segakiyui

segakiyui

『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『ラズーン』第二部 10.二つの塔(3)(個人サイトでアップ)。

「つうっ!」
「痛いのは当たり前だ」
 アシャは眉を寄せてユーノを睨みつけた。
 ベッドに横になったユーノの腰に、包帯を巻きつけながらことばを継ぐ。
「人が心配して薬をやれば、とたんに剣を振り回しやがって」
 ことばもついつい荒くなる。
 月獣(ハーン)の傷は深くなかったはずだ。ただ、湿地帯に潜む数々の細菌を警戒して厚めに手当しており、旅の無理はあったが回復は悪くなかったはずだった。
 なのに、今改めて傷を確認してみれば、熱を持ち、塞がっているはずの傷がまだ治り切っていない。きっともっと早くに悪化の兆候があったはずなのに、ユーノが我慢していたのだろうと察しはつく。
 挙げ句に痛み止めを飲ませてやれば、それをいいことにまた、突っ込まなくていい戦闘に飛び込む神経がわからない。
コメント 0
登録日 2017.09.21 11:42

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン  新規ユーザ登録

0

処理中です...

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。