segakiyui

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『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『ラズーン』第三部 9.刺客(3) アップ。

「俺はこれから『氷の双宮』に行く」
 セータを丁寧に馬に縛り付けていたイルファが、生真面目な顔で見返した。
「ここではユーノが保たない。あそこなら、何とか助かる」
「わかった。で、こいつ、どうする?」
「地下牢見つけて放り込んどけ。何があっても逃がすな。死なせるな」
 声音は激していない、だが言い切ったことばの容赦なさが届いたのだろう、イルファがぞくりとした顔になった。
「それから、ミダス公に事情を伝えてくれ」
「わかったよ」
 いつもなら俺もついて行くだの、二人きりになるつもりなのかだの、本気か冗談かわからない絡み方をされる状況だが、さすがにイルファも茶化す気にならないのだろう。
「充分わかった」
 誓いを立てるように神妙に繰り返した。
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登録日 2018.03.01 09:11

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