『闇を闇から』第二章 4.ポーカーフェイス(6)アップ。『闇から見る眼』第二章 12 追加。
戻ってきた伊吹に、自分が止め処なく甘えているのはわかった。くっついて、キスをねだって、抱き締めてもらって、細田と大輔からの電話で、自分がくたくたになってしまったのを改めて自覚して。
着替えましょう、と促されて拒んだのは、少しでも離れると何もかも失いそうな気がしたから。このまま風邪が悪化すれば、ずっと伊吹が居てくれるかもしれない、本気でそう思ってしまった。
けれど。
「着替えましょう、京介」
いつかの夜、ベランダに居た京介に命じた声音が耳元で響いて、思わず体が震えた。
この声は駄目だな。
ずきんと切なくなる胸にそれでも未練がましく伊吹の肩に甘えたまま、視線を投げる。
着替えましょう、と促されて拒んだのは、少しでも離れると何もかも失いそうな気がしたから。このまま風邪が悪化すれば、ずっと伊吹が居てくれるかもしれない、本気でそう思ってしまった。
けれど。
「着替えましょう、京介」
いつかの夜、ベランダに居た京介に命じた声音が耳元で響いて、思わず体が震えた。
この声は駄目だな。
ずきんと切なくなる胸にそれでも未練がましく伊吹の肩に甘えたまま、視線を投げる。
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登録日 2017.11.02 21:51
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