本日の短編(3)
本日の短編。昨日投下の続き。
『令嬢と執事と誕生日・3』
「マクシミリアン、よければピンを付けてあげるわ」
わたくしがそう言うとマクシミリアンは微笑んで頷いてくれた。
彼と向かい合って、執事服のネクタイを手に取ると丁度よさそうな箇所に針を刺して、キャッチを付けてからボタンに銀の鎖をかける……タイタック式の付け方ってこれで正解だったかしら?
黒のネクタイに銀の細工と白い真珠が映え思惑通りの見栄えになり、わたくしは満足感に浸った。
「どうかしら?」
マクシミリアンの手を取って鏡の前に連れて行き、出来栄えを確認して貰う。
「もちろん満足ですよ、お嬢様。わざわざお嬢様のお手で付けて頂けるなんて……本当に光栄です」
マクシミリアンは鏡でピンを確認しながらそれを愛おしそうに指先で撫でると、わたくしに向かって微笑んだ。
彼の奇麗な顔が本当に嬉しそうに笑うのを直視してしまって、わたくしの心臓はドキリと跳ねる。
……そんな嬉しそうな顔、素敵すぎてずるいわ!
うう……マクシミリアンの背後にキラキラしたエフェクトが見える気がする……。
さすがは攻略キャラ……!
「喜んでもらえてよかったわ。他にもして欲しい事はある? 誕生日なのだから、わたくしにできる事ならなんでもしてあげるわ」
彼の好きなお肉だって、好きなだけ食べさせてあげるんだから!
そんな事を思いながらわたくしがそう言うと、マクシミリアンは少し思案する顔をした後にこちらに目を向けた。
「お嬢様に感謝の気持ちをお伝えしたいので、抱きしめる許可を頂けませんか?」
にっこりと爽やかな笑顔でマクシミリアンはそう言った。
だ……抱きしめる……!?
……毎日おはようとおやすみのハグはしてるけど、改めて許可をと言われるとなんだか照れるわね。
「えっと……」
「なんでも、して下さるんですよね?」
そう言って執事は両手を広げ、可愛い仕草で首を傾げた。
続きはまた明日なのです。
『令嬢と執事と誕生日・3』
「マクシミリアン、よければピンを付けてあげるわ」
わたくしがそう言うとマクシミリアンは微笑んで頷いてくれた。
彼と向かい合って、執事服のネクタイを手に取ると丁度よさそうな箇所に針を刺して、キャッチを付けてからボタンに銀の鎖をかける……タイタック式の付け方ってこれで正解だったかしら?
黒のネクタイに銀の細工と白い真珠が映え思惑通りの見栄えになり、わたくしは満足感に浸った。
「どうかしら?」
マクシミリアンの手を取って鏡の前に連れて行き、出来栄えを確認して貰う。
「もちろん満足ですよ、お嬢様。わざわざお嬢様のお手で付けて頂けるなんて……本当に光栄です」
マクシミリアンは鏡でピンを確認しながらそれを愛おしそうに指先で撫でると、わたくしに向かって微笑んだ。
彼の奇麗な顔が本当に嬉しそうに笑うのを直視してしまって、わたくしの心臓はドキリと跳ねる。
……そんな嬉しそうな顔、素敵すぎてずるいわ!
うう……マクシミリアンの背後にキラキラしたエフェクトが見える気がする……。
さすがは攻略キャラ……!
「喜んでもらえてよかったわ。他にもして欲しい事はある? 誕生日なのだから、わたくしにできる事ならなんでもしてあげるわ」
彼の好きなお肉だって、好きなだけ食べさせてあげるんだから!
そんな事を思いながらわたくしがそう言うと、マクシミリアンは少し思案する顔をした後にこちらに目を向けた。
「お嬢様に感謝の気持ちをお伝えしたいので、抱きしめる許可を頂けませんか?」
にっこりと爽やかな笑顔でマクシミリアンはそう言った。
だ……抱きしめる……!?
……毎日おはようとおやすみのハグはしてるけど、改めて許可をと言われるとなんだか照れるわね。
「えっと……」
「なんでも、して下さるんですよね?」
そう言って執事は両手を広げ、可愛い仕草で首を傾げた。
続きはまた明日なのです。
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登録日 2018.11.04 08:05
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