『アシュレイ家の花嫁』7.塔 アップ。
「……っは」
鋭い痛みが下半身から背中を貫くように駆け上がってきて、気がついた。
「マース」
マージが薄笑いを浮かべながらマースの身体の上に乗っている。両頬を包む手の尖った爪から血の臭いが濃厚に漂ってきて鼻をつく。
「今夜は……の名前を呼ばないのね?」
マージはにたりと笑みほころびながら言った。誰かの名前を言ったようだが、マースにはうまく聞き取れない。血を流し過ぎたせいか、がんがんと鳴り続けている頭の中で、ことばはほとんど意味を為さない。
「マース」
「っ……っ」
再び強く下半身に爪をたてられ失いかけた意識を引き戻される。勝手に跳ね上がった身体にマージがまた満足そうに笑みを深めているのをぼんやりと見上げる。何度も気を失って何度も引き戻されて、マージの鋭い爪で裂かれた上半身の刺激ではもう目を覚まさないと気づいたのか、今度は繰り返し下半身を傷つけられているけれど、それさえも悲鳴を堪えきれなかったのは最初だけで、今はかなり痛みも感覚も遠くて鈍い。
「耐えているあなたはきれいだわ、とても……でも、もっと声を上げてもいいのよ……あなたの声が聞きたいわ」
鋭い痛みが下半身から背中を貫くように駆け上がってきて、気がついた。
「マース」
マージが薄笑いを浮かべながらマースの身体の上に乗っている。両頬を包む手の尖った爪から血の臭いが濃厚に漂ってきて鼻をつく。
「今夜は……の名前を呼ばないのね?」
マージはにたりと笑みほころびながら言った。誰かの名前を言ったようだが、マースにはうまく聞き取れない。血を流し過ぎたせいか、がんがんと鳴り続けている頭の中で、ことばはほとんど意味を為さない。
「マース」
「っ……っ」
再び強く下半身に爪をたてられ失いかけた意識を引き戻される。勝手に跳ね上がった身体にマージがまた満足そうに笑みを深めているのをぼんやりと見上げる。何度も気を失って何度も引き戻されて、マージの鋭い爪で裂かれた上半身の刺激ではもう目を覚まさないと気づいたのか、今度は繰り返し下半身を傷つけられているけれど、それさえも悲鳴を堪えきれなかったのは最初だけで、今はかなり痛みも感覚も遠くて鈍い。
「耐えているあなたはきれいだわ、とても……でも、もっと声を上げてもいいのよ……あなたの声が聞きたいわ」
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登録日 2016.11.13 01:04
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