音無やんぐ

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ファンタジー系、SF系の物語を書きます。パーとグーなら、そりゃグーの方が好きなのです。

『転生魔法少女のチート無双! キセキの力でSSS級ならず者チームを結成です?』セルフ解説(ややネタバレ有り)

 拙作『転生魔法少女のチート無双! キセキの力でSSS級ならず者チームを結成です?』について。

 ヤヌル佳奈は名字川白音に対してずっと『魔法少女』であることを隠していました。
本人は「言いそびれて放置しているうちに言いにくくなって、まあいいかなと思った」と言っています。
 しかし、真実は若干違います。

 佳奈は魔法少女になる前から通常では有り得ないくらい身体能力が高い幼児でした。ですので他人に対して全力で勝負する、ということができませんでした。
 白音も小さい頃からかなり運動能力が高かったのですが、もちろん体力勝負で競っても真正面からぶつかったのでは勝ち目はありませんでした。
 しかしこのふたりが喧嘩をするといつもいい勝負をしていました。それは白音が佳奈の弱点をよく知っていて、悪く言えばずるく立ち回っていたからなのですが、これが佳奈にはものすごく嬉しかったのです。全力で喧嘩できる相手がいるということを心から楽しんでいました。

 ですが魔法少女の力に目覚めてからは、佳奈は『白音に対して全力を出していない』という後ろめたさを感じるようになっていました。もちろん魔法少女の力を喧嘩などに使う気はありませんし、もし使ったとしたらさしもの白音でも酷い目に遭わせてしまいそうでした。
『魔法少女の力を使わない』ということは当たり前の選択だったのですが、それでも佳奈は『大親友に全力でぶつからずに嘘をついている』という引け目を感じるようになっていったのです。

 手を抜いているかのように思われるのが嫌で魔法少女の事も隠す、という結局は嘘に嘘を重ねる結果になったのですが、佳奈にはそれ以外の上手いやり方が思いつきませんでした。
 しかし作中にもあるように白音は「佳奈が魔法少女なんだよね?」とずっと考えていたのであり、佳奈のそんな悩みも性格もなんとなく察していました。
 ですので「そんなこと気にせずに言ってくれればいいのに」と白音は白音で少し寂しく思っていたのです。
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登録日 2024.02.08 21:52

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