本日の短編(9)前
『彼に推しを説明する・2』
「えっと……言わなきゃダメ?」
わたくしは、マクシミリアンを見上げて苦笑いしつつ言った。
「秘密はもう、作らないというお約束ですよね?」
するとマクシミリアンが悲しそうに眉を下げる……ああああ、そのお顔も可愛いですね!
意識すると彼のお顔が見られなくなって日常生活に支障をきたすので、意識しないようにと心がけているけれど。マクシミリアンはわたくしの好みの粋のようなお顔なのだ。
その酷薄な印象にも見える端正な顔立ちも、奇麗な褐色の肌も、夜を溶かしたみたいな黒髪も、闇みたいな深い色の瞳も、全部大好き。
もちろん見た目だけじゃない。
ずっと一緒にいて深く内面を知って、彼と思い出を積み重ねて、現実の彼を好きになった。
「……前世のね。乙女ゲームの登場人物の中で、マクシミリアンが1番好きだったの」
前世から貴方が好みでしたなんて、重くない? 引かない?
マクシミリアンはわたくしの言葉を聞いて目を丸くした。
「それでね、その……前世の言葉で1番好きってことを、『推し』って言うの」
「えっと……言わなきゃダメ?」
わたくしは、マクシミリアンを見上げて苦笑いしつつ言った。
「秘密はもう、作らないというお約束ですよね?」
するとマクシミリアンが悲しそうに眉を下げる……ああああ、そのお顔も可愛いですね!
意識すると彼のお顔が見られなくなって日常生活に支障をきたすので、意識しないようにと心がけているけれど。マクシミリアンはわたくしの好みの粋のようなお顔なのだ。
その酷薄な印象にも見える端正な顔立ちも、奇麗な褐色の肌も、夜を溶かしたみたいな黒髪も、闇みたいな深い色の瞳も、全部大好き。
もちろん見た目だけじゃない。
ずっと一緒にいて深く内面を知って、彼と思い出を積み重ねて、現実の彼を好きになった。
「……前世のね。乙女ゲームの登場人物の中で、マクシミリアンが1番好きだったの」
前世から貴方が好みでしたなんて、重くない? 引かない?
マクシミリアンはわたくしの言葉を聞いて目を丸くした。
「それでね、その……前世の言葉で1番好きってことを、『推し』って言うの」
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登録日 2018.11.09 16:58
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