『ラズーン』第三部 8.ミダスの姫君(1)(個人サイトでアップ)。
白亜の都市に近づくに従って、ユーノは都市を包んでいる微妙な緊張感に気づいた。
「アシャ…」
「…」
無言で頷くアシャの顔も、いつもの甘い面立ちはどこへやら、厳しい表情で前方を見つめている。視線に促されるように、ユーノも再び前方へ目を向けた。
都市が真白く輝いて見えたわけはすぐわかった。都市の周囲をぐるりと白い石の城壁が取り囲んでいるのだ。どちらかというと守りに重点をおいた反り返った壁は、石を積んだとは思えないほど滑らかで、日の光を跳ね返しながらも妙に白々とした冷たさをたたえている。
冷たい、氷の都市じみた印象を与える理由はもう一つあった。
ユーノ達の目指している、おそらく都市の中央の門と思われるところが閉ざされているのだ。
「アシャ…」
「…」
無言で頷くアシャの顔も、いつもの甘い面立ちはどこへやら、厳しい表情で前方を見つめている。視線に促されるように、ユーノも再び前方へ目を向けた。
都市が真白く輝いて見えたわけはすぐわかった。都市の周囲をぐるりと白い石の城壁が取り囲んでいるのだ。どちらかというと守りに重点をおいた反り返った壁は、石を積んだとは思えないほど滑らかで、日の光を跳ね返しながらも妙に白々とした冷たさをたたえている。
冷たい、氷の都市じみた印象を与える理由はもう一つあった。
ユーノ達の目指している、おそらく都市の中央の門と思われるところが閉ざされているのだ。
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登録日 2018.01.26 13:02
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