でふらふらと揺れるお嬢様のお耳をそっと食むとお嬢様の体がびくっと揺れた。
バカップルなお話の続き。
『お嬢様のお耳・2』
お嬢様の頭に生えたのは、可愛らしいうさぎのお耳だった。
ああ、なんということだ……!可憐で守りたくなるお嬢様に、か弱き草食動物の耳がこんなに似合うとは……!
お嬢様が私の狼獣人姿に執着するお気持ちがたちまちに理解できてしまった。
「う……うさみみだわ!すごいわね、マクシミリアン!」
彼女は鏡の前に立ち嬉しそうに白い耳を揺らしてみたり、スカートの下に生えているのであろう丸い尻尾を触りながら気にしていたりと楽しそうだ。
「お嬢様、お似合いですね」
そう言いながら両手をお嬢様に向けて差し出すと、お嬢様はなんの迷いも見せずに無防備な笑顔を浮かべながら私の胸に飛び込んできた。
……お嬢様が幼い頃から習慣づけた甲斐があったな。
しかしこんなに無防備だと、悪い狼に食べられてしまわないか心配だ。
細い体を少しだけ強く抱きしめるとお嬢様はくすぐったそうに笑い声を上げながら、湖面の色の大きな瞳で私を見上げた。
「可愛いうさぎさんになれているかしら?」
そう言ってお嬢様は白い頬を染めはにかんで笑いながら長いお耳を少し揺らした。
この世で一番可愛いです、お嬢様。
「可愛すぎて……食べてしまいたいです、お嬢様」
悪い狼は、私だったらしい。
目の前でふらふらと揺れるお嬢様のお耳をそっと食むとお嬢様の体がびくっと揺れた。
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登録日 2018.11.10 23:05
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