城 作也

城 作也

資料や取材を元にして、中国の歴史事実とクロスオーバーする小説を書きます。中国史を扱った創作小説はあまり多くないので、目にとめてもらえれば嬉しいです。

創作秘話 1

拙作「伏魔伝」は、中国唐代に起きた「安史の乱」を時間軸とする小説です。

まず、『水滸伝』について簡単に紹介させていただきます。
この小説は、北宋時代に108人の豪傑が梁山泊に集まり山賊となった物語です。

冒頭部分は各訳本でほぼ共通しています。
108人の豪傑は天界の星神の化身で、ある罪を犯したために人間界に封印されていました。ある人が誤って封印を解いてしまい、星神たちが一斉に飛び出し、『水滸伝』の物語が始まります。

これらの星神は龍虎山の伏魔殿で眠っていましたが、なぜ彼らが封印されたのかについては具体的な記述がありません。
『水滸伝』第一回では、108星が唐代に悪事を働き、天帝の怒りを買って龍虎山に封印されたとされています。
これは物語の主筋ではないため、詳しく描かれていません。

そこで私は考えました。
「『水滸伝』第一回に出てくる唐代の封印設定を広げれば、別の物語になるのではないか」と。

唐朝は前後三百年続きました。『水滸伝』では、当時(北宋)の天師の八、九代前が108星を封印したと書かれています。
おおまかに計算すると、ちょうど玄宗の末期に当たります。

そのため、物語の背景を玄宗末期に設定した次第です。
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登録日 2024.11.04 14:15

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