…あれ？一度、死んだ筈なのに、なんか、割りと元気じゃんか？よかったね！って、…嘘、嘘、嘘！これはやっぱり現ではなく夢なのか？いや、そうであるにしろ、あまりにもリアル過ぎる！頭を左右に揺さぶりながら自作自演の揺さぶられッ子症候群を演じながら、それから、著作権が既に消滅したパブドメ映画をどっかの胡散臭い会社が勝手にＤＶＤ化をして老いさらばえた で売りさばいている廉価版ＤＶＤのジャケ程度には申し分なく体裁が整っている、俺の母親がジャケットに描かれた、母親の知り合いの元新聞記者が隠居生活に厭気が差して勝手に片手間ではなく執拗に練られ念入りに構成を考えられた脚本を書いた、そのようなＤＶＤ作品が再生されているポータブルＤＶＤプレイヤーを鑑賞中。…あれ、これ、例のやつの？なんて、主役級の出演者とあって母親には無料配布されたみたいなことを以前に聴いていたから例のあれだなん軽口を叩き、そしてまた、肝心の中身（演技）は？というと、こんちこれまた玄人裸足、プロ顔負けの非常に凝ったものとなっており、舐めて掛かった私はお見逸れ致しました、知らない私は遅れてました（マイク持ったガッチャマン♪）、メジャーで活躍する一流芸能人だとか、舞台で活躍する有名な役者さんから、梨園の屋号すらも軒を連ね、挙げ句の果てには、知る人ぞ知る、所謂、謂うところの怪優みたいな俳優さんまで起用されていてどのようにして、キャスティングしたのか？判然としないのだけれども、いずれにしろ、最後までイッキ観したくなる内容だった。しかし、中途半端なところで呆気ない幕切れを迎えたのはそこで俺が覚醒してしまったから。母親はまだ出て来ない。