『ラズーン』第三部 10.『氷の双宮』(1) (個人サイトでアップ)。
アシャの腕の中のユーノは、浅くせわしい呼吸を続けている。ぼんやりと半開きになった瞳は虚ろな色をたたえて、どこか遠くを見つめたままだ。
全てを拒み、全てを投げ出す終末の色。
アシャが何度も向き合ってきた、濃厚な死の気配。
「ユーノ」
「…」
ぴくっとユーノの体が緊張し、微かに繋がる命の糸を切らないように、アシャは低い声で続けた。
「いい。答えなくていい」
「……」
ゆっくりとユーノの体から緊張が抜ける。軽く眼を伏せたその幼い顔に、額から汗が伝わって流れ落ちた。
全てを拒み、全てを投げ出す終末の色。
アシャが何度も向き合ってきた、濃厚な死の気配。
「ユーノ」
「…」
ぴくっとユーノの体が緊張し、微かに繋がる命の糸を切らないように、アシャは低い声で続けた。
「いい。答えなくていい」
「……」
ゆっくりとユーノの体から緊張が抜ける。軽く眼を伏せたその幼い顔に、額から汗が伝わって流れ落ちた。
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登録日 2018.03.02 11:48
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