segakiyui

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『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『ラズーン』第三部 8.ミダスの姫君(4) アップ。

「……そう…か…」
 髪を手放す。くしゃくしゃに乱れた金色の光の下、滲むように微笑んだ。
「俺は……お前の付き人…だよな…?」
 これまでも、これからも。
 安堵が広がる、例えようもなく、甘く柔らかな感覚。
「ああ……そうだ」
 静かに顔を降ろして、眠るユーノの唇に口づけする。
 それは欲情というより遥かに深い願い。
「ユーノ……頼む…」
 低く低く懇願する。
 空気の振動で起こしてしまわないかと危ぶみながら。
 体が震える熱病のように。
「俺を…手放さないでくれ…」
 漏れかけた嗚咽をアシャは呑み込んだ。
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登録日 2018.02.14 11:34

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