『よいこのすすめ』49 アップ。
こくこく、とアメリカンブラックを呑み干した桃花は、優しい微笑を浮かべた。
「けど、やっぱり好きで。むしろ、もっと好きになって。次は絶対三上さんも納得してくれるようなものをやろうって決めてた。ここに居る子ども達が一番楽しめるステージにしよう、って」
ああ、そうなのか、と正志はいろんなことが腑に落ちた気がした。
桃花の派手な外見と軽いノリに似合わない、ステージや子ども達への配慮、それにあの時怒鳴った伊藤という少年への穏やかな応対。
きっと三上も見てるかもしれない、そういう場所であの状況は辛かっただろうけれど、それでも堪えてステージを凌いだのは、そういう経緯があったからで。
だからあのキャラクターを三上が気づいたのに喜んだ。三上だって黄色の薔薇の花束をわざわざ用意したのはきっと、歓迎だけじゃなくて、ちゃんと出直してきた桃花への評価を示すもの、だから余計に桃花は嬉しく受け取ったんだ。
みっともないなあ……。
思わず口に出そうになったことばを正志は危うく呑み込んだ。
「けど、やっぱり好きで。むしろ、もっと好きになって。次は絶対三上さんも納得してくれるようなものをやろうって決めてた。ここに居る子ども達が一番楽しめるステージにしよう、って」
ああ、そうなのか、と正志はいろんなことが腑に落ちた気がした。
桃花の派手な外見と軽いノリに似合わない、ステージや子ども達への配慮、それにあの時怒鳴った伊藤という少年への穏やかな応対。
きっと三上も見てるかもしれない、そういう場所であの状況は辛かっただろうけれど、それでも堪えてステージを凌いだのは、そういう経緯があったからで。
だからあのキャラクターを三上が気づいたのに喜んだ。三上だって黄色の薔薇の花束をわざわざ用意したのはきっと、歓迎だけじゃなくて、ちゃんと出直してきた桃花への評価を示すもの、だから余計に桃花は嬉しく受け取ったんだ。
みっともないなあ……。
思わず口に出そうになったことばを正志は危うく呑み込んだ。
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登録日 2018.06.17 09:12
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