『闇を闇から』第三章 2.バックドア(8)アップ。『闇から見る眼』第三章 9 追加。
「どうしたんですか、京介」
抱いて、と訴えたのを優しく受け止めてもらって抱き締められたら、もう一人で立っていられなくて、しがみついて伊吹の胸に甘えていた。
時間を戻したい。
眠っていた時間のまま。
明達と騒いで気持ちよかったあの夜まででもいい。
でもきっと駄目なんだ。
静かに澄み渡ってくる脳裏に浮かぶのは、大輔の手に握られた伊吹のマフラー。
大事そうだったのにあんなことに使われて、あげくに捨ててきてしまった。ひょっとしたら、伊吹にとってかけがえなく大切だったものかもしれないのに。
そんなふうに、京介は伊吹を傷つけてしまうかもしれない。
抱いて、と訴えたのを優しく受け止めてもらって抱き締められたら、もう一人で立っていられなくて、しがみついて伊吹の胸に甘えていた。
時間を戻したい。
眠っていた時間のまま。
明達と騒いで気持ちよかったあの夜まででもいい。
でもきっと駄目なんだ。
静かに澄み渡ってくる脳裏に浮かぶのは、大輔の手に握られた伊吹のマフラー。
大事そうだったのにあんなことに使われて、あげくに捨ててきてしまった。ひょっとしたら、伊吹にとってかけがえなく大切だったものかもしれないのに。
そんなふうに、京介は伊吹を傷つけてしまうかもしれない。
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登録日 2018.02.04 22:32
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